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お隣りヒキニートの更正のしつけ方  作者: 高月夢叶
お隣さんは引きこもりニート
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最悪の結果と背中を押す仲間

今日は、唯依と一緒に登校するのに、隣の唯依の部屋に迎えに行く。


「おはよう、藤也くん。今日は、一緒の登校だね!」「おはよう、唯。今日はよろしく」


女の子と登校するなんて、以前では考えられなかったことに俺は、感慨深く思う。



「さあ、唯依行こうか」そう、唯依に手を差し伸べて言う。「ありがと...行こ、藤也くん」


唯依は、俺の手を掴み、外へと扉を潜る。マンションの外に出て、しばらく歩いていると、隣を歩く唯依が手元をもじもじしている。「どうしたんだ唯依。手でも繋ぎたいのか?」と手を差し出すと唯依は、ぱぁっと表情を明るくして「うん!」と言って、俺の手を握る。


手が温かくなり、ほっこりする。こう、手を繋いで歩いていると、周りから見たらカップルに見られるのだろうか?


俺たちは、まだ付き合っているわけではない。只の、お隣さんの関係だ。最初は、引きこもりを更生させようとして、盛大に拒絶された。だけど今では、こうして懐かれるまで打ち解けた。



「唯依、このままの状態で学校の教室に入ったらクラスの奴らはどう思うかな?」


悪戯っぽく訊いてみると唯依は、「カップルって、思われるかも......」



「やっぱりそうかー、やっぱりやめておくか?」この状態で教室に入っていく姿を想像したら急に恥ずかしくなってきたのだ。


そんなこんな言っていたら、後ろから「あっ!藤也さんじゃないですか」と聞きなれた淑やかな声が聞こえてきた。


「やあ、立花。おはよう」



「おはようございます。二人仲良く手を繋いで登校とは、ラブラブですね。お熱いこと」


と茶化してくる。


「いや、これは違うんだ立花。俺たちは別に付き合っているわけじゃなくてだな!」


「そうよ、只、一緒に登校しているだけなの!」と唯依まで焦って弁解しようとしている。



「いや、まだ何も言ってませんけど。そうですか、どうやら柚木さんに先を越されてしまったようですね」


その言葉には、「それでも、わたしも負けません」という言葉が含まれているようだった。


***



2-Bの教室に入ると、唯依の机の前を取り囲むようにして他のクラスの女子と男子が唯依と話をし始めていた。唯依は終始、表情を曇らせて困った様子でいた。


「よお、柚木、お前不登校から復帰したんだな!やるじゃん」と無駄に声が大きいリア充風の武田が大げさに話しかけてくる。


「う、うん。まあね...ねえ、何の用?」


「なんの用は、酷くない?また、私たちとも遊んでよー」


「えっ、誰のせいで不登校になったと思っているの」


「イヤだ!まるで、私たちが原因で不登校になったみたいな言い草ね」



「ところで柚木さ、今月の別ママ読んだけど、結月ゆいってあれ、アンタだよね?あれなに?あんた漫画家になるの?!」



「そう、だけど...それがなに?悪いの?」


「あんたさ、自分がどれだけ恵まれているか分かってるの?海外からの帰国子女で画家としても活動していて、その上漫画家ですって?!」



「正直、あんたに漫画家の才能なんて無いから!」


「今回の漫画だって最終候補止まりで佳作も取れないって。漫画描くより絵画描いた方が金になるんじゃない?」



「なにそれ。別に、お金が欲しくて漫画を描いているわけじゃないよ!漫画を描くのが好きだから描いてるのに」



「やめときなって、アンタに漫画の才能なんて無いんだから!!」とあざけ笑う。


「おい、皆!コイツ漫画家目指してるんだってよ。馬鹿だよな!成れるわけないのによー!」


ギャハハハと武田は笑いながら去っていく。「おい、待てよ」俺は、教室から出ていこうとする

武田の肩を掴み、顔面をぶん殴っていた。


「お、おい。なんだよ。お前は!」武田は頬をさすり「お親父にも殴られたことないのに!」と怯える武田に殴る手をクラスメイトから止められて、

ハッと自分が今なにをしたか気付いた。


「謝れよ、漫画家を目指している奴は馬鹿か?!柚木に謝れよ!」


「努力したない奴が一生懸命に努力してきた奴を馬鹿にするな!」と叫ぶ。

もう、はらわたが煮えくり返っていた。騒ぎを聞きつけたクラスメイト達が呼んできた教師達に連れていかれるのだった。


武田は、怯み、へなへなとその場に崩れ落ち、周囲のクラスメイト達は、騒ぎたち、話題となっていた。



***


昼休み。二人で昼食を食べながら朝の騒動のことを聞きたいのに俺は、なかなか聞けずにいた。


「唯依、朝のことは大丈夫か?アイツらはいったい?」


「ああ、一年の時のクラスメイトだよ。わたしをイジメてくるリア充グループのリーダー格の人達」



