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君が僕に心をくれるなら僕は君に全てをあげよう  作者: 下菊みこと


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招かれる

「お邪魔します」


「お邪魔します」


「いらっしゃい、ナギさん、コトハちゃん」


「いらっしゃい」


「いらっしゃい、孫が世話になるなあ」


今日は僕とコトハでマミの祖父母の家に来た。


「これ、よろしければ」


「まあまあ、ありがとうございます」


お祖母さんに菓子折りを渡す。


広い部屋に通された。


「どうぞ、ゆっくりなさってください」


「この間孫がそれはもう海が楽しかったと言ってましてなぁ、貴重な機会をありがとうございました!」


「いえいえ、そんな」


「じゃあ兄様、とりあえず私たちはお勉強しちゃうね!」


「うん、しっかり励むんだよ」


コトハはマミに宿題を通してお勉強を教える。


こうしてきちんと取り組めばちゃんと勉強になるし、夏休みの宿題も大事だよね。


「ところで、お話をさせてもらっても大丈夫ですか」


マミの祖母に言われて、頷く。広い部屋なので、コトハたちと離れたところに行けば会話はそう聞こえない。


「貴方は所謂祟り神様ですよね」


「そうですね」


「けれど、守り神としての側面も得た」


「その通りです」


「力はそんなに強くなくとも、人の子の人生を見守り続けるくらいの力はある。そして、力は日々強くなる一方」


…何が言いたいのだろう。


「けれど、自らの本質が少しずつ変わっているのにお気付きですか」


「…」


「守り神としての力の方が、本質となろうとしています」


「…変わることに恐怖はありません。むしろ、コトハを守れるなら都合がいい」


「そうですか…」


マミの祖母は、僕に向かって頭を下げた。


「貴方には孫を救っていただきました。感謝に絶えません」


「いえ、そんな」


「これからも二人を、よろしくお願いします」


「…マミは、ついで程度ですけど」


「十分です」


それで話は終わったらしく、解放された。


祖父の方も、こちらの様子を見守っていたらしいがにこにこしているので大丈夫なんだろう。


コトハとマミは、楽しそうにお勉強会。


一生懸命教えるコトハと、それを吸収しようとするマミ。


とても癒される光景だった。












今回も朝早くからお邪魔したのに、お昼頃までしっかりお勉強した二人。


お勉強は計画通り進んでいるようだ。


海に行った日の分まで、今日きちんと進めたらしい。


「二人とも、お疲れ様」


「うん!頑張ったよ!」


「コトハちゃんの説明はわかりやすくて助かる」


「兄様に教わった時、すごくわかりやすく教えてもらったからね!」


ふふんと胸を張るコトハも可愛らしい。


「さてさて皆さん、今日は暑いのでそうめんですよ」


「そうめん!食べてみたかったんです!ありがとうございます!」


「わーい、お祖母ちゃんありがとう!」


「わざわざすみません、ありがとうございます」


お勉強会のあとは食事。


そうめんをみんなでチュルッと食べた。


食欲が失せるほどの暑さの中でも、そうめんはスルスルと食べられてとてもいい。


このそうめんのお礼とでも思って、これからはもうちょっとマミもことも見守ってあげよう。

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