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ニュー農村

お久しぶりです、島北です。

いやあ、夏になりました。暑い、暑いです。もうそろそろ溶けるんじゃないか、そんな気分です。暑いの嫌いな僕的にはもう勘弁してほしいです。

まあ、そんな世間話は置いといて、今回から新たな舞台、ホレンツィエ国編突入です。では、第7話「ニュー農村」。どうぞ、最後まで楽しんでお読みください。

「うー……やっと船から降りれましたねー……」

「全く……いっつも何かに酔っ払ってるじゃないの……大丈夫?」

「まあ、船から降りられたんで、いずれ慣れますよ……」

船に揺られて酔ってしまいぐったりしているネーニャは、アイルさんにおんぶされて船から降りた。

セルディは、船の出入口と桟橋をつなぐ板のような木製の通路の上で立ち止まる。僕は、セルディの後ろをついて行くように歩いていたので、僕もセルディに合わせて歩みを止める。

「……ついに来たな……」

「うん、そうだね、セルディ……」

僕とセルディは、小波に揺れる船から新たな大陸の地に足を下ろす。その後、フランさんも少しおぼつかない表情であたりを見渡す。どうやら、修道院からほとんど外出をしたことがないらしいので新しい大陸というのは実に新世界なのだろう。


ついに到着した新しい大陸は、農業が盛ん、特に牛乳の産出世界一の熱帯国ホレンツィエ国が内包された赤道が横断する大陸である。南北に長い1つの大きな大陸であり、大きく北部、中部、南部に分けられている。北部は先述の通り、農業が盛んで、ホレンツィエ国内の牛乳産出の95%を誇るニュー農村が属するニュー農村地方、中部は国の中央であるホレンツィエ城が属するホレンツィエ中央地方となっており、北部と中部で合わせてホレンツィエ国の国民の9割以上が穏やかに暮らしている。対して南部は魔王残党軍の魔物アトランデュスによって蹂躙されたガレスの村が属しているガレス地方となっている。

僕たちは、大陸最北端に位置するニュー農村地方アヴェ港に上陸した。ゲルモート港街のような街では無いので、簡素な宿屋と道具屋があるだけとなっている。主に農産物や牛乳の輸出用の貨物船が停泊する港らしく、一般の旅客船が停泊するのはアヴェ港に停泊する船の1割程度らしい。

船から降りてコンクリートで作られた港の大地を踏みしめる。久しぶりに揺れていない地面であることに不思議と安心した僕は、パーティ全員に招集をかける。

「さて、これから、ここから歩いて数十分のところにあるニュー農村に行こうと思うけど…何か意見がある人はいる?」

「うぷぷ……少し海の風に当たってから移動でも良いですかね……」

ネーニャはアイルさんにおんぶされたまま、しどろもどろな口調で僕に懇願する。

「まあ、時間はそこまで遅くないし、大丈夫だよ」

時間はまだ15時。日が沈むまでにはまだ時間があるし、少しくらい休憩してもなんら問題はないだろう。

「うぷぷ……それじゃあ一度失礼しますね……」

ネーニャはひょいっとアイルさんの背中から降りると、ふらふらした足取りで港のわきに設置されたベンチに座る。

「ネーニャを待っているだけじゃ時間がもったいないし、道具屋で薬草とか調達しとくか」

「うん、そうだね」

セルディはそう言うと、小さいながらも建造的に強そうな道具屋の中に入る。

「私達も何か買っておきましょうか」

「はい、そうですねえ、買っておきましょお」

アイルさんとフランさんも、セルディの跡をつけ、道具屋さんに入って行く。僕も丁度、簡素飯が尽きていたので、道具屋で買うことにした。


道具屋に入ると、中には色々なアイテムが陳列されていた。薬草や魔力ジュースはもちろん、名産品として、ニュー農村産牛乳がたくさん冷蔵庫にしまわれていた。

セルディは、薬草数枚と一本のダガーナイフを手に持って店主のいるカウンターの方を向いていたが、何故か並ぼうとしておらず、ひょこひょこと周りの表情をうかがって右往左往している。

