表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/88

甘やかす

「じゃあさっそくアイスクリーム屋さんに行こうね」


「うん!」


可愛いコトハと手を繋いで、アイスクリーム屋さんを目指す。


「あ、あった。あそこだよ」


「わぁ、美味しそうなアイスクリーム!」


「どの味がいい?」


「どうしよう、チョコチップ?チョコ?バニラ?」


「ミニカップで三段にしてもらう?」


小さいサイズでトリプルにも出来るらしいので提案する。


するとコトハは悩ましい表情からパッと笑顔になった。


「そうする!」


「なら僕もそれにしようかな」


店員さんに注文をして、そのまま近くに食べるスペースが用意されているのでそこに座る。


「食べようか」


「うん、いただきます!」


上からバニラ、チョコ、チョコチップのアイスカップ。


スプーンですくって食べれば、冷たくて甘い味が広がる。


「甘いね」


「美味しいね!」


笑顔のコトハにつられてこちらも笑顔になる。


コトハはアイスクリームに夢中になっていて、可愛い。


「コトハ、来て良かったかな?」


「うん!兄様大好き!」


急な嬉しい言葉にノックアウト。


とても嬉しくて胸をぐっと押さえる。


「コトハはいつも僕に色々なものを与えてくれるね」


「?」


「コトハと出会えて良かった」


醜い獣だった僕が、ヒトの形を得て。


祟るばかりの僕が、コトハの幸せを願って。


コトハが僕に心をくれたから、僕はこんなにも変われたんだ。


だから、僕はコトハにすべてを捧げるよ。


この命のすべてを。


「…ずっと、こうして僕がコトハを守るからね」


「うん、兄様大好き!」


その後もアイスクリームを楽しんでいたコトハだが、すぐにそれらはコトハのお腹に消えてしまった。


さて、アイスを食べ終わったところで。


「そろそろ不動産屋さんに行こうか」


「うん!」


コトハの手を取って、カップとスプーンをゴミ箱に捨てて歩き出したその時。


「お兄さん、ちょっといいですか?」


「なんですか?」


何故か警察に声をかけられた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