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お隣りヒキニートの更正のしつけ方  作者: 高月夢叶
お隣さんは引きこもりニート
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お弁当



オレの朝は、いつも早い。

何せ、いつも3人分の弁当を作らないといけないからだ。自分の分と双子の妹の愛那と優奈分の3つ。今日はとある理由から1つ余計に作っていると......

「兄さん、愛那達の分のお弁当の他に誰のを作っているの?」


「まさか、兄さんに彼女がっ!」


一緒に弁当を作るのを手伝ってくれている愛那が素っ頓狂な声を上げて驚く。


艶やかな黒髪をサイドアップしてのツインテールに結わいている姿は女の子らしくて、とても可愛いらしい。

中学に行くときは、いつもこの髪型にセットしている。

自宅にいるときは、結びを解いてセミロングヘアーにしている。

それに加え明るい瑠璃色の瞳で

愛くるしさに比護欲を駆り立てらる。

思わず守ってあげたくなる気持ちにさせる。


制服はきっちり着こなして、スカートは規定通りに膝丈。


「いや、甲斐性なしの兄貴に彼女が出来るはずないでしょ!」


金髪ロングヘアー。地毛でなく染め上げている髪は生活指導の先生といつも指導の的になっている。明るい琥珀色の瞳

をしていて外見だけ見れば間違いなく美少女だ。


ただ、傲慢で蛾の強い勝気な性格がなければ、完璧な美少女なんだろう。


制服のスカートは膝丈から少し上げて短く裾上げして今どきの若い子の装いをしている。

食卓でベーコンエッグとトーストを食べながら言う。



「優奈、1人だけ優雅に朝飯食べて!愛那は手伝ってくれてるのに。」



中学3年(14歳)の双子の妹。

オレと同じタイミングで中2から都会の中学に編入してきた双子の妹達。毒舌担当の優奈《 ゆうな》と癒し担当の愛那《 まな》この2人に疲れた心を癒されていく。


優奈は子供の頃は、純新無垢で天使のような性格で愛那と揃って双子の天使と称されていたけど優奈は成長していくにつれ性格がキツくなっていった。

今ではすっかりツンツンした性格が定着している。普段は一丁前にお洒落して学校へ行くませた妹である。



愛那は気の利く良い子で

炊事や洗濯の家事を手伝ってくれるから、大いに助かっている。


優奈とは、違い天使っぷりは今も健在だ。


焼き鮭をグリルから2尾取り出してそれぞれ半分に切り分けて皆の弁当に入れながら応える。「今日は、鮭弁だぞ!」

サラダにレタスとパプリカ、プチトマトで彩りも完璧。



「フン!わたしだってやろうと思えば出来るもん!」


「ただ、面倒くさいだけで。」


「はいはい、出来ないんだよな。」


「もー、兄貴ムカつくー!」



と優奈は、頬を膨らませて怒るのだった。


***




妹達の弁当を作って、いざお隣の208号室に向かう。柚木の部屋の前に立つ。

昨日は、盛大に拒絶されてしまったことからどうせ駄目だよな...と弱気になってしまう


ええい!なるようになれ!とダメ元で、インターホンを押す。少し遅れて、「今行きまぁ~す!」とゆう柔和な声が聞こえてきて、扉を開けると目の前には柚木が顔を見せ、来客が俺だと分かると彼女の顔色が一変、怪訝けげんな表情へと変わる。

「また来たの?そう難度も来られても学校へは行かないから!」


「それより、今日は...は無いの?」


柚木は聞き取りにくいか細い声で尋ねてくる。「え?なんだって?」

良く聞き取れないよ。ぐいっと柚木に近づく。その俺の行動に驚いた柚木は、「きゃっ近寄らない

でよ変態!通報されたいの?!」

と警戒する。


「い、いや。声が小さいから近づいただけだよ。」


「まったく失礼しちゃう!」

唯依存はプクーっと拗ねたのように頬を膨らまして不満を露わにする。




「もう一度言うけど、なにかわたしに渡す物はないの?」


「あるなら貰って上げなくもないけど...」と急にモジモジして言ってくる。


なんだなんだ!ちょと急に可愛すぎないか?!それって、俺からのおすそ分けが気に入ったからまた期待してるってことだよな!欲しいなら素直に欲しいって言いなよ!


ちゃんと用意してきたんだからさ!



「なに、ニヤニヤしてるの気持ち悪い!頭でも沸いたの?」


「なっ、んだと!」


前言撤回、全然可愛くない!一瞬でもトキメイタ自分が恥ずかしい。



「ほらよ。放っておくとお前はマッグとかカロリーブロックとかしか食べないからな。」


俺は、そう言いながら通学用のリュックから柚木の分のお弁当を取り出す。


柚木は、「それを見ると、『わぁー』と声を上げて目を輝かせてくる。


「ほら、これが欲しかったんだろ?どうだ。」



「ふ、ふん!誰もお弁当を作ってきてなんて頼んでないのに!」


唯依はツンと興味の無い素振りを取ってくる。


本当は、興味津々なくせに。ほんと、素直じゃない奴。



「なんだ?いらないのか?なら俺の昼飯にしようかな~」


とわざとらさいく言って、ひょいっと弁当を柚木から届かないように高く上げ、

さっきのお返しとばかりに意地悪する。



「あっ!イヤっ!誰も要らないなんなんて言ってないでしょ!食べないでー!」

と「返してっ!返してっ!」と連呼してぴょんぴょん跳ねて俺の隙を見て柚木はガシッと弁当箱の包みを掴んで奪取する。


「あっ!お前、人がせっかく作ってきたのを乱暴に!」


「ふふっとりぃーw」と柚木はお弁当の包みを宝物に触れるように大事に抱えて取られまいと『フシャーッ』と猫のように威嚇してくる。


「まったく......」


どれだけ食べたかったんだよ。まあ、いいけどさ。どのみちあげるつもりだったからさ。



「やったぁ!ウフフw」と柚木は微笑んでさっきと小憎らしさ全開から可愛らしいこの変わりようにドキッとする。

(なんだ?!可愛すぎだろ!)


鼓動が跳ね上がり動悸がうるさい。



どうせ前回と同じで学校には登校してくれないんだろうなと思い、なにか学校に来てくれる口実は無いものかと頭を悩まして学校へと一人、登校するのだった。

妹ちゃん登場しました。


天使な妹好きです!


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すれ違い 両片思い
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