「セルディ、さっきからそわそわしてどうしたの?」

「ひゃわっ!?」

セルディはびっくりした表情をして、真っ赤に顔をほてらせた。

「び、びっくりさせるんじゃねーよ!!」

「いや、だってなんか挙動不審だったから……」

「きょ、挙動不審とはなんだ!!失礼だろ!!」

セルディは僕の尻に軽い蹴りを入れる。

「痛っ!……ていうか、なんできょろきょろしてたのさ」

「そ、それは……」

セルディは顔を赤らめたまま俯く。

「牛乳が欲しかったんですよねー」

「「うわっ!!」」

僕とセルディは一緒に驚き背後の声の主を見る。そこには、さっきまで酔い潰れて意識朦朧としていたネーニャの姿があった。

「……っていうか、牛乳が欲しかったの、セルディ?」

「い、いや、その……」

「それがですね、アルタさん……」

ネーニャはいたずらっぽく笑うと、僕の耳に口を近づけた。が、何故かセルディにも聞きとれるくらいのボリュームの声で話を続けた。

「ニュー農村産の牛乳を飲むと、おっぱいが大きくなるという都市伝説がありまして…」

「……あー……なるほど……」

セルディの胸部に目の焦点を合わせ、事態を把握できた僕は、少し憐れんだ顔で恥ずかしさで顔を紅潮させて俯くセルディを見る。

「べ、別にいいだろ!!都市伝説くらい信じさせてくれよ!!」

「別に信じるなとか言ってないよ」

僕がセルディをなだめていると、アイテムを物色していたアイルさんとフランさんもこちらにやって来た。

「セルディさん……そんなにあの牛乳が欲しかったのですね……都市伝説を信じて恥ずかしがるセルディさんも素敵ですよぉ……!」

ぷるんぷるん……

アイルさんが変態チックに身体を揺らし、残念な顔をしている。それに連動して大きく揺れる豊かな双丘。

「心配しなくても大丈夫ですよお!気持ちが大事って、神様もおっしゃっていますう」

ぷるんぷるん……

フランさんがセルディをなだめるために前傾姿勢になって頭をなでようとすると、動作に合わせて重力に引きずられながらも重量感ある動きで揺れるたわわな実り。

「ちくしょおおおお!!嫌味かこいつらあああああ!!」

セルディは圧倒的敗北に涙を流しながら、買おうとしていたダガーナイフを鞘から抜いて振り回そうとした!

「おっとセルディさん、そこまでですよー」

しかし、ネーニャが冷静にセルディの腕をつかみ、反対側の手でセルディの頭にチョップを入れる。

「心配しなくて大丈夫ですよー。私たちみたいなぺったんこにも需要はあるって聞きますよー。そんな悲観しなくていいんですよー」

「うっ、ううう……」

セルディは涙を眼に浮かべたまま、ネーニャになだめられてダガーナイフを鞘に納める。

「あ、あの……」

カウンターに立っている男性店主の人が、僕たちの方を明らかにイライラした表情で見ている。

「これ以上お店の中で騒がれたら迷惑なので……早く商品を選んでいただけないですかね……?」

僕たちは、申し訳ないという気持ちの中、自分たちが買おうとしていた商品を手にとり、すぐさまカウンターに持っていき購入する。そして、足早にお店から退散した。


「すまなかった」

セルディはぺこっと僕の方に頭を下げた。セルディが持っている袋にはダガーナイフと簡素飯、そしてさりげなく買っていた牛乳が入っていた。

「セルディさん、お店にご迷惑をおかけしたら、神様から天罰が下っちゃいますよお?」

フランさんは頬をぷくーっと膨らませてセルディを見つめている。

「げんなりしているセルディさんも素敵だわあ……」

……アイルさん、もう末期なんじゃないかなあ……。

「ていうか、もうそろそろ出発しないと日が暮れてしまいますよー」

ネーニャはぽんぽんと僕の肩を叩いて言うと、僕はセルディを叱るのをやめてセルディの頭に軽くチョップを放ち、溜息を吐いた。

「もうお店の中で暴れようとしちゃダメだからね」

「うん、わかった」

セルディはコクっと可愛くうなずいた。傍から見たら可愛い子供が駄々をこねているようにも見えるかもしれないけど、セルディはかつて戦争で魔王を倒した一人なんだからね。めちゃくちゃ強いんだからね。

