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ミスター・サンダーボルト  作者: translator
2/2

嵐の予感

一瞬の悪寒。

今まで数々の犯罪者やロボット、超能力者と戦ってきたがここまで恐怖を感じることはなかった。 同時にその原因は一つしかないと考えた。、、、

僕には超能力を持った幼馴染が二人いた。一人は女の子。ジュニアハイスクールまでは一緒だった友人だ。一時期惚れていたこともあったけど、彼女のパワーを体感した後じゃ、嫌でもトラウマになる。そしてもう一人。一緒にこっちへやってきた親友。彼の超能力もまた強力なもので彼女と合わせてトラウマになっている。、、、

蘇る嫌な記憶、一瞬のフリーズ。

アームド軍団が迫って来ている。慌てて回避するが、少し遅かった。スティールのパルスナックルがボディにクリーンヒット。そのまま10メートルくらい飛ばされてしまった。

『どうした黄色野郎(イエローダスト)、居眠りしてるのかあ?』

スティールの煽りに何か返そうとするが、息ができない。

サンダーボルトピンチかも⁉︎

二台の大型アームドが距離を詰めてくる。

本当にヤバイ!

息ぴったりなアームド夫婦がレーザーライフルを構える。絶体絶命!

目を瞑って衝撃に備える。

しかし来るはずの衝撃とは違う衝撃が僕を襲った。それは(結構痛かったけど)想定よりも大分軽かった。アームドの破片だ。破片が飛んできた。


サンダアアアァァァボルトオォォォ‼︎‼︎


悪寒の原因がやってきた。

”彼”は相当怒っているようだ。こっちの話を聞くそぶりもない。

スティールは少し迷っていたが、どうやら”彼”の方が脅威だと感じたらしい。アームドの3分の1を残して軍勢が”彼”へ迫る。

だけどどのアームドも”彼”には触れられない。ああ、あの時と変わらないなあ。僕、今日で死んじゃうかも。

スティーブは高そうなスーツを煤で汚しながらのっしのっし近づいてくる。それはもう亀のように。遅くとも、しっかりとした足取りで。

彼が片手を振ればアームドの半分が消し飛ぶ。いいね、超能力。僕も欲しいよ。

流石に異常だと感じたらしいスティールは撤退を余儀なくされる。

『この勝負はお預けだ‼︎こんな秘密兵器を用意していたとは…おのれぇ…覚えていろよ‼︎』

とんでもない勘違いをしながらスティール・ボーグは去っていく。今後も苦労しそうだ。

目の前に鬼が立つ。まだ事件は解決していない。このままでは僕は殺されるどころじゃ済まされないだろう。なんとか彼に怒りを鎮めてもらおうと色んなおべっかを使うが、どうやら効果はない。

彼は何も喋らない。それがさらに恐怖を掻き立てる。もう僕はだめだ。一巻の終わり…次回から マイティ・スティーブの始まりだ。

そんなことを考えながら沈黙していたが一向に拳が来ない。いや来て欲しくないけど。チラッとスティーブを見てみるとどうだろう。極度の興奮状態で気絶しているではないか!

こいつはラッキーだ!持ち前の逃げ足ですぐさま逃げる。一目散に。後の処理は軍の人に任せよう。スティーブは一般人、大丈夫保護対象だ。多分。、、、


俺は病室で目を覚ました。あの日何がどうなったかはよく覚えていない。確かあの憎たらしい黄色い隣人を見つけた辺りまで覚えている。辺りに警察がいないことを見ると、殺してはいないだろう。彼には少し悪いことをしただろうか、いや、これに懲りてくれるといいんだが。勿論、講演の話はおじゃん。若干イラついたけど、不思議とそこまで怒りはなかった。今まで溜め込みすぎていたのかな。少し、休息を取ろう。いい機会だ。騒音と少し離れて暮らそう。故郷へ帰ろう。それくらい許してくれるだろう。俺は寝返りを打って目を瞑る。


酷いものだ。綺麗だった街並みが半壊している。すぐに元に戻るとは言えやはり許せない。あれから大きい騒乱ない。念のため町のパトロールを増やしているけど、怪しい動きはない。でも、ほんの少しだけ胸騒ぎがする。この力をもらった時に言われた。”いつか役に立つ時が来る”って言葉が今になってチラつき始めたんだ。何か、もっと大きな事がこれから起こる。そんな確信がある。この事件はその前触れだったのかもしれない。そんな気がするんだ。


某日 某所


やはりガーディアンとなるものがいるか。

あいつら、余計な真似をして。

それはいいとしてもだ、超能力者の能力は恐ろしいものだ。早急に対策をしなければ。すぐにでも被験体が必要だ。アブダクトを許可する。計画実行までに用意しろ。

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