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修正がまだ終わってませんが、我慢できませんでした。

久しぶりの更新ですm(_ _)m



久しぶりですのであらすじを簡単に。


人界に戻ってきた、ルシールたち。

そこに、意図せず聖石化スキルが展開し始めた

五人の冒険者エルフを目の当たりにしたルシールは、スキルショップの買い取りを試みる。


 ――スキル化しているから、回復できない……スキル化……スキル……スキル……? スキルなんだ。なら、そのスキルを取り除けば……あれ、でもシャルさんも知ってるはずなんだけど……


「あの……シャルさ……シャルロッテ様。ぼく……私に任せてもらえませんか?」


 僕は急に追加されたスキルショップの買い取り機能を使えばシャルさんの笑顔を見れると思いそう口にした。


「ルシール……なんで……」


 けど、シャルさんは笑顔どころか心配そうな顔を僕に向けてきた。


 ――――

 ――


 シャルさんの指示で、この部屋には現在、僕たちの他に、怪訝そうな表情を僕に向ける村長代理と辛そう座り込む五人のエルフだけとなった。


 ――この村に来てからもそうだったけど、そうか、村長代理、いやこの村の人々は人族にいい感情を持っていない……


 これは人界に戻ってきて、薄々感じていたことだ。


 ――シャルさんや、精霊界のエルフたちが特別だったんだ。


「ルシール……聖石化スキルは非常に強力なの。その、大丈夫なの?」


 現にシャルさんは先ほどからずっとこの調子だ。

 ほかにも、買い取りスキルは本当に僕の身体に負担がないのか、と小声で尋ねてくる。


「ルシール大丈夫っちゃよね? ね?」

「ルシール、無理はダメよ」


「ははは……みんな」


 いや、シャルさんだけじゃない。アルテやフレイからも同じようなことを言われている。


「……大丈夫と思いますから、僕にやらせてください」


 自信なんてなかった。なかったけど、なんとかなりそうなスキルを持っている僕がやらければいけないと思った。


「そ、そう分かったわ」


「はいっ」


 僕は辛うじて意識を保っている彼女たちに近づき腰を越し落とすと、一番状態が悪そうで今にも意識が途切れそうになっているエルフの肩に手を置いた。


「!?」


 僕が手を置いた一瞬だが、彼女の肩がピクリと揺れたが、体力のない彼女からは、抵抗らしい抵抗はなかった。


 だが、それを見ていた村長代理の顔が少し険しくなった。


「えー、そちら様はシャルロッテ様の聖樹騎士様と思われますが……その……人族ですよね……」


 それだけで察したシャルさんが――


「黙りなさい。ルシールは私の聖樹騎士です。黙って彼の言葉に従いなさい」


 抑揚のない声で村長代理を戒めた。


「も、申し訳ございません」


 すごすごと引き下がった村長代理だったが、それでも人族に抱いている感情を払拭できるほどの効果はなく、今も村長代理から憎悪の目を向けられている。


 ――……いい。そんなことより今は彼女たちだ。


 僕は片目を閉じてスキルショップを展開した。


【わあ! お帰りなさいルシール様! 待ってましたよ〜】


 ――……


 まただ。また今回も機械的な声ではなく、元気で明るい声が頭の中に響いてきた。


【まあ、今回も同伴者様とお越しですね。おやおや、綺麗な彼女さんはお疲れのようですよ。ルシール様は何をしたのかな?】


 ――はい?