「それじゃあ、ニュー農村に行こうか」

パーティのみんなはコクっとうなずく。僕は港のコンクリートのタイルから足を出し、草むらを掻き分けたような足場が不安定な土の歩道を歩き始めた。


道中、シュヴェッラ国領のモンスターよりも手ごわいモンスターと遭遇したが、セルディが味方にいることもあってそこまで苦戦することなく日が暮れる前にニュー農村に到着した。

ニュー農村は、アーチがかかった村の入り口が特徴で、奥には集落のように民家と畑、そして牛を育てる牧草地域が広がっている。僕はこのような農村に訪れるのが初めてだったので、少し土臭い空気が尾行を通過するのが慣れないのを感じた。

僕たちは情報収集の為に村のアーチをくぐった、その時。

「……!アルタ、伏せて!!」

シュンッッッッ!!

僕はアイルさんの突然の大きな声を聞いてびっくりしたまま頭に手を当て身をかがませる!

すると、鋭い矢が一閃、僕の頭上を通過し、そのまま村の奥方へ飛んでいき、彼方に消えていった。

「くそっ!どこから撃ってきてるんだ!?」

セルディはすぐさま身を反らし、今まで来た道を向くも、どこにも魔物の姿が見えない。どうやら遠距離で弓で攻撃するタイプの魔物のようだが、姿が小さい魔物なのか、姿を捉えることが出来ない。

「来るっ!!避けろ、アルタ!!」

セルディが僕に喚起すると、目の前から一本の閃きが走る!

セルディが早い段階で僕に注意を促したので、うまい具合に回避することが出来た。

「まずい!もう1発来るわ!!」

アイルさんは魔物の気配をうまく感じたのか、矢が放たれたのを感じたようだ。しかし……僕の足は地を踏んでいない。つまり、ジャンプして先程の射撃を回避していたのだ。

「アルタさん!!」

ネーニャが僕を強引に射線から突き飛ばそうと走り出したが、僕の体を矢が貫通する瞬間には間に合わない。

「くっ……!!」

僕は念の為に構えた鉄の剣を身の前に構えながらも眼を瞑り、一瞬の死を予測した……!

カァァァァンッ!!

僕の目の前で金属音のような弾かれた音が聞こえた。僕は、足を地に付け、対空状態から解かれると、僕は今、生きていることを疑問に思いながら眼を開けた。

眼を開けると、そこには青色の魔法陣が浮かんでいた。この魔法陣は見たことが無い。つまり、パーティのメンバーが唱えた呪文ではないということ。僕たちは、誰がこの魔法を唱えたのか分からなかったので、辺りを見渡す。

「ふぅ~…危なかったですね~…」

僕たちが村の方を向くと、そこには僕たちが見たことが無い女性が立っていた。

女性は太陽が沈む方向をバックに立っていたので、僕たちは逆光でうまく女性を見ることができなかった。

「あっ!!」

セルディが再び村の反対側を向くと、ついに魔物が姿を現した。ローブをかぶり弓を持つ小人のようなモンスターだった。どうやら頭が良いモンスターらしく、矢を放っての遠距離射撃が効かないことを察し、矢を刺突剣のように扱うように使用して接近戦にもちこんできたのだ。

「あらあら~、この村に近づいたらいけませんよ~」

女性は戦闘中とは思えないようなのんびりした口調でモンスターに向かって言うと、腕を前方に構え、呪文を唱える態勢に入る。

「…結い縛せ、絶を…略轍≪トラグス≫!」

女性が呪文を唱えると、モンスターが接近した辺り一帯に魔法陣が展開された。そして、魔物たちは突然、地面に叩き伏せられるかのように押し付けられた。眼を凝らすと、魔力で編まれた網で押さえつけられているのが分かる。

