大人になる
私は巫 言葉。
神様である兄様に救われた幸運な人間。
そんな私は、今年で二十三歳になる。
兄様にここまで育ててもらって、大学を卒業することが出来た。
今は人気占い師の兄様のお仕事のマネージャーみたいなことをして、兄様から正規に雇ってもらって生活している。
「兄様、今日はこのリストの人たちの鑑定と、このリストの祈祷がお仕事だよ」
「いつもありがとう、コトハ。コトハがスケジュール管理してくれるから助かるよ」
「えへへ、お役に立ててなによりです」
大親友のマミちゃんは今は拝み屋さんであるおばあちゃんの元で跡を継ぐべく修行していて、密かに拝み屋さんとしての人気を得ている。
マミちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんはまだまだ現役だ。
マミちゃんとは今でも大親友で、よく一緒に出かけたりしている。
「明日はマミが遊びに来る日だよね?」
「うん!」
「僕は構ってあげられないけど、二人でのんびり楽しみな」
「ごめんね、兄様」
「なんで謝るの。二人ともお仕事頑張ってるんだから、たまには息抜きも大事だよ」
兄様は相変わらず私に甘い。
けど、ずっと変わらずそばにいてくれる兄様が私は大好きだ。
「兄様ー!ご飯できたよー」
「はーい、今いくよ」
大学を卒業してから、家事は私の仕事になった。
兄様のマネージャーみたいな業務の一環として、家事をしているのだ。
「いただきます」
「いただきます」
今日の夕飯はカレーライス。
兄様に大学卒業までの間に家事を仕込んでもらったから、料理もだいぶ得意になった。
今日のカレーもとっても美味しい。
兄様に教えてもらった通りのお味。
「うん、美味しいね、コトハ」
「うん、我ながら美味しい!兄様にお料理を教えてもらってよかった」
「ふふ、教えた甲斐があったな」
もぐもぐと美味しそうに食べてくれる兄様。
「コトハの料理を食べると、仕事を頑張った疲れが取れていくようだよ」
「えへへ、嬉しいな」
その後もたくさん食べてくれて、ご馳走さまをする。
「ご馳走さまでした」
「ご馳走さまでした。じゃあ食器洗いしてくるね」
「いつもありがとうね、コトハ」
「これも私のお仕事の一環ですから」
ふふんと胸を張れば、頭を撫でられる。
「コトハのおかげで大分楽できてるよ、本当にありがとう」
「えへへ。あ、ついでにお風呂も沸かしちゃうから、沸いたら入ってね」
「うん」
お風呂の自動ボタンを押してお風呂を沸かす。
そして食器洗いをして、食器を拭いて食器棚に戻す。
ちょうどのタイミングでお風呂も沸いて、兄様がお風呂に入る。
その間に兄様が使うタオルと着替えを用意しておく。
「…なんか、まるで新婚さんみたいな………」
そこまで言って口をつぐむ。
いやいやいや、兄様は私を従妹としてしか見ていないのだから。
脱衣所から逃げるように立ち去った。
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