「わたしが海外からの帰国子女だからって目の敵にしてきた奴らよ。海外に住んでたからって日本人を馬鹿にしているとか言ってきてさ、失礼しちゃうよ!」


「唯依は漫画にラノベ。深夜アニメ好きだもんな!」


「そうよ、日本文化LOVEよ!」


「要は、あの人たちは...弱い者からマウント取って快楽を得るような奴らなの!」


「酷い奴らだな。人の夢を人が創ったものを馬鹿にするなんて許せない奴らだ!」


「今度は、アイツらをあっと言わせる面白い漫画を描いてやろうぜ!」

人の夢を馬鹿にしたアイツらに一泡吹かせてやらないと気が済まない。


「藤也くん、ありがと!でも、どうしたらいいのか、分からない...」


「ふっふ。それなら問題無いぞ。こういう時は物語作りのプロに頼もうじゃないか!」


そう、俺にはその宛がある。そこはぬかりないと言えよう。



「物語作りのプロ?」と唯依は俺を指さす。



「おい。なんで疑問形なんだ。そりゃ、俺はプロじゃないだけど身近にその道のプロがいるじゃないか!」


「それってもしかして......」


「こういうときは、うちのサークルのエースの秋雫あきな先輩に頼るとしよう」


そう言い、俺は、秋雫先輩からの漫画のストーリー作りの助言を提案したのだった。


「それじゃあ、放課後はあにファンの部室ってことね。わかった」

俺と唯依は、そう言い、昼食を摂るのだった。


***


放課後。自習室の空き教室で、俺と唯依は訪れていた。ドアを横にスライドして中に入ると教室内では、数人の生徒が机を合わせて座っていた。机の上にはチョコレート菓子やポテチ袋が開けられ、文芸部の部室というか、放課後ティータイムを取っている生徒たちのたまり場といった感じだった。


ここ本当に文芸部?


「あっ!せんぱーい、いらっしゃーい!」俺の顔を確認すると椅子に座り、お菓子を食べていた女の子がこちらに向けて手を振ってくる。「先輩、その子は?はっ、まさか先輩の彼女さんですか?」



「いや、違う。そう言えば恵は会うのは初めてだったな。この子が柚木唯依だ。よろしくな」

「冗談ですよ、先輩にこんな可愛い彼女がいるわけないじゃないですか〜」


「恵、てめぇ…」

「てへっ」恵は。ペロっと舌を出して誤魔化す。

その仕草は、可愛いものだったけど、俺は誤魔化されない。

「わー、唯依さん~やっと会えたね~!」いきなりの名前呼びに彼女の社交性の高さが伺える。「わたし、冬乃恵。よろしく。恵って呼んでね。そうウィンクする。

相手が男だったたら一瞬で惚れさせてしまいそうなフレッシュな笑顔で挨拶を交わしてくる。



「よ、よろしく冬乃さん」「リモート遊園地以来だね。元気してた?」


「はい、元気でした」


「よかったー。さあ、積もる話を聞かせてー」そう言って迫ってくる恵に押され気味でいる唯依に迫る。


すると横から「そこまでにしておきなさい、冬乃さん。あなたの懐っこさは柚木さんにはキツイのよ。分からないの?」助け舟を出してくれたのはこのサークルの部長の秋雫先輩だった。


「さて、どうしたの藤也くん。柚木さんを部室に連れて来るなんて、彼女と一緒にイチャラブサークル活動をやりたくなったのかしら?」


秋雫先輩は面白そうにこれ見よがしにからかってくる。


「イ、イチャラブって、そんなんじゃないですよ!」「これには訳があってですね…」


そうだ、俺は、秋雫先輩に漫画作りのアドバイスを貰いに来たのだった。


俺は、先輩に朝のホームルーム前に、武田達から唯依がからかわれていたことを話す。


すると秋雫先輩は、「そうだっだのね。漫画が描いたこともない輩から漫画家の夢を馬鹿にされたのはさぞ、悔しかったわよね」



「はい。スゴく悔しかったです。自分でも言い返したかったけど、それが出来なくて歯がゆくて」


「その悔しい気持ちがあるなら大丈夫ね。あんなこと言われて、悔しいもなにも無かったら

ああなたの漫画への想いはその程度になるけど、見返してやりたい気持ちがあるな安心したわ」


「わたしは漫画は描いたことはないけど、小説なら書いてるから、物語の構成の仕方なら教えてあげられるわ」



「さあ、わたし達と武田君達を見返してやれるくらい、面白い漫画を作りましょう。」


そう言って先輩は今日の議題へと取り掛かるのだった。秋雫先輩が力になってくれるなら、100人力だろう。と胸を撫でおろし安心するのだった。


あけましておめでとうございます。

久しぶりの投稿です。読んでくれてありがとうございます。

よろしくお願いします。

もう少しで第一部が終わります。引き続きお付き合いください。

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すれ違い 両片思い
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