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雪の降らない冬の日(タイトル募集中)  作者: もこたすぃ
第一章 消えない傷跡
6/9

『ロリとの対面』

皆さんはロリはお好きですか?最後まで読んでくれると嬉しいです!

「だ、誰だ!」


___ガサガサガサッ。

草むらは不気味に動き続けている。

アキラも驚きはしたが、女の子が近くに居るという緊張感から強い男を演じたいらしく、アイリスを庇うように一歩前に出た。


「大丈夫、私に任せて」


そんな淡い思いも束の間、アキラの前にアイリスは出た。

アキラは悔し涙を心の中で流したが、此処は異世界ということを思い出し、魔法も使えなければ頭も使えない自分の出る幕ではないと一歩下がった。

今自分に出来る最善策としては足手纏いにならないことだ。


___ガサガサガサガサッ!


それは少しずつ近づいて来ているようで、段々音は大きくなって行く。

ごくり、アキラは生唾を飲んだ。

何がいつ来ても良いようにアイリスは音の鳴る方へと腕を伸ばしている。

その何かが現れアイリスが敵と判断すれば呪文を唱え、対象を攻撃する。

アキラは何となくだが今の状況をそう捉えた。


そして、音を立てていた人物が草むらから顔を出した。



「ぷはぁ!」


マロン色でセミロングの髪に草やら葉っぱが付いている。

幼い顔、透き通るオレンジ色の瞳。

アキラは確信した。


これがロリだと。


「シャル!」


アイリスはそう言いロリに駆け寄る。

どうやら知り合いのようだ。

にしても、小柄なロリの見た目は小学生くらいなのに、18のアイリスが並んでも余り変わらない。

身長はややアイリスの方が大きいぐらいか。


「って俺これじゃロリ好きの変態じゃないか!」


1人で何を言っているんだと自分に突っ込もうかとしていた時、アイリスとロリも全く同じことを言いたげな顔をしていた。

いや、少し違う。

ロリの顔は「何だこのキチガイ!キモい!」の方が合っている。

ドン引きの顔だ。


「アイリス、そいつもしかして新入り?」


アイリスが手を差し出しロリが掴む。

路地裏でアイリスがアキラにやったことと同じ。

立ち上がったロリは体中に付いた草やら葉っぱを取るとアキラを睨んだ。

一瞬目があったがアキラは慌てて目を逸らした。

完全完璧な軽蔑の眼差し。

余計な一言で此処まで印象を悪くさせるとは。


「新入りのアキラ、これからサラスの所に行こうと思ったんだけど」


アイリスは言葉を焦らしながら言っている。

そこまで迷子になったことを言いたくないのだろうか。


「何だまた迷子?」


ロリの空気の読めない対応にアイリスは口を尖らせた。

この2人の関係がお互いの気持ちが手に取るように分かるというものなら良いが、アイリスがしょっちゅう迷子になる子ならその言い方はちょっとダメだと思う。

でも、アイリス本人は怒っているというより恥ずかしがってるの方が当たっている気がする。

日が暮れて暗いから良く見えないけど、何となく顔が赤くなっているように見えなくもないから。


「またじゃないもん!!」


___ガサガサッ!


アイリスが叫んだ瞬間、周りの木や地面が揺れ、木に止まっていたであろう鳥たちが一斉に飛んだ。

驚いて声も出せないアキラの口はポカンと開いたまま。


「ご、ごめん!私が悪かったよ!だから落ち着こう!ほら!ね!ね!ね!?」


いやロリ、とりあえずお前が落ち着け。

なんてツッコミを入れたものなら命に関わる。

そう察したアキラは今の揺れに関しては何も言わなかった。


「意地悪しないで、サラスのお家に連れてって」


半泣き状態、涙を浮かべたアイリスに頭が上がらなくなったのかロリは顔を真っ赤にして頷いた。

それからロリはアイリスとだけ手を繋いだままサラスとやらの家まで連れていってくれた。

アキラがどれだけ孤独だったかは、察してくれると助かる。


「着いたよ」


一体いつ道を間違え迷子になったのか、サラスという奴の家は全く別の場所にあった。

森の中には変わらないが。


「一応言っておくけど、サラスやアイリスに何かしたらただじゃおかないからな!」


第一印象が悪かったせいか警戒しまくるロリ。


「な、なぁ俺が悪かったよ。だからそんな警戒しないでくれよ」


アキラはロリの機嫌を直そうと謝った。

ロリは腕を組んだままアキラを見た。


「無理、信用ならないね!あと私は19!歳下なら敬語!」


「……は?」


見た目はロリだった大学生か社会人の少女は、それはまぁ素晴らしいほどの上から目線だった。


残念、見た目だけロリの強気な少女でしたね。最後まで読んで下さりありがとうございます!次回また会いましょう!

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