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SSS

作者: ゆいゆい

えーと。

適当に妄想して書いた日常小説っす。

いろいろつっこみ所があると思いますがつっこんでください←

「起きなさーい、千夜! 学校に行く時間よ!!」

 

恋人兼許嫁の夜桜が部屋の扉を勢いよく開ける。


「・・・もぅそんな時間なのか」

 

夜桜の元気な声で起きた俺は時計を見る。 

時刻は7時30分。

まだまだ学校に行くのは早い時間だ。

 

「せっかく私が早起きして起こしに来たんだから起きてよね!」

 

うわぁもう最高です流石です夜桜さん、と棒読みで言いながらさっさと着替える。

着替え終わりカーテンを開けると外は気持ちい日本晴れ。

こんな天気がいい日は夜桜をからかうのに限る。

そうしよう。是非しよう。

 

「なぁ、夜桜」

 

どうした、千夜?と首をかしげる夜桜。

 

「俺はお前に求めているのが一つあるんだ」 


「え、それは何? それが現実的に可能ならお父様に頼むわよ?」

 

夜桜は超の一つ上のランク、ハイパー金持ちお嬢様だ。

成績優秀、容姿端麗、才色兼備である。

天は彼女に味方しているとしか思えないぐらいな奴だ。

そんな彼女の親父さんはそれはもう自分の娘を溺愛している。

たまにやり過ぎな所もあるがいい人である。

・・・いい人、だと、思う。

まぁそんな話はまた今度、ってな訳で。

 

「お前の親父さんじゃ無理だ」

 

俺は首を振って答える。


「なんで? お父様は何でも叶えてくれるわよ? 私が島が欲しいって言ったら無人島を買ってくれたし、学校のお水も改善してくれたし。あと私のことをいやらしい目で見た男もどこかにやっっちゃったし・・・。ほんと男って最低な奴ばっかり。あ、でも千夜は別だからね、えへへ。千夜の為なら私、なんでもするから・・・」

 

頬を朱にしながらはにかむ彼女は可愛い。可愛すぎるが途中のセリフは物騒である。というかお前、俺が止めなかったらあの男は転校させられる所ではなかった。いや、それもまた置いとこう。


「知ってる。もう嫌なほどに知ってるからいい。それでな、俺がお前に求めてるもの。それは、自分の胸に手を当ててみろ」

 

素直に従う夜桜。

 

「わかんないか?」


尋ねてみると「んー」と言って夜桜は首をかしげる。

やばい、その首をかしげる姿も可愛い。

黒髪でロングストレートな着物美少女が首をかしげる姿ってまじ可愛い。・・・と、自分の彼女をべた褒めしてる場合ではない。

 

「それはな、――お前が貧乳という事だ」

 

夜桜はぽかーんとしてたが意味が分かると頬を真っ赤に染めた。


「な、ななななんて事を言うのこのバカぁぁぁぁ!気にしてるのにぃぃ!」

 

夜桜が右ストレートを俺の鳩尾に綺麗に決める。


「ぐふっ!お、お前、鳩尾は反則・・・だろ」

 

身長が低い彼女は俺の胸の所らへんに頭がある。

だから殴られる時は腹が一番多い。

彼女曰く丁度良い所にあるらしい。

両手で胸を隠しながらちょっと落ち込んだ感じで聞いてくる。

 

「やっぱり千夜も、おっきい方が好き?」


そんなうるうるした上目使いで見られたら墜ちない男はいない。

くそう、抱きしめたいぐらい可愛い!

 

「冗談だよ、冗談。俺はちっさい方が好きだ」


これはこれで変態発言だが気にしない。

たったそれだけで凄く嬉しそうに笑ってる夜桜の笑顔を見れるんだ。

安いもんさ。


「そ、そう。ちっさい方が好きなんだ・・・」

 

嬉しそうに呟くとえへへ~、とニヤニヤしながら部屋を出ていった。

やっぱアイツは可愛いよなぁ。

自分でもバカップルなのは承知している。

いや、だって可愛いよマジで。


居間に向かうとテーブルの上には美味しそうな料理が並んでいた。


「今日は質素にご飯と味噌汁と海苔よ!」


俺がイスに座るとすでに座って待っていた夜桜が上機嫌にメニューを紹介。


「昨日、千夜が質素なのがいいって言ってたからリクエストに答えてみました!」


あぁ、そうだった。

いつも朝は豪華すぎて見てるだけでお腹一杯になるんだった。

少し詳しく話すと、俺の住んでる場所は夜桜の別荘で夜桜専属のメイドさんがちゃんと3食毎日作ってくれている。ちなみにコックの名前は日和さん。この人も美人である。


「お前が作ったんじゃないんだろ・・・全く。ありがとう、日和さん」


俺がお礼を言うと日和さんは「いえいえ。私が好きにやってることですから」と笑顔で答えてくれた。


「もう日和!そこは『お嬢様も手伝ってくれました』って言わないと!


そんな夜桜の我がままに「それは申し訳ございませんでした」とおじきをする。


「ならばお嬢様も明日から料理をしましょう。私が懇切丁寧に教えさせていただきます。それに・・・」


一旦くぎり、ちらっと俺のほうを見て続きを話し始めた。


「千夜様も夜桜様の手料理をいただいたらさらにメロメロになると思います」


「さ、さらに千夜が私にメロメロになる・・・」


おぉ、流石は日和さん。夜桜の扱いが分かってる。俺をだしにして料理を覚えさせる魂胆か。やれば出来る夜桜は普段は全く何にもしないのである。


「や、やるわ・・・!私にもっとメロメロにしてあげるわよ、千夜!」


日和さんの策略により俺は明日から夜桜の手料理を食べられるらしい。

これは明日が楽しみである。やる気に燃える夜桜を見て俺は笑うのだった。

こうして朝の時間はすぎていく。

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