優菜&ゆきの会話集 Q
優菜「女子会いえ~い」
ゆき「わ~い」
優菜「女子かい?」
ゆき「うるっせえな。俺は美少女だぞ!」
優菜「そういうこと言ってるから男の子と間違われるんでしょ」
ゆき「一度も間違われたことねえよ!!」
優菜「さて、まずは自己紹介からいきましょ~。私は法木優菜!ハタチ!大学生で~す!制服コスプレ喫茶でバイトしてるんで、趣味は制服集めです!みなさんよろしく!はい次、ゆきちゃん!」
ゆき「…めんどくさいからいいじゃん、そんなの」
あゆみ「田鼎さん、何飲む?」
ゆき「あ~そうだね、お酒飲めないからジンジャーエールで」
優菜「む~……」
優菜「お初の人は、一人だけかな?」
ゆき「ああ、香奈枝は初めてだよね。ちょっと不安はあるけど……ね?」
優菜「不安って…やっぱ緊張してる、とか?」
香奈枝「………」
優菜「何かしゃべって~!」
ゆき「ああ、こいつ極端に人見知りだから、いいのいいの。気にしないで」
あゆみ「確か涼川さん、よね」
香奈枝「そう」
ゆき「ぶっきらぼうだなあ。相変わらず」
優菜「香奈枝ちゃん、何食べる?」
香奈枝「お好きなものどうぞ」
優菜「嫌いなものは?」
香奈枝「あんた」
優菜「ぐふっ……!!!」
ゆき「初対面なのに、さすが香奈枝だな…。まあいいや、こいつもっとやっつけちゃって。調子にのってるから」
優菜「いきなりあんた嫌い、は無いと思います!」
ゆき「ああ、ごめんごめん。それ、こいつなりのコミュニケーションなの」
香奈枝「………」
優菜「毒でコミュニケーションとるタイプなの…?」
あゆみ「毒を持って毒を制す、ってやつかしら」
ゆき「いや、毒でバカをぶちのめすタイプってやつかな」
香奈枝「うるさ型のコメンテーターか、私は」
優菜「私、実はね、女子会って初めてなんだよね」
ゆき「合コンはやりまくってるんでしょ?」
優菜「ないない。ぜ~んぜん。そんなに私って遊びまくってるように見える?」
ゆき「うん」
香奈枝「ええ」
あゆみ「そうね」
優菜「うわあ~…全員一致ですか……。どうして?」
ゆき「バカだから」
香奈枝「頭足りないから」
あゆみ「外交的に見えるから」
優菜「あゆちゃんだけだよ~!まともに私を評価してくれてるの!もうあゆちゃん大好き!乗り換えちゃおうかなあ……」
あゆみ「よしよし」
優菜「あゆにゃん大好き~。ごろごろ……」
香奈枝「ねえゆき…あの二人って」
ゆき「ん?いやいや、そういう間柄じゃないって」
香奈枝「ふうん……」
優菜「あゆにゃーん、ポッキー口移し~」
あゆみ「はい、あーん」
香奈枝「……あんなことしてるけど」
ゆき「おかしい……あの河上さんがあんなことするなんて……」
あゆみ「おいしい?みさ…あ、いえ……法木さん?」
優菜「うん。おいしいよ~」
香奈枝「誰かのこと妄想してるみたいね、彼女」
ゆき「なるほど……優菜は目に入ってないわけか」
優菜「あゆにゃん、好き~」
あゆみ「私もよ、未咲…」
ゆき「完全に言い間違ってるよね」
香奈枝「彼女はバカだから気がついてないみたいだけど」
優菜「からあげ食べたいな~」
ゆき「勝手に食えよ」
優菜「冷たっ!なんでそんなに冷たいの?ゆきちゃんは」
ゆき「え?いや、普通だと思うけど」
優菜「いやいやいや、普通じゃないって。ねえあゆにゃん、からあげ食べよっか?」
あゆみ「ああ、ええ……」
優菜「ほら~。これが普通の女の子の反応ですよ?ゆきちゃん?」
ゆき「あれ?河上さんって肉嫌いじゃなかったっけ?」
あゆみ「めんどくさいから、適当に返事してるだけよ」
優菜「げふっ!いたたたた……今のは胃にきた……」
ゆき「さすが河上さん。ためてからの一撃が強力だわ」
