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お隣りヒキニートの更正のしつけ方  作者: 高月夢叶
お隣さんは引きこもりニート
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おすそ分け

昨日のファーストコンタクトから引き続き、俺は柚木に登校を促しにお隣の、208号室へと足を運んでいた。



インターホンに人差し指をかざし、ピンポーンと呼び鈴を鳴らす。今度は、躊躇することなくすんなり押せた。何事も、二回目だと楽とゆうことだろう。



すると、インターホンから『はぁ~い。いまいきまーす!』とゆう気の抜けた返事がが返ってくる。


扉が開けられ、柚木が柔和な笑顔で出迎えてくれる。



不覚にもドキリと鼓動が跳ねて可愛いと思ってしまった。




だけど、彼女が、来客が俺だと気付くと、スッと笑顔が消えて「また来たの?」と邪推にする。



「やあ、柚木おはよう。気持ちの良い朝だな。こんな朝はお天道様の元を歩きたくないか?」



本当は、こんな歯の浮くような爽やかな挨拶をするキャラではないのだけど、、彼女のご機嫌取りにいってみたりする。


「だから、一緒にに学校に行かないか?」

「なんなんですか。あなたは?昨日の今日で行くわけがないでしょう。」



そう、警戒心を露わにして冷ややかな声色で登校を断固拒否する。




「さあ、もう用はすんだでしょう?帰って。帰ってよ!」



「そうはいかない。俺は、先生からよろしく頼まれているんだ。君を学校に登校させて欲しいって」




「ふーん。だけど、わたし行く気ないんだよね」


そう素っ気なく言い、ドアを閉めようとする柚木。

そうだよな。昨日の今日で上手くいくわけがない。


それでも、俺にも譲れないものがある。


「わっ!そうわさせるか!」と閉まり掛けている扉に足を引っかけて締まるのを止める。



「あっ!また、そうやって無理矢理迫ろうとする!部屋に押し入ってなにをするつもりなの?!はっ!やっぱり、わたしの体が目当てなんでしょ!」




そんな時、彼女が来ている、ピンクのチェック柄のパジャマの第二ボタンまで外れてしまっって豊満な胸の谷間がチラリと見えてしまい、一生懸命に視線を反らそうとするもどうしても視界にチラついてしまう。



華奢きゃしゃな体つきなのに出るところは出ていて締まるところは締まっていて、」その肌色に意外と胸あるんだなーとドキリとする。


だけど、女性の身体をいつまでも見ているのは失礼だから視線を外す。



「ちょっと、さっきからどこを見ているの?」



柚木が、俺の視線の先を追って自分のパジャマのボタンが外れていることに気付き慌てて両手で隠す。



「どこ見ているのよ、変態!」



「こ、これは違うんだ。不可抗力だ!」



柚木はポケットから水色の防犯ブザーを取り出して思いっきり紐を引こうとする。



「わー!やめてくれー!」



俺は、防犯ブザーの騒々しい音が鳴り響くと思って覚悟したが、アレ?一向に鳴らない。



その代わりに、『くぅぅぅぅぅぅ』とゆう可愛らしい音が鳴り響くのだった。



アレ?防犯ブザーの音って、こんな音だったっけ?


もっと、騒々しい『ビィィィィィ』とゆう音だった気がするが......



「な、なあ。今のって?」



「うるさい!今のはそう、おならよ!」



いや、それはどう考えても無理があるし、どう考えてもお腹の音だろ。恥ずかしかったからなのか、おならだと言っているけど、そうだとしたら可愛すぎだろ!



その言い訳の方がずっと恥ずかしいぞ。それより、女の子が自分から放屁発言をするんじゃない!




「もしかして、腹が空いているのか?」




ちゃんとご飯食べているか心配になってくる。



「違うの!これは、ご飯だってちゃんとカロリーブロックとか食べているし。」



「カロリーブロックだけ?






「そう。もう、栄養満点よ!」



そう、柚木は自信満々に豪語する。



「ばかやろう!健康補助食品が、主食なわけあるか!



