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ブックマークありがとうございます。
嬉しいです。
今回は短くてすみません。
なるべく早く更新したいと思います。
ルシールは納得しながらも、納得出来ないのか首を捻っていたが、こうしてルシール達4人と馬1頭は死者の洞窟に入った。
「僕が先に入るよ、皆は足下気を付けてね。」
ルシールは、このパーティーではただ一人の男である。死者の洞窟の中は真っ暗、ルシール自身も初めて足を踏み入れるのだが、ついつい格好つけたくなるもの。男とはそう言うものである。
ルシールは生活魔法で周囲を照すと張り切って先頭に立った、のだが、鼻の曲がりそうな程の強烈な腐臭に顔を歪め慌てて両手で口と鼻を押さえた。
「うっぷ、くさっ、すごく臭い!!」
洞窟の入口から事の成り行きを見ていた1頭は呆れ、3人は生暖かい目で見ていた。
「はいはい、そうなるわよね。早速だけど、ルシールは皆へ保護するように浄化を掛けてくれる?」
「は゛い゛、わ゛か゛り゛ま゛し゛た゛。」
僕は皆を保護するよう浄化を使った。ポワッと皆の体を優しく光が包み込んだ。すると今まで感じて腐臭が無くなった。浄化は万能である。
「うん。上出来よルシール。」
シャルさんも何処かご機嫌だ。
「ふぅ、あれでも、シャルさんの方が僕がするより良かったんじゃないんですか?強力そうですし‥。」
「えっ、ああうん。強力ねぇ‥‥まあ、確かにそうだけど‥私はどちらかと言うと攻撃の方が得意なの。苦手なのよね。」
ーーあぁ、言われみれば‥‥っ!?。
シャルロッテが指を口元にあて、ははは、とばつが悪そうしていたが、何やら突然、思い出した様に物思いふけっていた。
ルシールは、その仕草があまりにも綺麗で色っぽく感じつい、ボッー眺めてしまった。
すると、もしゃもしゃ、ルシールの頭上から何やら変な音が聴こえてきた。ラッシュである。
ラッシュがルシールの髪をもしゃもしゃと不味そうに噛んでいたのだ。慌ててラッシュから離れるも。
「うわっ、ラッシュ何するんだ。、うおっ‥よだれが‥‥」
気づいた時には遅く、ルシールの頭はラッシュのよだれでべっちょりと湿っていた。ラッシュはフンスッと鼻息を飛ばすとぷいっと顔を背けた。
「あら、ルシール。ラッシュに何かイタズラでもしたの?」
「違う、シャルロッテさんをイヤらしい目で見てたから、ラッシュが守った。」
「そうなの。ふふふ、ルシールったら。」
「ラッシュ偉いっちゃよ。」
「ラッシュもっとやってよかった。」
「‥ぐっ‥ほら、もう行くよ。」
ルシールは生活魔法で髪をキレイにしながら、再び前に出た。のだがー。
「ルシールごめんね。今回は急ぐから、、私が前に出るわ。撃ち漏らしたアンデットと後ろの警戒をお願いね。」
ルシールの男としての張り切りは空回りに終わった。
だが、シャルロッテの言葉には素直に頷き後ろへ下がった。忠犬の如く躾はしっかり体に刻まれているルシールだった。
洞窟内は思ったより広く、浄化の使えるシャルさんが前衛にフレイとアルテとラッシュを中衛、そして、浄化を使える僕が後衛を守っている。馬のラッシュを中心にした隊列だ。
ーー1番後ろなんて初めてだな。んっ!!