香奈枝「バカの扱いになれてるのかしらね」
優菜「ちょっとちょっと!今日は女子会!じょ・し・か・い!!私をいじめる会じゃないでしょ~!」
あゆみ「ごめんなさい、ちょっと言い過ぎたわね…ほら、法木さん、ビーフジャーキー食べる?よしよし……」
優菜「えへへ……やっぱり最後は私の味方だね!あゆにゃんは」
香奈枝「…あれって小動物を手なづけるような感じよね」
ゆき「あ~、なるほど。人間扱いしてない、と」
あゆみ「よ~しよしよしよし……ほら、これも食べる?」
優菜「うん、食べる~」
香奈枝「見た感じはかなりアブナイ関係に見えるわね」
ゆき「まあ河上さんには、そんなつもりは微塵もないだろうけどね」
優菜「あゆにゃん大好き~」
あゆみ「かわいいわね、未咲…」
ゆき「あ、別の誰かに切り替わった」
香奈枝「脳内変換が上手なのね、彼女って」
ゆき「ねえ河上さん。未咲って…この前うちの大学にきた子だよね?」
あゆみ「え!」
優菜「おっと……びっくりしたあ」
ゆき「いや、そんなに驚かせるつもりはなかったんだけど…」
あゆみ「ええ…。未咲は、高校の後輩……よ」
優菜「なんかその”間”が気になる」
あゆみ「えっ!!」
香奈枝「あれでしょ?カノジョでしょ?」
あゆみ「ええっ!!!えっと……」
優菜「わっ…あゆにゃんって、そっち系?」
あゆみ「いえ、あの……どっちのことやら……」
香奈枝「レズかどうか、ってことよ」
あゆみ「えええっ!!!」
ゆき「今までに無い反応だねえ、河上さん」
香奈枝「付き合ってるんでしょ?」
あゆみ「え、え、え、え、え、そ、それは………」
ゆき「香奈枝、酒がまわってきてるな…ヤバいかも」
香奈枝「あたしだってね、ゆきと身体の付き合いしてるんだから!恥ずかしがることじゃないって。へイ、カミングアウト、オーケー?」
ゆき「テメーコラ香奈枝!」
優菜「え?え?え?そうなの?ゆきちゃん?」
香奈枝「あったりまえじゃん!好きなら当然でしょうが。何まどろっこしいこと言ってんの?会ったその日よ、その日!」
優菜「おお~!刺激的~!!」
ゆき「おい!適当言ってんなよ香奈枝!!やめろコラ!」
香奈枝「やっぱさあ、好きになるとホラ○○○○○○○○○だし○○○○○○○○○○○○だから○○○○○○○○○○○○○で、やっぱ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○」
優菜「ほうほうほう。そうするとやっぱり○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○?」
香奈枝「おお、なかなか話わかるじゃんか、バカのくせに。そうそう、それで○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○」
ゆき「おい、このバカども止めろ!!」
あゆみ「……ふう、標的がそれたみたいで助かったわ……」
香奈枝「でね?あたしとゆきはもう○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○」
優菜「わあ!すごいすごい!じゃあ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○みたいな?」
ゆき「だあ~!おい香奈枝!それはお前の妄想だろうがよ!!!」
香奈枝「な~に言ってんのよ!あんたあたしと○○○○○○○○○○○○○○で○○○○○○○○○○○○○○○でしょうが」
優菜「うわあ、ゆきちゃんそれは引くなあ~」
ゆき「だから!もう!!てめえコラ、水ぶっかけて目え覚まさせてやろうか!?え!?」
優菜「ええ~~?楽しいじゃん!もっと聞きたいし」
