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花より美しい笑顔
「コトハ」
「うん、どうしたの?」
コトハが笑顔で振り返る。
花より美しい笑顔で。
いっそこの瞬間に時間が止まればいいと思うほど、幸福だ。
「結婚式もだいぶ近づいてきたね」
「そうだね、すごく楽しみ」
「ウェディングドレスを選ぶのもとても楽しみだ」
「もうドレスショップに予約はしたんだよね?」
「うん、してあるよ。楽しみだね」
コトハの純白のドレス姿…どれだけ美しいだろうか。
「コトハはどんな瞬間も、僕を魅了して止まないね」
「え?」
「愛してるよ、コトハ。何気ない時間さえ愛おしいと感じるほどに」
「ナギさん…私もナギさんを愛してるよ、いつどんな時だって愛おしいよ」
「コトハ…」
コトハを優しく抱き寄せる。
本当に、いつだってコトハは魅力的だ。
「この幸福がいつまでも続くように、僕は頑張るからね」
「ふふ、うん」
「早く式をあげたいな」
「まだ気が早いよ」
「気が早くなるほど楽しみなんだ」
そう言うと、腕の中のコトハは僕の胸に擦り寄ってきた。
「私もそうだよ」
「本当?」
「本当」
「じゃあお揃いだね」
「うん」
この幸福がいつまでも続くように、コトハを守り続けよう。




