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ブックマーク、評価ありがとうございます。嬉しいです。
今回は更新遅くなってしまいました。
すみませんm(__)m
僕達は、ドワーフ族から言霊を受け人界転移のタイミングを図っていた。
シャルさんとの話では少しでも早くセイル様と合流すべく、セリーナ族長の管理する精霊格門の使用を検討していたのだけど、どうも雲行きが怪しい。
鬼人族が定期的にセリーナ族長の村を徘徊している事が分かった。
これにより、人格ある鬼人族に精霊格門の情報が漏れているのでは?と危険視する意見が上がっている。
確かに遥か昔、この精霊界に鬼達が侵略して来た記録がある。
だからこそ、ここは慎重に行動を起こすべきだ、と精霊格門の使用に反発する声が上がっていて、その使用許可が下りていない。
あっ、言霊をくれたドワーフ族と言うのは、妖精に近い種族で、この精霊界の住人。
身体は非常に小さく僕の拳くらいしかないらしいけど、力持ち。手先が器用で物作りが大好きな種族なんだって。
エルフ族の使う武具や生活道具など、その殆どをドワーフ族が製作したものらしいのだが、そのドワーフ族を僕は見たことない。
ドワーフ族は変わっていて、陽の光に弱く地上に住んでいる訳ではないらしい。モグラみたいに穴を掘り地下に村や町、国を作っているそうだ。
エルフ族と共存し、人界に移るエルフ族にもドワーフ族は着いて行ったそうだ。仲が良いことは良い事だね。
つまりエルフ村の地下深くには必ずドワーフ村がある。
そして、その地下は人界なら人界全て、精霊界なら精霊界全てのドワーフ村に繋がっているそうだ。
これにはドワーフ族ならではの移動手段があるらしいが、深くは教えてもらえなかった。
まあ、これこそが妖精に近い種族と言われる所以らしいんだ。
という事で、この情報はセリーナ族長の村、その地下に住んでいるドワーフ族からもたらされたものだった。
このままでは埒が明かないと、判断したシャルさんは急遽、精霊大核門を通る事に変更した訳で、ただ管理してる大巫女イーリアス様はかなり話が長いらしく使用許可を貰う為に1日潰れるからと、僕は今日一日、自由行動となったのは昨日の事だった。
ーー今朝方ーー
「ル、シー、ル、さ、まぁ、おはようございますぅ。あっさでっすよ〜。」
そんなリリーラの声が聞こえたかと思うとガバッとルシールが寝ていた布団が剥ぎ取られた。
すでに部屋中のカーテンは開けられ朝日が眩しい。
「ふぁ、、リリーラさん?…………おはよ、、何を!?」
寝ぼけ眼を擦りながら上体を起こしたルシールを小柄なリリーラがグイッとベットから引っ張り出した。
「おわっ!?」
小柄なのに意外に力の強いリリーラによって引っ張られたルシールは、足がまだ床に着いていない状態だった為にリリーラに凭れ掛かる形となった。
因みにリリーラはつるぺたなので胸の感触はない。
「あらあら、ルシールさま〜朝から困ります〜。」
若干頬を赤らめながらもリリーラはルシールの背中に両手を回した。
「わ、わっ。ち、違っ、リリーラさんすみません。」
「もう、仕方ないですね〜。」
あたふたしながらリリーラを引き離し立ち上がるルシールを嬉しげに見るリリーラは確信犯だった。
「これで良しっと。さぁ、ルシールさま、次はお着替えしますよ。」
ベットにある布団を綺麗に整えたリリーラは、寝起きでボーっと突っ立っていたルシールの上着に手をかけた。
「えっ?………あっ、リリーラさん。ダメ。自分で出来ますから。」
上着を半分程脱がされたルシールはやっと口を開いたのだが、、。
「ルシールさま。ルシールさまはメイドの仕事を奪うのですか?」
「えっ仕事?そ、そんなつもりじゃないんだけど、着替えなんて自分で…から…と…」
ルシールの言葉に元気だったリリーラの顔に憂愁の影が差していく、それを感じとったルシールの声は段々と尻窄みとなり、仕方なくリリーラに着替えを任せる事にした。
「もう。ルシールさまが寝ている間、わたしも、ずっとお世話してたんですから、今更ですよ。」
と、嬉々としてルシールを真っ裸にしていくリリーラの手際は神だった。
「うおっ、、ちょ、ちょっとパンツはいいでしょ、、パンツはあぁぁぁぁぁぁぁぁ…!!!!」
