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男として一皮剥けたい

前回までのあらすじ!


「『ティンコ・ティンティン』よ、そいつの名前」


 あああああああああああ!!! ちがああああ! ちがうんやあああああああああ!!


 RPGとかで自分の名前に「ちんぽ」とかつけて、それ友達に見られた時のあの感じ!! もっと言うなら、そのあと必死に言い逃れして友達に侮蔑の眼差しを向られてる時のあの何とも言えない感じ!! が!! 俺の脳内を!! 駆け巡りまくった!!


「……」

「……」


 ああっ!! そんな目で見上げないでくれえええええ!! うひいいいいいいい!!

 体中を走り抜ける奇妙なぞくぞく感に打ちひしがれながら、俺は二人の視線に耐えた。


「……へ、ヘンな名前……だね」

「まったくね。どっちが姓で、どっちが名前かもサッパリだし」

「あ、そうか、シキさんみたいなこともありますもんね」


 そりゃ……まあ『ティンコ・ティンティン』のどっちが姓でどっちが名前かわかったらつけた俺がびっくりだ。あーでもどうやら、コッチの世界では意味通じなかったな、


 ふー、セーフ! 俺セーフ!!


「まー、認識番号みたいなもんで、意味とかないのかもねぇ」

「なんて呼びましょう?」

「決めていいよ、ポリカ」

「ほんとですか!?」


 ロリ少女は大きな瞳を輝かせて飛び上がった。それからしばらく、彼女は人差し指を口元に当てて悩んでから、


「じゃあ、『ティン』で!!」


 イイネ!!(サムズアップ)

 ポリカちゃん、最高!! 俺の考えたどうしようもない汚名がギリギリ普通の名前に!! 『ティン・バートン』とか、いそうだよね!! よし! 今! これより! この世界での俺の名前は『ティン』でヨロシクゥ!!


「あ、でも、『ティンコ』のままでもいいかなあ?」

「そだねえ……、ティンコでいいんじゃない?」


(うえあああ!? やめてあげて!!!)


「ティンじゃなんか弱そうだしね」

「あー、たしかにそうかもですぅ……『ティンコ』かなあ」


 駄目じゃないよ! 全っ然駄目じゃない!! ティンコより全然いいって!!

 俺のいた世界で自分の名前がティンコだって知ったら即飛び降り自殺ものだよ!? そんなの死んでも死にきれないよ!! 第一、強い弱いで言ったらティンコは弱点でしょ!?

 ああもうだれだよティンコなんて名前つけたの!! 馬鹿じゃないのーーー!?


「んー、名前つける時って、なんか悩んじゃいますよねえ」

「名は体をあらわす、って言うしね。古代魔法王国期には言葉が今より重くってさ、つけた名前に運命が引っ張られるコトもあったみたいよ?」


(だったらよけいにティンコはだめだろおおおおおおおおおおおい!! 運命がチンコに引っ張られたらどおすんんだよおおおおおおおお!!! 『俺がチンコでチンコが俺で』みたいになっちゃうでしょおおおおおおおお!!)


「あ、でもあたしの故郷だと、悪い名前をつけたりもしますよ?」

「あー、名前で脅すんだっけ? 悪い病気や悪魔が来ないように」

「ふぇ……やっぱり物知りさんですねぇ、コルセアさんは」

「まぁ、アタシらはコレでメシ食ってるからねぇ……とはいえ困ったね。ティンもティンコも、特に意味もなさそうだしねえ」


 あるって! おおありだって!! すくなくともティンコは生殖器ですごめんなさい!!

 ティンコティンコ言わせてホントゴメンナサーーーーーーーーーーーイ!!

 相変わらず心の叫びはさっぱり届かず、コルセアさん、が困った顔で俺を見上げる。


 白衣の下は薄手の赤いハイネックで、ツンとした感じの形の良さそうなオパーイのラインが……って背の高い人間はいつもこんな光景を見てるのか? おのれ高身長ゆるすまじ……


ま、俺も今日から背高デビューだけどね! ロボだけど!! ゴーレムですけどー!!


「とりあえずさ……『仮姓ティンコ』でいいんじゃん?」


(なにぞれ!! ダメ! 絶対!! 俺の国家機密を名前にしないでお願いいぃぃ!!)


「そうですね。言ってるうちに馴染んじゃうかもしれないですし」


(馴染まれてたまるかああああぁぁぁ!!)


「そういうわけだから、よろしくね! 仮姓ティンコくん?」


(嫌じゃああああああああああああああああああああ!!)



第四話:「男として一皮剥けたい」完


なんかもうシモネタばっかでスンマセーーーーンっっ!

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