香奈枝「いいわよ?もうガンガンぶちまけてやるわ」
あゆみ「なんかもう、以下エンドレスな感じね」
ゆき「ああもう……これだから、香奈枝は連れてきたくなかったんだよ……。酒入るといい加減なことばっかり言うんだから……」
優菜「香奈枝ちゃん、楽しいね!そっかそっか、ゆきちゃんって変態さんだったんだ!」
香奈枝「そうよ?それはもうえげつないことを言ったり仕掛けたり○○○○○○○○○○○○○で…」
ゆき「おいてめー!ぶち殺すぞコラぁ!!」
あゆみ「ふうん……ねえ涼川さん、それってどういうこと?」
優菜「おっ!あゆにゃんも食いつきましたよ?」
香奈枝「あれか?カノジョにためそうってか?ん?」
あゆみ「ちょっと、面白い、かも」
香奈枝「そうかそうか。じゃあまず○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○で○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○」
あゆみ「うんうん」
優菜「ほうほう」
ゆき「あ~もう……香奈枝ってばすっかり酔っ払ったオヤジじゃねえか……帰ろうかな、私……」
優菜「二次会はカラオケ~!」
ゆき「カラオケ苦手なんだよね、あたし」
香奈枝「私はいいけど?」
ゆき「もう正気に戻ったの?酒抜けるの早いな、香奈枝は」
香奈枝「熱しやすく冷めやすいからね、私は。あ~……でもちょっと飲みすぎたかも……うぇっ」
あゆみ「う~ん……歌は苦手ね…」
優菜「ちょうど半分にわかれたか……」
ゆき「まあいいよ。聞いてるだけなら」
あゆみ「…挑戦、してみようかしら」
香奈枝「じゃ、決まりね」
優菜「それじゃあまずは私から!」
香奈枝「♪♪♪~♪♪~~」
ゆき「香奈枝、はやっ!いつの間に……。やっぱまだ酔っ払ってるんじゃね?」
優菜「先越されたのはじめて…」
あゆみ「上手ね、香奈枝さん」
香奈枝「♪♪♪~♪♪~~♪~」
ゆき「なんか女の情念を歌ってるんですけど」
優菜「演歌?」
あゆみ「渋いわね」
優菜「なんか、日本酒飲みたくなってきた」
香奈枝「あ~♪た~の♪~♪な~ら♪~♪♪~♪も~~~」
優菜「声が裏返ってる……」
ゆき「へたくそ!!」
香奈枝「なんだとコノヤロー!」
優菜「何そのやりとりは…」
ゆき「ああ、まああたしと香奈枝の持ちネタってやつ。ファミコン知らないとわかんないかな…」
あゆみ「ふうん……」
優菜「わっかんないよねえ、あゆにゃん?」
あゆみ「生まれた時にはもうファミコンなんて無かったのに、どうして知ってるのかしらね、あの二人は」
優菜「さあ……」
優菜「次こそ私~!でははりきって!」
ゆき「ぱちぱちぱち」
香奈枝「ちゃっちゃとやっちゃって」
優菜「♪♪♪~♪♪~~♪」
ゆき「うおっ!普段喋る声と全然違う!!優菜って歌うと声低くなるんだね~」
あゆみ「すごい……見直したわ。それも結構古いアニメの歌よね、これ……」
香奈枝「てっきり今流行りのバカな歌をバカみたいにきゃんきゃん歌うのかと思ったけど……ふうん、ま、どんなバカでも一つくらい取り柄はあるからね。それにしても良いね…良い声してる」
優菜「へっへ~んだ!どうよ、私のアイドル力の高さ!渋谷でスカウトされたこともあるんだから!まさに才色兼備ってやつ!?」
ゆき「色は、無いな」
香奈枝「ないわね」
あゆみ「そうね」
優菜「あるでしょ~!ほら!このくびれた腰とか!」
ゆき「ちゃんと食べてないからだよ。もうちょっと脂肪つけた方がいいよ」
香奈枝「スタイルいいとかじゃなくて、貧相なのよ」
優菜「もう!ケチつけてばっかり!素直になりなさい!二人とも!あゆにゃんはそんなこと言わないもんね?ね~?」