そして、モンスターが動けないのを確認した女性は、僕たちが警戒している中、少しこちらに近づいてきて、モンスターに優しいほんわかした口調で話しかけた。

「もお~、いつも村に来る人を襲っちゃだめって言ってるじゃないですか~」

モンスターは、ビクゥっと身を竦ませる動作を見せると、魔力の網から解かれ、慌ててその場から離れて行ってしまった。

「……もしかして……」

セルディは、逆光でよく見えない彼女を見て、少し驚いた表情を見せる。

「ふう~、大丈夫でしたか~?」

女性は魔物がどこかへ去ったことを確認すると、ゆっくりと僕たちの方に歩いてきた。

「「「「「!?!?」」」」」

僕たちは、こちらに向かってくる女性のある一点を見ると、全員がその凄まじさに目を疑ってしまった。

女性は、身長がそこそこ高く、長くも整えられた黒髪は肩辺りで一本に結わえられている。顔も整っており、綺麗と言うよりかは幼さを少し残した雰囲気だ。……だが、僕たちが目を疑ってしまったある一点……彼女の胸は、世間一般で言われる巨乳と呼ばれる大きさを誇る胸を持つアイルさんの胸を余裕で上回る、非常に大きなサイズだった。彼女が来ている服は、本来は完全に肌を隠す服なのだろうが、彼女の豊かすぎる胸が服を持ちあげているためにお腹が見えてしまっていた。歩くたびにぷるんぷるん揺れるその胸部は、まさしく凶器と言っても過言ではなさそうだ。

「あらあら、どうしたんですか~?」

女性はきょとんとした顔で僕たちを見ると、ポンっと手を叩いて、笑顔を作って提案した。

「うーん……立ち話もなんですし~、私の家でお話ししましょうか~」

僕たちはいまだに人類最大級ともいえるその爆乳に驚きを隠せなかったが、情報収集を彼女から聞きたかったのもあり、彼女の家に向かうことにした。


「メグ・フリーシアンです~。宜しくお願いします~」

「私はこの村の村長でメグの父のフェディ・フリーシアンだ。いきなりアロードワーフに襲われてしまうとは、災難であったな」

僕たちはメグさんの木造作りの大きな家の中の応接間に案内され、彼女の父のフェディさんとメグさんに対面する形で座った。そして、僕たちがとある人物……僕の妹、リィラを求めて旅をしていることを話すと、フェディさんは少し驚いた表情を見せたが、暫くすると悩ましげな顔を浮かばせた。

「すまないな……私も出来る限り持っている情報は提示したいものなのだが……君たちが必要とする情報を持ち合わせてはいないのだ……」

「私もです~……すみません~……」

「そうですか……」

僕はがくっと肩を落とす。外国に来て早々、幸先悪いスタートとなってしまった。

「……そうだお父さん!情報は無いですけど……あれに出ていただけたら……!」

「おお、なるほど!!それならば!!」

突然メグさんが何かを閃くと、フェディさんが少し興奮気味にメグに賛同した。

「……あれって、一体なんですか?」

アイルさんが問うと、フェディさんはこちらをじーっと見て回答する。

「……ミスコンだよ……」

「……はい?」

アイルさんは素っ頓狂な声をあげる。そして僕たちは、頭上に?マークを浮かべる。

「実は~、明日、この村で国主催のミスコンが行われるんですよ~!それで、優勝したら賞金1万ゴールドをもらえるんですよ~!」

「この国、そしてこの村のPRの為に私が国王にニュー農村でミスコンを行いますと立候補したのはいいものの、参加者が前日だというのに4人しかいなくて……最低5人と言われていたから困っていたのだ!……見るところ、君たちのパーティは美人揃いだ。優勝も夢ではないだろう。優勝すれば1万ゴールド手に入って旅の資金になるだろう。……逆に頼み込むようになってしまい申し訳ないのだが……私を助けると思って参加してみないだろうか?エントリーは私が済ませておく……」

