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君が僕に心をくれるなら僕は君に全てをあげよう  作者: 下菊みこと


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邪魔はいらない

コトハが突然嫌がらせを受けた。


理由もわからないらしい。


僕にも心当たりはない。


だが、コトハに嫌がらせをするような奴を放置することはできない。


僕は犯人を探すことにした。


といっても、指を鳴らせば簡単にわかるのだが。


「…へえ、隣のクラスの同級生」


犯人は、一昨日から転入してきた隣のクラスの同級生らしい。


動機も調べる。


「ふぅん…」


その理由は極めて身勝手で不快なもの。


犯人は、どうやら僕のファンらしい。


占い師として有名になった僕を密かに推していたのだとか。


実際、祈祷サービスも利用していたらしい。


「その推しである僕の従妹であるコトハに嫉妬した…そんな理由でコトハに嫌がらせをするなんて」


従妹がいるからどうこうということもないのに、本当に身勝手な話だ。


嫉妬の感情は本当に醜いものだね。


「さて、どんな祟りをくれてやろう」


どんな呪いをかけるか考えて、犯人の生い立ちを少し調べてみたらまあまあなものだった。


幼い頃から見た目が可愛くて、それ故に嫉妬からいじめを受けていたらしい。


そのいじめにとうとう耐えきれなくなって、親と相談して親の転勤に合わせて親の実家近くのここに転校してきたとか。


自分も転校するほど嫉妬からのいじめに悩まされてきたのに、嫉妬からのいじめに手を染めるなんて…バカだね。


まあいいや。


そういうことなら。


「この学校でも、嫉妬されて嫌がらせを受けるようにしてあげる」


それが今回の祟りの内容。


まあ、今回はこれくらいが妥当だろう。


実際自分が嫌がらせを受ける立場に戻れば、コトハに嫌がらせをする余裕もなくなるだろうし一石二鳥かな。


「僕はコトハの守り神。コトハを害する奴を排除するのも僕の仕事だからね」


パチンと指を鳴らす。


これで祟りは成就した。


「自分が蒔いた種だ。自分で刈り取りなよ」


しかし、推しのために嫉妬して推しから嫌われるとはなんとも皮肉な話。


そもそも、推しの大切な従妹を傷つけたのがバレたら推しから嫌われるってわからなかったのかな。


「バカだなぁ、本当に」


まあコトハはメンタルが強くなっていたからノーダメージだったようだけど…本当はコトハに、あんまりこういうことに慣れて欲しくないんだけどな。


とはいえ。


さすがに転入してくるまでの経緯を考えるとちょっとばかり可哀想だから、『転校したら』呪いは消えるようにはしてあげた。


転校したらもうコトハに手出しもできないだろうしね。


はやく転校してくれたらいいんだけど…まあ、何度も転校するのは負担だろうけれどそこは自業自得ということで。

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