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皆様のお陰でブックマークが100件になりました。ありがとうございます。

酷い文章ですが、申し訳ないのです。

どうか深く考えないで暖かい目で読んで頂けたらと思います。

 アルテが仲間になって七日間が経った。パーティーの役割も決まり安定してきたと思う。


 慣れないうちは中衛の位置で僕の支援に回ってもらっていたけど、慣れてくると自分から僕の隣がいいと言って、結局、そのまま僕と同じ前衛の位置で落ち着いた。


 もちろん女の子が前衛なんて危ないからダメだと言った。でも、聞いてくれなかったんだ。

 結局は僕のほうが折れて、気休めにしかならないけど、安物の盾を持たせた。回復魔法が使えるとはいえ、なるべくケガはしてほしくないから……


 ちなみにフレイは魔法攻撃メインだから後衛の位置。


 それで、実際に前衛を任せてみると、アルテは見た目以上に膂力があり動きも素早かった。


 あっさりと、鉄のメイスと木の盾を巧みに使い、上手く魔物を抑え込んでいたのだ。それを当たり前のようにする。僕が冒険者になりたての頃より断然うまい。


 しかも、盾術スキルまで習得してしまった。


 僕の気持ちとしては複雑だけど、これで僕たちのパーティーが安定して討伐効率が良くなったのも確かだ。


 ただ、一つだけ気になるというか、目のやり場に困ることがある。


 それはアルテが今着ているローブだ。このローブ、アルテが走り回ってると、必ずといっていいほどずり上がっている。


 本人が言うには、身長はフレイと変わらないけど、身体のボリュームは大人並みの体型。身体にあうサイズがないそうだ。


 オーダーメイドだと高くつくからとても手が出せないのだ……


 だから、今はどうしようもない。このままでも平気だというアルテの言葉に甘えている。


 でも、これで解決かといえば、そう簡単な話ではなかった。それはフレイだ。


 僕がアルテの下着に目を奪われでもすれば、必ずといっていいほど、フレイから冷たい視線を向けられている。


 けど、何も言ってこないのが余計に居心地が悪かった。


 でもそれも、三日ほど前からは、今度は逆にアルテのほうからなんとなく気になる視線を感じるようなった。


 理由はたぶん、フレイのローブだ。


 フレイは三日前から新しいローブに替えている。


 そのローブがまた、女の子らしく可愛らしいローブで、ローブ丈が少し短く膝上までしかない。


 しかも、フレイが歩くたびにふわり、ふわりと少し膨らんだローブ丈が揺れている。


 僕はついこれを目で追ってしまうのだけど……


 ほら、揺れてる物ってつい目で追ってしまうよね? や、やだなぁ、フレイの脚に見とれてたわけないよ……


 ――……


 それからかな。ローブを替えたフレイは、機嫌が良くなり、今度はアルテが視線を向けてくる。フレイじゃなく僕のほうに……


 だから、フレイのサイズの合った可愛らしいローブが羨ましいのかと思い、アルテのローブもサイズがあってないだけで十分可愛らしいと思うよ。と伝えれば、そうじゃないっちゃ、と首を振るし、フレイはずっと機嫌がいいしで、僕は女の子がよく分からなくなった。


 そして、嬉しいことにレベルと、スキルが上がった。ついでにギルドランクもEになった。


 僕がレベルが1つ上がり、フレイも1つ、アルテは3つも上がっていた。


 スキルでは魔眼が4に、空間把握が3になった。嬉しい誤算だ。


 これによって、魔眼スキルは相手の魔法レベルまで分かるようになった。


 そして空間把握だ。これは頭の中で二分割して把握できるようになったのだ。少しだけ慣れるのに戸惑ってしまったけど、これにより自分を中心とした視界と、目の視線に合わせた視界とを把握できるようになったのだ。


 つまり、これで魔物を相手しながらも、常にアルテとフレイの動きや状況が分かるのだ。


 いざとなったら気になる地点の空間も即座に把握できるし慣れたら凄く便利なスキルだ。


 でも最近思うけど、スキルレベルが上がるのが早くない?


 ――それとも、僕が持っている中で使ったことのないスキルのおかげかな……?