「いいんじゃないか?別にミスコンに出るのにデメリットは無いだろう」

やはり一番最初に意見を述べたのはセルディだった。

「セルディさんがそのように言われるならば、異論はないわ」

「私も別にいいですよー。お金が入るかもしれないなら、なおさら」

「うーー……」

それぞれ女子たちが参加の流れに乗っていたところ、フランさんただ一人が、悩んでいる顔を見せた。

「ん?どうかしたのか、フラン?」

セルディは小さい身体を軽く机に乗り出し、フランを見る。

「私、そういうのは経験なくて……神様に仕える身ですし、可愛くないですし……」

フランさんはもじもじして顔を俯かせる。まさか、これほどの美少女が自分を可愛くないというのは驚きだ。

「何を言ってるんですかフランさんー。フランさんは全然可愛いですよー。そんなこと言ったら、全世界の可愛くない方々の恨みを買っちゃいますよー」

「ほ、ほんとですかあ……?」

フランさんは横に座るネーニャに少し困った顔を向ける。

「それにー……」

ネーニャは眼をキランと輝かせ、自身の手をその豊かな胸部に持っていき、下から掬いあげるように揉みあげた。

「ひゃああああっ!?な、なにするんですかあ!?」

「こんな破壊兵器を持っているんですから、大丈夫ですよー」

「や、やめてくださいいいい!」

フランさんは恥ずかしさで顔をこれ以上ないくらいに紅潮させ、ネーニャの腕を掴む。しかし、フランさんの握力ではネーニャの腕を振りほどけるわけ無く、ただひたすらぷるんぷるんと毬のように揺れる胸を蹂躙された。

「ぐっふん!!」

フェディさんは少し動揺した表情で喉をからませ、周りに注意を促した。それと同時に、ネーニャも空気を読んでフランさんの胸部から手を離し、自身の膝の上に置いた。

「それで……他の子たちは参加するみたいだが、君は参加しない方向で大丈夫かな?……別に、無理強いはしないよ。むしろ、こちらはお願いしてる側なんだ、断られても何も思わないよ」

フランさんは眉を顰め、悩ましげな表情を浮かべる。少ししてフランさんはフェディさんの方を向いた。

「人助け……というのは違うのかもしれませんが、悩む人がいたら助けるのが私の仕事です……だから、やらせてください!」

「……わかった……ありがとう……では、エントリーはこちらでやっておこう。他のみんなも、協力、感謝する」

フェディさんはふぅっと安堵の息を吐き、僕たちに一礼する。

「……今日はこの村の宿屋で泊って行ってほしい。心配しないでくれ、料金は私が払っておこう。宿屋のスタッフに村長の知り合いと言えば部屋に案内されるだろう」

「あ、ありがとうございます!」

僕はフェディさんに感謝の意を込め頭を下げる。他の女の子たちも僕に続いて頭を下げた。

「……さて、エントリーシートを国王のもとまで持っていかなくてはな……しばらく家を留守にする。メグ、家で留守番を頼んだよ」

「わかりました~!」

フェディさんは、書類をまとめかばんに入れ、座席を立ち上がる。座っているときは気付かなかったが、かなり身長が高く、僕は驚いてしまった。メグさんの身長がそこそこ高いのと胸部があれほど膨らんでるのは大きくなる遺伝のせいなのかもしれないなあ。

「では、行ってくる」

「行ってらっしゃ~い!」

フェディさんは渋い茶色の帽子を頭にかぶると、フェディさんには小さいドアをくぐり、ホレンツィエ城に向かって歩き始めた。

「あ、そういえば~」

フェディさんがドアを閉めたと同時に、メグさんは突然、ネーニャさんに向かって疑問を放ってきた。

「そちらのシスターさんの胸を破壊兵器と言っていましたが~……一体どういうことなんですか~?」

メグさんが首をかしげ、ネーニャの方に身を乗り出す。すると、溢れんばかりの豊かすぎる胸部は激しく数回バウンドして、ようやく制止する。ネーニャもこの規格外の胸に動揺を隠せないのか、少し驚いた表情を見せるが、再びいつものような調子に戻り、指をくねくねさせてメグさんの胸部に手を向ける。

「破壊兵器って言うのは……このような大迫力なおっぱいの事を言うんですよー!!」

そして、ネーニャの小さな手には到底つかみきることなど不可能な爆乳の先端部分を揉みしだいた!!

「きゃあ~~っ!や、やめて、ください~!!」

「うわっ!!」

メグさんが体をひねって反対側に体をそらすと、それに連動して激しく動く胸が猛スピードで横薙ぎになり、揉んでいたネーニャの手を吹き飛ばしてしまった!!