1番後ろで空間把握を発動させ警戒を強めて歩いているとルシールは気づいた。
前を歩く3人の後ろ姿が意外に色っぽいと。女性に対し不純だとは思いつつもついつい、視線が周囲から3人に流れる。
気付かれない様にルシールは幸せそうに一人鼻を膨らませていたのだが、女性は視線に敏感である。特に3人は鋭い。
もちろんルシールの視線に気づいていた。
知らぬはルシールだけだった。
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死者の洞窟の魔物は人型のゾンビファイターや、ゾンビメイジの外に、ヘビや、狼、野性馬まで全ての生き物がアンデット化していた。
「ルシール、後からコウモリが来てるわ、気を付けて!!」
「はい、分かりました!!はぁぁぁぁぁ!!!!」
僕は待ってましたとばかりに気合いを入れ、風のシルエアに素早く魔力を込め、風の刃を飛ばした。
「たぁぁぁぁ!!!!」
風の刃は3匹のコウモリゾンビを切断した、通常ではこれくらいの攻撃など効果は薄いだろうが、今の僕達の攻撃には浄化が付与されている。
3匹のコウモリは断末魔を発する前に蒸発して消えていった。この風の刃は僕が不可視の刃を発動出来る様になった事を知ったシャルさんが教えてくれたのだ。
「ルシール魔力もったいない。」
「そうね。今のは普通に初級風魔法をするところね。浄化が付与されてるのだから。」
ただ難点は魔力をけっこう消費するのだ。
「いや、その、‥‥はい、すみません。」
この死者の洞窟に入って2時間程歩いてる。
シャルさんは破竹の勢いでアンデットを葬っていく。
で、今のが僕の初仕事だったのだ。そりゃあ、張り切りたくなるってもんですよ。
フレイやアルテだって稀にシャルさんがあえて漏らしたスネークゾンビや、ゾンビファイターに止めを刺していた。
ラッシュですら、休憩無しで歩く為、交代でフレイやアルテを乗せ誇らしげに歩いていたのだ。
だから、僕は張り切った。やっと僕の番が来たんだと。
その後も、僕の出番はなく、洞窟を進んだ。はっきり行って暇だ。もちろん空間把握は常に展開し周囲の警戒は怠っていない。シャルさんがガンガンアンデットを葬るからおこぼれ経験値でもレベルが1つ上がった。危険察知スキルもついでの様に1上がってる。
ーーこれでいいのか、男ルシール。
「ルシール、何処行くっちゃ?こっちっちゃよ。」
「ルシールちゃんと前見る。」
「ルシールそっちは洞窟の奥に進む方なのよ。私達は渓谷に抜けるからこっちよ。」
「あ、すみません。」
どうも僕は何かしてないと落ち着かないみたいだ。集中力も途切れるし。
ーーよし。
「そろそろシャルさん替わりますよ。今の内に少し休んで下さい。
ここの魔物、浄化が付与されてるから僕達の攻撃でも一発で倒せます。
動きも遅いから、近づかれてもすぐに攻撃すれば、危険も少ないので大丈夫ですよ。
それに、いざって時は遠距離でフレイが控えてますから。」
「そうね。ここからは1本道でもうすぐ抜けるものね‥‥じゃあフレイとアルテもいいかしら?」
「いい。」
「はい、任せてっちゃよ。」
シャルさんはそう言うとフレイと替わってラッシュの背に乗った。ラッシュのしっぽが犬みたいにご機嫌に揺れていた。
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【名前:アルテ:Lv13】⏫ギルドランクF
戦闘能力:130⏫
種族:人間
年齢:14歳
性別: 女
職業:冒険者
スキル:〈棍棒術:2〉〈盾術:2〉〈文字認識〉
〈魔力操作:1〉〈魔力回復:2〉
〈薬草の知識:1〉〈精神耐性:3〉
魔 法:〈生活魔法〉〈回復魔法:2〉
レア装備:誓約の指輪ルシール
状態:正常
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【名前:フレイ:Lv15】⏫ギルドランクE
戦闘能力:140⏫
種族:人間
年齢:13歳
性別: 女
職業:冒険者
スキル:〈棒術:1〉〈文字認識〉〈魔力操作:3〉
〈魔力回復:2〉〈魔力量UP:2〉
〈毒耐性:1〉〈治療:2〉
〈危険察知:2〉
魔 法:〈生活魔法〉〈水魔法:2〉〈風魔法:2〉
レア装備:誓約の指輪ルシール
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【名前:ルシール:LV15】⏫ ギルドランクE
戦闘能力:260⏫
種族:人間?
年齢:14歳
性別: 男
職業:冒険者
スキル:〈スマイル〉〈料理〉〈洗濯〉〈文字認識〉
〈アイテムバック〉〈貫通〉〈馬術〉
〈カウンター〉〈早寝〉〈早起〉
〈早食〉 〈早技〉〈早足〉〈早熟〉
〈治療:3〉〈回避UP:4〉 〈剣術:3〉
〈見切り:4〉〈捌き:3〉〈毒耐性:2〉
〈覗き見:2〉〈危険察知:2〉⏫〈空間把握:4〉
〈精神耐性:2〉
固有スキル:〈浄化〉〈魔眼:5〉
魔 法:〈生活魔法〉〈初級魔法:1〉
*レジェンドスキル:《スキルショップ》
《スキル制限解除》
所持金 :378,913カラ
借金残高:シャルロッテ
63,949,850カラ
フレイ 1,320,000カラ
スキルショップ借入残: 0カラ
担保提供:なし
レア装備:竜のブレスレット
:風のシルエア
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