「え?!ダメなの?健康補助食品ってゆうくらいだからてっきり......」



とキョトンと言う。



まったく、とんだ天然だなこの子は。



「あれは、あくまで主食をきちんと摂った上で不足しがちな栄養素を補う形で食べるものだからな。主食は主食で食べなさい!」




「ふん!主食ならちゃんと食べているよ!」



「へーどんなの?言ってみー」


どうせ、ろくなものじゃないに決まっている。



「うんとねー。カップ麺とか宅配ピザとかマッグのハンバーガーとかー。とにかく調理しなくてもいいやつ!あと、カロリーブロック。」


ヤバいなこの人。よく今までその食生活で体を壊さなかったものだな。



メタボ体型まっしぐらな食生活じゃないか!流石にカロリーブロックだけでは補い切れない食生活だった。




「ちょっと待ってろ!」


俺はそう言うと素早く、自宅に戻り冷蔵庫からあるものを取り出して柚木の元へと戻る。



「ほらよ。これでも食べてろ」


そう言ってタッパーに入れて冷蔵庫に保存して置いた昨日の残り物の煮物を手渡す。



「これでも食べておけ。ちゃんと温めてから食べるんだぞ!」



「う、うん。これはどうゆうつもり?」



「はっ、まさか、餌付けしてわたしを肥えさせて後で美味しく頂こうって言う魂胆ね!

そう言えば、男の人って少しプニッとした女の子の方が好みって聞くから、そう言うことね」




「やっぱり、貴方は変態だ!」と柚木は自分の体を腕で覆いガードする。



「ち、違うんだ!俺は、不摂生な食生活をおくる柚木さんが心配で......」


今の現状を知りながら放っておいて、隣人が餓死でもしたら寝覚めが悪いからこれはそうならない為の気配りのつもりでしたこと。



「塚本先生からもよろしくお願いって言われているしさ」



「と言うのは、口実でわたし手懐けようって魂胆ね!」



「あー。もう、まったく!」



俺の善意はくみとって貰えないらしい。悲しいかな現実は。




「もういいよ!わたしはコレを一刻も早く処理したいからもう、戻る!」


とパタンと扉を閉めて自室に戻っていってしまった。




「いや、そこは早く食べたいからって言えよ」


「何を言ってるの?じゃあ、わたしは忙しいからこれで」


忙しなく扉を閉めて自室に戻ってしまう柚木。



はいはい。早く食べたかったんだね。



「どれだけ、腹減ってるんだアイツは」と廊下で独り言ちるのだった。



   ***




柚木は、自宅マンションに戻り、さっき、藤也さんから貰った、タッパーをマジマジと見る

(色合い的に煮物かなにかかな。)



電子レンジに入れて、600ワットで60秒レンチンする。



温めたタッパーを食堂のテーブルの上に置いてパカッと蓋を取る。


ふわっと立ち上る湯気に煮物の良い香りが鼻腔を刺激する。中身はよく煮込まれ味が染みこんでいる濃い色合いをした野菜と、ゴボウや椎茸、こんにゃくに鶏モモ肉の入って筑前煮で


「美味しそう」とつい声が出てしまい、箸でつまみ口に運ぶ。


ゴボウからいった。コリコリ食感で歯ごたえが楽しい。次に椎茸。醤油とみりんの味付けがよく染み込んでいて美味しい。野菜メインの筑前煮に少量入っている鶏モモ肉に野菜を多く摂りなさいと言われているみたいで、心狭い。でも肉は希少価値があって大事に味わって食べた。


人参は嫌いだから抜ける。と思いきや勇気を出してパク!っと一口でいった。



あれ?人参独特の臭みが無くて美味しい。



「んーまあまあだね」



残りもあっという間に綺麗に食べ上げて完食してしまった。



思ったよりも美味しくて、もっと食べたいと思ったのは秘だ。



                



ストックがまだ残っているのでまた明日投稿します。


19時頃になると思います。

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すれ違い 両片思い
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