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雪の降らない冬の日(タイトル募集中)  作者: もこたすぃ
第一章 消えない傷跡
8/9

『感じた殺気』

遅れました!ごめんなさい!今回もよろしくです!

「じゃあ……ここは何処なんだ?」


アキラはサラスに聞いた。

隣で「それなら私が教えたのに」と言わんばかりに頬を膨らませ怒っているアイリスには、後で謝ろう。


「ここは君のいた世界から言うと、異世界という世界だ、こちらからすれば君のいた世界を異世界と言うんだけれど」


アイリスと同じ返答。

自分の聞き方が悪かっただけ。

アキラは違うことを聞くことにした。


「俺はどうして殺されたんだ?」


これが本当に聞きたいこと。

アキラがそう言うと少しサラスは黙り、再び口を開いた。


「この世界と君のいた世界、どちらの世界にも生物がいる。それは君もこっちに来て分かっただろ?」


アキラは黙って頷く。

正直異世界があること自体に吃驚だが。


「こちらの世界と君のいた世界、どちらの世界にも存在していることは通常では有り得ない。だが君は何故かこちらの世界にも君の世界にも存在していたんだ。それは生きているだけで周りを不幸にする存在。君はその身をもって知っているはずだ」


サラスの言葉にアキラは思わす席を立った。

周りを不幸にする……それは。

誰でもない、自分が一番分かっている。

信じたくないが、両親の死とつじつまが合う。


「君の意思で死にたいと願った時、私たちは殺しに行ける。君は心の中で密かに願っていたんだよ……死にたいと」


アキラは何も言わず、震えた自分の両手を見た。

サラスの言葉を要約すれば、この世界とアキラのいた世界、どちらにも生存しているアキラのような存在は周囲の人間を不幸にしてしまうため殺したという事。


「この世界にいた君は願わなかったが、君自身は願った。だからどちらの君も殺し、その不幸にする能力ごと消し去ったよ。もうその能力も発動しないし、ここでなら生きてもいけるよ」


サラスは優しい笑顔でアキラを見た。

自分がいると周りも不幸にさせる。

そんな話なんて信じたくないが、信じるほか無い。

あのままあっちの世界に居ればユウキも不幸にさせてしまう。

結果妹を独りにさせるという不幸をアキラはしてしまったが、命があるなら構わない。

ユウキには長生きして欲しいから。


「こんなこと言うのは変なんだが、ありがとう。俺を殺してくれて」


アキラは頭を下げた。

殺されたのは痛いし、苦しいし、悲しかった。

でも動機を聞くと自分は死ぬべきだったと思える。

それを知っていれば自殺でもしていただろう。

そう思ったからアキラはお礼の言葉を述べたんだ。


「それは変だ……でも、どういたしましてと言っておこう。次は何を聞きたい?」


サラスは笑った。

自分が殺されたことの動機は理解した。

アキラは頭を上げ再びソファーに腰掛ける。


「俺は死んだ、けど何でこうして生きてるんだ?」


「それは私たちにもよく分からない。ただ、異世界で死んだ君は消え、人間界で死んだ君だけがこの世界に来た。これは私たちの仮説に過ぎないが、異世界にいる方の自分は分身に過ぎないのではないかと」


サラスが考え込むように両手を合わせ顎に当てる。


「実際こっちのお前を殺すとき血も出なかったしな」


メイルも続いてそう言う。

血の出ない肉体。

アキラも同じように考えた。

こっちに居た自分は分身。

でもこっちに居たアキラにも周りを不幸にさせる能力があった。

じゃなかったら殺さなくてもいいはずだ。


「今は誰にも分からないってことか……俺はこっちの世界で何をすればいいんだ?」


アキラはまた質問を変えた。

路地裏でアイリスには殺し屋にならなければいけないと言われた。

拒否権もないと。


「君は私たちと同じ殺し屋にならなきゃいけないんだ。と言っても罪のない者を殺すような真似はしない。君を殺したことを正当化するつもりはないが、君を殺して救えた命だってある。私たちのする殺しは、そういうものだよ」


「この国でも殺しは犯罪で見つかれば処刑になる。アキラみたいに無意識で能力を発動している人だっている。私たちのしていることは犯罪の中でも重い罪、それを覚悟の上でやってる」


ロリも続いて言う。

ロリだけでなくサラスもメイルもアイリスも辛そうな顔をしていた。


『そう、だよね……恨まれるのも、覚悟の上』


路地裏でアイリスがアキラに言った言葉の意味。

アキラは静かに理解した。

皆本当は苦しくて、悲しくて辛い。

でも簡単に止められない思いを抱えている。

それはアキラの勝手な妄想だが、そう思うことにした。



「俺やるよ……殺し屋」


サラスやロリ、アイリスが微笑んでくれた時。

激しい身の危険を感じた。

不安になり周りを見渡すが何も居ない。



その殺気のようなものは、メイルから出ていた。




ありがとうございます!次回も楽しみにしていて下さい!

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