【若いからって……ぶへっ!】


【ちょっとキルル。勝手に私の席に座らないでくれる】


【あうちっ、痛い、痛いです。スキラさん……頬を摘まないでください】


【ほら、離たんだからそこを退きなさい】


【ふぅ……痛かった。ああ、私いいこと思いついたんですよ、スキラさん】


【何よ】


【二人で座れば……痛い、痛いです】


【早くそこを退きなさい!】


【ちぇっ、分かりましたよ。私もルシール様とお話ししたかったのに……】


 しばらくガサゴソ何やら物音が聞こえていたが、すぐにスキルショップ再開の声が頭に響いてきた。


【こほん。ルシール様、大変失礼いたしました。同伴者の状態を見るに本日は買い取りでのご利用でしょうか?】


 今度の声も無機質な機械的な声ではなかったが、キリッとしっかりした店員さんのような声だった。気安さで言えば先ほどの元気な声の方がいいけど、今日は少し場が悪い。


 ――え、あ、はい。この方に聖石化ってスキルがあるはずなんだけど……それを買い取ってほしい。


【……かしこまりました。少し査定をしますのでしばらくお待ちください】


 そうスキルショップから聞こえると――


「……ん、んんっ、ぁぁん」


 肩に手を置く彼女から、色っぽい声が何度も漏れてくる。


「……」


「ぁぁぁん……んんん……」


 ――こ、これは、やばいのでは……


 背中に嫌な汗が大量に流れていく。


 しかも、心なしか部屋の温度が一気に下がった気もする。僕は怖くてシャルさんたちの方を向くことができなかった。


 けど、村長代理は正面にいたため、案の定、汚いものでも見るかのような目を向けられているのが分かったが、査定中で手を離すわけにもいかず、今の僕にできることはない。


 ――とほほ。


【はい。査定が終わりました。査定の結果10カラでお引き取りいたします】


 ――ほんと! こんな危険な状態のスキルでも買い取ってくれるんだ。


【はい。ただし、気になる点が二点あります】


 ――二点? それは、何ですか?


 嫌な予感がしたが、僕に聞かないという選択肢はなかった。


【はい。まず一つ目が、この聖石化スキルはエルフ族固有スキルなのですが、彼女様は今後、自らの意思で聖石化スキルを使用できなくなります。

 これは当然ですよね。彼女の聖石化スキルは無くなってしまうのですから】


 ――そうか、これはエルフ族固有スキルだったのか……


【それで、二つ目ですが、彼女の高まり過ぎた魔力です。今、聖石化スキルを買い取りますと、行き場を無くした彼女の魔力が暴走します】


 ――え! じゃあ彼女は……救えな……


【いいえ。そんなこと……ぐぇ】


【はーい。そこでおススメのスキルがあるのでーす。その名も魔力吸収スキル! これは魔族固有スキルなのですが、ルシールさんはスキル制限解除を持っていますので、これに該当しませーん。だから大丈夫なのです】


 カエルの潰れた声が聞こえたかと思えば、再び元気な声が頭に響いてくる。だが、その内容は今の俺にとって救いのように感じた。


 ――ほんと!


【はーい。このスキルをお買い上げいただき、彼女の膨張する魔力を吸収してあげるのです。値段は少々高いですけど、それも大丈夫。新サービスの六十回分割払いで払ってしまいましょう】


 ――そ、そうなの。


【はーい。支払いも屋敷の方に送っておきますので、ルシール様はなーんの心配もありませんよ】


 ――じゃあ……それでお願いします。


【ルシールは魔力吸収スキルを取得した】


 ――よし、これで……


 ルシールはまだ知らない。請求先とその金額を見たセーバスが驚き卒倒することになるのを……


【お買い上げありがとうございま……ぶはっ!】


【キルルあんた、魔力吸収ってかなり高いのよ! リーズナブルな魔力霧散でもよかったのに……】


 ――え……


【あははは……こほん。ルシール様、大変失礼いたしました。では次に買い取りですね】


 ――そ、そうですね。お願いします。


 さらっと流された感がハンパないが、それでも丁寧に魔力吸収の使いどころを教えてくれたので、深く追求することはやめることにした。


【いいですかルシール様。では買い取りさせていただきます。スキルカット! はい、買い取り完了しました。今ですルシール様】


 ――は、はい!