「おおーいルシール。さっきからぼーっとしてるちゃよ。今日はどうするの?」


 アルテが僕の背中をトントンと軽く叩いてきた。


「アルテ。そうだね……」


 ――今日は何を受けようか。


 ギルドは相変わらず人手不足のままで閑散としている。


 せっかくギルドの要請で、他の町から来た冒険者もまた、好条件だとウワサになっている王国騎士に流れてしまったのだ。


 これにより、王都ギルド側と王国側との仲は険悪なものとなってきている。


 そんな王国騎士はかなりの数になっているようだけど、常に遠征をしているようだ。


 街のウワサでは新米騎士の訓練なんだって。


 ――最近だと南の森を抜け、ナントウ渓谷まで足を伸ばしたって聞いたっけ……


 ナントウ渓谷はリザードマンが棲息している必須レベル18の地域。更に奥に進むにはレベル20は必要で危険も多い地域なんだとフレイに聞いた。


 ふとフレイとレベルがそう変わらないアレスたちのことが思い浮かびフレイに声をかけたけど、フレイは、団体で行動してるからレベルなんて関係ないってことだった。


 ――魔物より人数が多いからだろうか……


 そんな事を思い出しては考えてると、後ろから冒険者たちの話し声が聞こえてきた。


「おい、聞いたか」


「何がだ?」


「バカあれだよ。ほら、Eランクだったあいつらだ」


「ああ、たしか王国騎士になるために、何か取りに行くって言ってたあいつか?」


「そうだ、そいつらだ」


「で、そいつらがどうしたんだよ」


「ああ。そいつらな、本当に西の洞窟から光る石を持って帰ってきたんだよ」


「ほう」


「それで、そのまま王国の騎士に入隊できたようなんだが、驚くなよ」


「なんだよ。早く言え」


「……小隊長になったらしい」


「はあ? 入隊したばかりでどうして小隊長なんだよ」


「知るかよ」


「くそぉ……」


「ああっ! そうだよあいつらと一緒だ。前に東の森で光る石を持って帰って入隊したあいつら。たしかそいつらも小隊長になったと聞いた。その時は冗談かと思ったが……」


「おいおい、それって……」


「ああ」


「なあ。その光る石ってのはなんだ?」


「なんだ知らないのか? 光る石ってのは、エルフ族が仕掛けた魔物を呼び寄せる石だよ。王国からも御触れが出てるだろ?」


「ほう。そう言えば、そんなのがあったな……」


「ああ。そうだよ。やっと繋がったわ。その御触れには、光石を持っていくと報酬を与えるとあって、小隊長というのも、報酬の中の一つだったんだよ」


「なんだと」


「ああ、そうと知ってれば……」


「おいっ。そういえば最近。ナントウ渓谷の奥にも、光る石があったと騒いでる冒険者がいなかったか? なんか小さな祠の中でみかけたとかなんとか……」


「本当か!?」


「ああ。でも不思議なんだよ。そいつらなぜが、それを持って帰らなかったらしいんだよ」


「そうなのか」


「ああ」


「……でもまあ、俺はやっぱり遠慮しとくわ。どう考えても俺に騎士は合わない」


「……そう、だな。俺も騎士は合わんな」


「だと思ったぜ。そんじゃいつもどおり依頼受けようぜ。ここのギルドの報酬かなりいいからさ」


「おう。そうだったな。ガンガン稼せごうぜぇ」


「たりめぇよ」


 そのあと、その冒険者たちは何らかの討伐依頼を取って受付カウンターに向かっていった。


 ――ああ、嫌な話を聞いてしまった。西のコボルトの洞窟の魔物が増えていると、冒険者たちがウワサしていたけど、まさか、西の洞窟にも聖石があって、それを持って帰ってきていたなんて……