「こ、これは本物の規格外っていうやつね……」

アイルさんも自身の胸のサイズに少し自信があったのだろうか、自分の胸に手を当てて恐ろしい表情を見せていた。この状況に、セルディは嫉妬して暴れるのだろうと思っていたが、比較的冷静な雰囲気を醸し出していた。

「もしかしてだが……メグ、あんたニーディ・レイニングって女性を知っているか?」

「は、はい~、もちろん知っていますよ~。ニーディとは、子供のころから仲がいいですから~」

「……やはりか」

セルディは納得の行った顔を見せる。

「セルディ、ニーディって誰?」

「ああ、魔王討伐主力隊の1人で、主力隊の姉御みたいな人だよ。実際に私は姉御って呼んでるしな。姉御からときどきこの村の幼馴染の話を聞かされていたからな。やたら胸ばかり育っててうらやましいって話も聞いてたから、もしかしてと思っただけさ。……姉御、最近元気してるか?」

「はい~、元気そうですよ~」

「そっか、ならよかった」

「一体何がよかったの?」

「いや、私の口から無為に語れないな」

「そ、そう……ごめん」

僕の質問は少し無神経だったかもしれない。魔王と直接戦闘した魔王討伐主力隊。非常に壮絶な戦いの中に身を投じていた人の事を無暗に聞くのは憚られるものだろう。僕は、自分を戒めた。

「……あ~、私ももうそろそろ牛乳絞りの仕事があるので用意をしてきますね~」

メグさんはそう言うと、少しあわてた様子で立ち上がり、見事な揺れを見せた。そして、部屋の奥の方に行ってしまった。

「日も暮れてきてるし、私達は宿屋の方に行くか」

「そうですねー」

僕たちも、宿屋に向かう準備を進める。

「あ~、もうそろそろ準備がかかりそうですので、先に出てしまって大丈夫ですよ~」

メグさんは奥からゆったりだが大きな声で僕たちに言う。僕たちも無駄に長いするのは良くないと思ったので、「お邪魔しました」と一言添えて、僕たちはメグさんの家を出た。


宿屋に着くと、僕は久しぶりに男子1人の部屋に宿泊することが出来た。昨日は自宅で1人で寝れたけど。

僕は、明日のミスコンの要項をフェディさんに貰っていたので目を通す。どうやら、普通の服装でのパフォーマンスと、暑い気候を生かすということなのか、水着でのパフォーマンスの合計点で競うらしい。水着は自分のものが無ければ貸出とのことなので、セルディたちは貸出ということになるだろう。

「……今日は早く寝ようかな……」

僕は、すでに風呂に入って寝巻に着替えていた上、明日も早いので今日は早めに眠ることにした。

部屋の電気を切り、暗くなった部屋。うっすらと見える部屋の輪郭を頼りに、僕はベッドにたどりつき、横になる。そして、明日のミスコンに男ならではの少しやましい気持ちも持ちつつ、僕はゆっくりと目を閉じた……。

第7話「ニュー農村」、最後まで読んでいただきありがとうございました!!

いやあ、なんとかなんとか舞台をホレンツィエ国に移すことができました。本当、3日坊主の僕がここまで頑張れるのはなかなか無い気がします。小説の力ってすごい。

というわけで、今回は新たな舞台、ホレンツィエ国の村、ニュー農村が舞台になったわけですが……いやあ!僕はこの村はどうしても書きたかった!!僕の欲望詰まったキャラを出したかった!!というわけで、新しく登場したキャラ、メグ・フリーシアン。僕の欲望が詰まったキャラでございます、はい。ちなみに名前の由来はよく学校の給食で出ていたであろう牛乳「メグミルク」から、ファミリーネームは乳牛の種類「ホルスタイン・フリーシアン種」からきています。ちなみに、村の名前のニューはそのまま「乳」です(笑)。我ながらなかなか頭を絞った(搾った!?)ネーミングセンスだと自負しております(笑)。でも実は、最初はもっと直球な名前だったのですが、やめておきました(笑)。メグちゃんがこれからどのような活躍をするのか、期待ですね!!

さて、次回、第8話のサブタイトルは「魅惑のミスコン」です。何が魅惑なんでしょうかねえ(ゲス顔)。次回の投稿は8月中旬後半から下旬前半になると思います。是非、次回をお楽しみにしていただければ嬉しいです!!

では、また次回、お会いしましょう!ではでは~!!

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