「魔力吸収!」


 スキルショップからスキルカットと聞こえてすぐに、彼女から膨大な魔力が膨れ上がったが、それを僕の魔力吸収で吸い上げいく。


 ――ぐっ、ぐぐっ。これは思ったよりキツイ。って俺、このままこの魔力を吸収しきれるのか?


 身体中に魔力が満たされ意識が朦朧としてきたところで――


【ルシール様、これは先ほどのお詫びです】


 そう言ったスキルショップが、魔力吸収は吸い取った後、その魔力を放棄することもできるが、せっかくだからと、僕の腕に嵌めている竜のブレスレットと、風魔剣の方にも魔力を送ってみたらいいと助言をくれた。


 ――そ、そんなことまでできるんだ。


 スキルショップから言われ通り、僕は竜のブレスレットに魔力を送ってみた。

 すると魔力に押しつぶされそうで苦しかった身体が嘘のように軽くなっていく。


 ――おお、これなら。


 結局、竜のブレスレットが満たされる前に彼女の魔力が落ち着いたのでそこで魔力吸収をやめた。


【ご利用ありがとうございました】


 スキルショップのその声を聞き、一度みんなの方に振り返った。


「シャルさ……シャルロッテ様、どうでしょう? 一応解除したつもりですけど……治ってますか?」


 なぜかぼーっとしているシャルさんに、もう一度呼びかけてみる。


「シャルロッテ様?」


 よく見れば、アルテやフレイ、村長代理さえもどこか惚けた感じでぼーっとしていた。


「え、ああ。そうね。ちょっと待って……信じられないけど、その娘はもう大丈夫なようね」


「よかった。ただ、あの〜少し言い難いのですが、この方は、今後、聖石化スキルを使うことができなくなってしまったのですが……」


「それなら大丈夫よ。今は、自らの命を奪う聖石化スキルの使用は禁止されているの……、それに時間はかかるけど、聖石化スキルがなくても私たちエルフ族は、この命が尽きると自然と聖石化するのよ」


 そう言ってシャルさんは自身の心臓の位置に両手を添えた。


「そうなんですか」


 その時、僕はどんな顔をしていたのか分からないが、聖樹騎士となった僕だからこそ、シャルさんを護ってやりたいと思った。

 いや、それだけじゃない。アルテやフレイだってそうだ。

 僕の手の届く範囲全てを護ってやると心に誓った。


 その後は、ほかの四人にも同じように買い取りと魔力吸収を繰り返した。


「ふー、これで終わりかな」


 竜のブレスレットも魔力で満たされ虹色の光を放っている。


 流石に、風魔剣の方にまで満たすことはできなかったが、それでも結構な量の魔力を鞘の方に保有してくれた。



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【名前:ルシール:LV20】 ギルドランクE

 戦闘能力:560

 種族:人間?

 年齢:17歳

 性別: 男

 職業:冒険者

 称号:精霊界の聖樹騎士

 スキル:

 〈スマイル〉〈料理〉〈洗濯〉〈文字認識〉 

 〈アイテムバック〉〈貫通〉〈馬術〉

 〈カウンター〉〈早寝〉〈早起〉

 〈早食〉 〈早技〉〈早足〉〈早熟〉

 〈治療:4〉〈回避UP:5〉 〈剣術:5〉

 〈見切り:6〉〈捌き:6〉 〈毒耐性:2〉

 〈覗き見:3〉〈危険察知:4〉〈空間把握:6〉

 〈精神耐性:3〉〈魔力装備:1〉

 固有スキル:

 〈浄化〉〈魔眼:6〉〈飛翔〉〈魔力吸収〉new

 魔 法:

 〈生活魔法〉〈初級魔法:1〉

 *レジェンドスキル:

 《スキルショップ》

 《スキル制限解除》

 《加護・スキル神》

 借金総額:セーバス管理 約7100万カラ

 レア装備:竜のブレスレット

 :風魔剣・風のシルフィールド

 :精霊の悪戯指輪

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最後まで読んでいただきありがとうございます^ ^

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