 人族はいま、なぜかエルフ族を悪者にしている。だからエルフ族が人族のためにどうにかしてくれるとは思えない。


 ――……このままじゃ、大変なことになる。


「ルシール?」


 ――浄化しないと……


「ルシール? ぼーっとしちゃってるけどどうしたの?」


「アルテ待つ。ルシール考えてるから」


「フレイは分かるの?」


「ふふん。当然。だから待ってる」


「なんかそれ、ズルいちゃよ。もうルシール! 悩んでいるなら私も力になるっちゃよ」


「えっ……おわぁ」


 気づけばアルテが心配そうな顔で僕の袖をグイグイ引っ張っていた。


「……アルテ、それにフレイ。ボーッとしてた」


「それはウソっちゃ。本当のこと話すっちゃよ」


「ルシール。隠しても無駄」


 ――うっ……


「そっか……なんで分かるかな」


「ほら早く」


「うん。西の洞窟のことさ。僕は、コボルトの洞窟に行くべきじゃないのかと、迷ってたんだ」


「ふん。やっぱり」


「むう。そんなことで悩んでる? 別に考え込まないでも大丈夫ちゃない? コボルトってレベル8位の魔物っちゃよ?」


「うん。そんなんだけど……」


 僕は回りに誰も居ないことを確認して口を開いた。


「多分、いや、間違いなく。強力な魔物が出るんだ」


「強力な魔物?」


「そう。そして、それを倒せるのが今は僕しかいない」


 ――エルフ族が浄化してくれていれば別だけど……無理だよね……


「んん? それってどういう事っちゃ」


 アルテが意味が分からないよと首を振る。


「ルシールがしたいようにすればいい。私はルシールについていく」


「フレイ」


「それに、あの魔石はルシールのためになる」


「え〜、なんかズルいちゃよ。二人で話すの無しっちゃ。私も仲間っちゃよ」


 アルテが仲間外れは嫌だと言って抱きついてきた。柔らかいというより弾力が凄い。だから、力を入れられると――


「ちょっ、アルテ。くっ苦しい。苦しいって。ちゃんと話すから離して」


「嫌やっちゃよ。離したなら教えてくれないかもしれないっちゃ」


「そ、そんなことないって」


 その後、説明してくれるまで離れないというから、周りに聞かれたくない僕は、アルテに耳元で浄化のことについて少しを話した。


「それなら……」


 やっとアルテの腕から解放されたと思えば――


「むう」


 今度はフレイの機嫌が悪くなっていた。フレイが僕の足を軽く蹴ってくる。痛くはないが蹴られている理由が分からない。


 ――なんでだよ。


「ふ、フレイはどうしたの、かな?」


「ふん」


 フレイが不機嫌なままこっちに耳をかせ、と言わんばかりに右手の人差し指でちょいちょいと手招きじゃなくて、指招きしてきた。


「えっ、何かな……」


 僕が何を言われるのか、恐る恐る耳を近づけると――


「貸し一つ……ふぅー」


 ぼそりと呟いたかと思えば、耳に向かって息を吹きかけられた。


「うわっ……な、何をするんだフレイ」


「ふふ」


 なぜが僕にではなく、アルテに向かって勝ち誇った顔を向けるフレイ。


「むむ……」


 それをアルテが悔しそうに見ている。僕には二人の行動がだんだん分からなくなってきた。


 ――なんなんだよ……


 それから、しばらく話し合った結果――


「そんなに心配しなくてもいいっちゃ。無理だったら逃げればいいっちゃから」


 アルテのその一言で、僕たちはコボルト討伐の依頼を引き受けて西の洞窟に向かうことにした。


 ――本当によかったのか……


 今でもそう思わないでもないけど、気楽そうに笑うアルテと、気にするなって顔のフレイを見て、何とかなりそうな気がしてきた。



 ――――――――――――――――――――

【名前:アルテ:Lv9】up

 ギルドランクFup

 戦闘能力:80up

 種族:人間

 年齢:14歳

 性別: 女

 職業:冒険者


 スキル:

 〈棍棒術:2〉〈盾術:1〉new

 〈文字認識〉〈魔力操作:1〉

 〈魔力回復:1〉〈薬草の知識:1〉

 〈精神耐性:3〉


 魔 法:

 〈生活魔法〉〈回復魔法:2〉


 状態:???


 ――――――――――――――――――――


【名前:フレイ:Lv12】up

 ギルドランクE


 戦闘能力:95up

 種族:人間

 年齢:13歳

 性別: 女

 職業:冒険者


 スキル:

 〈棒術:1〉〈文字認識〉

 〈魔力操作:2〉〈魔力回復:1〉

 〈魔力量UP:2〉up〈毒耐性:1〉

 〈危険察知:1〉〈治療:2〉


 魔 法:

 〈生活魔法〉

 〈水魔法:2〉

 〈風魔法:2〉


 レア装備:誓約の指輪ルシール


 ――――――――――――――――――――

【名前:ルシール:LV12】up

 ギルドランクEup


 戦闘能力:195身体能力低下中(185)

 種族:人間??

 年齢:14歳

 性別: 男

 職業:冒険者


 スキル:

 〈スマイル〉〈料理〉〈洗濯〉

 〈文字認識〉〈アイテムバック〉〈貫通〉

 〈馬術〉〈カウンター〉〈早寝〉

 〈早起〉 〈早食〉 〈早技〉〈早足〉

 〈早熟〉〈治療:2〉〈回避UP:3〉

 〈剣術:3〉〈見切り:2〉〈捌き:2〉

 〈毒耐性:2〉〈覗き見:2〉

 〈危険察知:1〉〈空間把握:3〉up

 固有スキル:〈浄化〉〈魔眼:4〉up


 魔 法:

 〈生活魔法〉

 〈初級魔法:1〉


 *レジェンドスキル:《スキルショップ》

 《スキル制限解除》


 所持金 : 118,913カラ増

 借金残高:シャルロッテ3,949,850カラ

 フレイ 1,320,000カラ


 スキルショップ借入:60,000,000カラ

 担保提供:視角左右、聴覚左、味覚


 レア装備:竜のブレスレット

 :風のシルエア


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