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ニコニコ上機嫌なリリーラの後ろを歩くルシールの顔は色がなく足元がおぼつかない。
「おはようございます…ルシール様?どうされましたか。朝からお疲れのように見えますが?」
「ははは、おはようセーバス。何んでもないんだ、何でも。気にしないで。」
「は、はあ。」
その後、屋敷のみんなで朝食を食べたルシールだったが、何かと世話を焼きたがるリリーラをどうしようかと思っていた所にラッシュがルシールの屋敷にやって来た。
>ルシ坊いるか〜。あたいが遊びに来てやったぞ。<
パタパタと羽ばたきし勝手にルシールの頭の上に乗っかったラッシュを、これ幸いと見たルシールはラッシュを口実に屋敷を抜け出す事にした。
「あっ、そうだった。今日は鈍った身体を動かして、風魔剣に慣れる練習をするんだったんだよ。
ラッシュ。フレイやアルテが訓練している訓練所に案内してくれない?」
>ん?、そうなのか。別にいいぞ。<
頼られたのが嬉しかったのか、上機嫌に頷いたラッシュを確認したルシールは立ち上がった。
「では皆さん出かけて来ます。」
「ええ!!ルシールさま。明日から人界に向かうのでしょ?今日はゆっくりしてた方がいいですぉ。」
「大丈夫だよ。。少しは身体を動かさないとみんなの足手まといになるんだから。」
ぷぅっと頬を膨らますリリーラを横目に、ルシールは逃げる様に屋敷を出た。
「ふぅ。」
>ルシ坊、もう息が切れたのか?鈍った身体を動かすなら、訓練所よりも良い所があるぞ。<
「そうなの?」
>ああ。良い所だ。あたいに任せな。<
幸いアイテムボックスに昼食になる食べ物は沢山入れている。そう思ったルシールはラッシュの提案に乗り、訓練所ではなく、近くにある精霊の洞窟に向かった。
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――シャルさんは今頃イーリアス様と話してるのかな?
僕とラッシュはフィーリア城の王都を出て一時間程森の中を歩いている。
――僕も早く感を取り戻さないと。
「ねぇ、ラッシュ。本当にここで合ってるの?」
>ルシ坊、あたいが嘘をつくとでも!?<
隣をパタパタ浮かんでついてくる小さな馬の妖精ラッシュがルシールを睨見つけた。
「そ、そんな事あるわけないだろ。はははは。」
>なら、ちゃちゃっと歩く、、。<
その姿は怖くはない、寧ろ小さくて可愛い。ただ吐き出す言葉に辛辣で可愛くない。
――見た目は可愛いのに、、、、はぁ。
ルシールはお人形みたいで可愛いい妖精ラッシュを横目に、自分からお願いした事だからな、と嘆息した。
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更に、森の中を歩き2時間はなろうかというところでラッシュが嬉しそうにパタパタクルクル回り出した。
>あった。あった。ここだルシ坊。洞窟はあの滝の裏だぞ。<
「ふぇ、やっと着いた。」
>むう。ルシ坊。ほんと体力落ちてるな。今日はビシバシ決定だな。<
「ん?どう言う意味?」
>気にするな。ほら、入る入る。<
ルシールはラッシュから背中を押される様に精霊の洞窟へ足を踏み入れた。
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【名前:ルシール:LV17】 ギルドランクE
戦闘能力:410
種族:人間?
年齢:17歳
性別: 男
職業:冒険者
称号:精霊界の聖樹騎士
スキル:
〈スマイル〉〈料理〉〈洗濯〉〈文字認識〉
〈アイテムバック〉〈貫通〉〈馬術〉
〈カウンター〉〈早寝〉〈早起〉
〈早食〉 〈早技〉〈早足〉〈早熟〉
〈治療:3〉〈回避UP:5〉 〈剣術:4〉
〈見切り:5〉〈捌き:5〉 〈毒耐性:2〉
〈覗き見:2〉〈危険察知:3〉〈空間把握:5〉
〈精神耐性:2〉
固有スキル:
〈浄化〉〈魔眼:5〉〈飛翔〉
魔 法:
〈生活魔法〉〈初級魔法:1〉
*レジェンドスキル:
《スキルショップ》
《スキル制限解除》
《加護・スキル神》
借金総額: セーバス管理 約7100万カラ
レア装備:竜のブレスレット
:風魔剣・風のシルフィールド
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