あゆみ「未来のある体型よね」
優菜「そうそう!……って、どういう意味?」
あゆみ「これから変えていける、ってことよ」
優菜「そうそう!ほらー、やっぱりあゆにゃんは優しいよね~」
ゆき「とりあえず、今はダメってことだよね?」
あゆみ「ええ」
優菜「ごふっ……!うおう、ボディーにきたぜ~……」
香奈枝「なかなか良い連携技ね、あなたたち」
ゆき「次、河上さんだよ?」
あゆみ「初めてだから……緊張する」
優菜「大丈夫。リラックスして…」
あゆみ「♪♪♪~♪♪~~♪」
ゆき「お、意外にかわいい声」
優菜「え~!あゆにゃんってこんなかわいい声出せるんだ~!」
香奈枝「声量は小さいし音程はちょっと外れてるけど……良い声ね」
あゆみ「♪♪♪~♪♪~~…けほっ、けほっ…」
ゆき「ん?」
優菜「あゆにゃん、だいじょぶ?」
あゆみ「♪♪♪~♪♪~~ケホっ、ケホン!ご……ごめんなざい……喉が……」
優菜「あゆにゃん、無理しないで!」
あゆみ「ごめんなざい……」
ゆき「どうしたの?」
あゆみ「普段、喋らないから…こほん。あんまり喉を使うと…けほっ、けほっ……」
優菜「ほら、トマトジュースだよ?飲んで…」
あゆみ「あ、ありがと…うっ、げほっ!げほっ!!」
びしゃっ!
優菜「ああ!ちょっとあゆにゃん、しっかり!」
ゆき「うひゃあ……トマトジュースがそこら中に…」
香奈枝「血吐いて死にそうな人にしか見えないわね」
優菜「だめ!あゆみ!死なないで!!」
ゆき「死にはしないだろ」
あゆみ「はあ…はあ……うっ、げほっ、げほっ!」
香奈枝「……見た目には、死んでもおかしくないような光景よね」
優菜「じゃあまずは心臓マッサージを……」
香奈枝「胸デカいよね、河上さんって。触っていい?」
あゆみ「だめっ!これは未咲のものなんだから!」
ゆき「このセクハラ女どもは、まったく……」
ゆき「さて、じゃそろそろお開きにしようか」
優菜「ダメ。ゆきちゃん、まだ何にも歌ってないでしょ?」
香奈枝「そうね。ゆきの歌声、聞いてみたいし」
ゆき「え~!あたしすっごい音痴だからなあ……」
優菜「いつも聴いてる歌とかだったら、自然に音程とれるよ」
ゆき「いつも、ねえ……カラオケにあるかな……」
香奈枝「そんなマイナーな歌なの?」
ゆき「うん、まあ……」
あゆみ「これに載ってない?」
ゆき「そう思ってさっきからずっと見てるんだけどね…あたしの知ってる歌が一つも入ってないんだよね」
香奈枝「じゃあアカペラでいいじゃない」
ゆき「何その拷問っぽいバツゲームは。音痴にそれやらせるとは、てめえいい度胸してるじゃねえか」
香奈枝「私も一緒に歌うってことでどう?」
ゆき「やだ」
優菜「じゃ、最後は仲良く、みんなで合唱ってことで!!」
あゆみ「みんな知ってる歌っていったら、どれかしら…」
優菜「あ、これはどう?」
ゆき「サビの部分しか知らないなあ…」
香奈枝「じゃあこうしましょ。私とそこのバカとあゆみさんが交代で歌っていって、サビの部分だけゆきが叫ぶってのは」
優菜「それいいじゃん!面白そう!」
ゆき「……それぐらいなら」
香奈枝「じゃ早速………せぶーん」
優菜「え!せぶーん」
あゆみ「せぶーん」
香奈枝「せぶーん」
ゆき「せぶん!せぶん!せぶん!」
優菜「せぶん!せぶん!せぶん!って、ちょっと待って待って!これ、さっき私が選んだ曲じゃないじゃん!!」
香奈枝「いいじゃない別に。私、好きなのよね、セブン」
ゆき「いや、ここでまさかの正夢とは……」
優菜「ってかすっごいびっくり…」
あゆみ「じゃあ私は分身しないといけないのね?」
香奈枝「…話が見えないんだけど」
優菜「ええと、詳しくは第七回を読んで下さい」