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あの時は、助かったよ
「消費税は、おやつに入りますか?」
「アホか、ちなみに入るぞ。」
「俺らの時には、なかったからなあ。」
「そうだな。」
「三百円を握りしめて、駄菓子屋に行くと、子供であふれてて、みんなが自然に集まってるのがさ、なんか嬉しくて、ひしめき合って選ぶの楽しかったなあ。」
「ああ、それで、あーだこーだと見せ合いっこするんだよな。」
「そうそう、無い知恵絞って、作戦を練ってね。うまか棒でボリューム感を出して、それと、キャップをひねると色の変わるジュース、はやったよな、あとストローゼリーも安くて良かった、とにかく、あれは一大イベントだった。」
「だな、あ、でもお前、五年のキャンプの時に一度、おやつ全てを、徳用ビスケットオンリーにしたことあったよな。」
「あーあの時は、よせ、全く楽しくない、とか、非常食なのか、遭難するのか、と散々な言われ様だった。」
「まさか、本当に役立つなんてな。」
次回は、『AIニオマカセアレ』