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転落事故で入れ替わり!  作者: 春咲菜花
騒がしい日常編
57/58

第五十一話  先生をみんなで断罪しよう!!手段選ばずいきましょう!!

前回までのあらすじ

やー!!筋肉そんなにない貧弱少女!合崎未来だよ!!中間テストの結果が帰ってきて、みんなで見せあいっこしたら、霧山瑠輝こと霧やんが下から数えたほうが早いような順位であることが判明!私と川島玲斗はそんな霧やんの順位を上げるべく、霧やんにスパルタ教育を施した。テスト当日、霧やんがカンニングをしたというバカが現れ、私は姉である合崎美幸と共に学校に乗り込んだ。さて、霧やんは本当にカンニングをしていたのか?絶対にそんな事するはずないから、私は霧やんを信じるよ!!

河野先生が都合が悪そうに口ごもる。

お姉ちゃんは先生達の会話なんて聞かずにスマホを触りだした。

大丈夫なのかな。

興味が失せたとかないよね?

そう思ったけど、やっぱりお姉ちゃんは色々考えてくれていたらしい。

お姉ちゃんはスマホの画面を上にして、目の前の机の上に置いた。

私達はそれを覗き込む。

どうやらSNSのアカウントのようだ。

アカウント名は「K」。

プロフィール写真は、ぼやけた猫の写真。

フォロワー数は数百人で、投稿は日常の愚痴っぽいものばかり。

最新のポストが目を引く。


『今日も学校のクソガキ共にイラついたわ。海外出張で親がいないヤツとか、甘えすぎだろ。成績も良くないし、学校に来る価値もないだろ。俺の時は親父に毎日叩かれて勉強したのに。今更テストで解答欄全部埋まってる?絶対不正だ。カンニング扱いにしてやった。懸命な判断だろう。

#教師の苦悩 #教育の闇』


うわぁ……。

この投稿、テストの日だ。

ってことは、これ絶対河野先生のアカウントだ。

まだ他にもあるな。

スクロールすると次から次へと、河野先生の黒い心が噴出してる。

日付は遡って、数週間前から。

テストの件がピークみたいだけど、それ以前から学校の愚痴が山積みだ。


『今日の授業、ガキ共がスマホいじりまくり。俺の時代はノート取るしかなかったのに。今の親、甘やかしすぎ。海外出張で子守り放題の家が増えすぎだろ。俺の生徒、親の顔色伺って勉強サボりやがって。

#教師の孤独 #親の責任』


『クソガキが周り巻き込んで勉強会?ふざけんな、俺の時は一人で黙々とやってたのに。優等生も裏でカンニング指南か?甘い世界だな。

#教育格差 #世界も世の末』


『今日の自習、ガキが周り巻き込んで勉強会やってやがる。自習は一人で勉強する時間なんだよ。優等生も彼氏彼女と混ざって。甘い世界だな。俺の時代は、そんな余裕ねぇよ。親の出張で家空っぽのヤツ、もっと叩き直せばいいのに。

#教師の苛立ち #甘やかしの末路』


教科担任のくせに三組の悪口ばっかじゃん。

嘘でしょ?

お姉ちゃんが静かにスマホを回収して、穏やかな声で言う。


「このアカウント……河野先生のイニシャル、Kounoですよね?投稿のタイミング、テスト当日。『海外出張で親がいないヤツ』って、瑠輝くんの家族事情をピンポイントで。しかも、『カンニング扱いにしてやった。懸命な判断だろう』……教師として、生徒のプライバシーを侵害して、SNSで自慢?これ、名誉毀損どころか、職権濫用ですよ。校長先生にIP照合とアカウント確認、すぐにでもお願いしましょうか?大事にしたくないなら白状してください」


学年主任の目がナイフみたいに鋭くなって、担任が息を飲む。

お姉ちゃんの言葉は穏やかだけど、陸上部の最終スパートみたいに逃げ場を塞ぐ。

投稿のハッシュタグ、「#教師の孤独」とか「#甘やかしの末路」とか。

正直そんなの主観でしかない。

主観を呟けるSNSだからって限度がある。


「そ、そんなアカウント……私とは関係ありません!ただの、偶然の……合崎さん、あなたの想像ですよ!」


お姉ちゃんがにこりと微笑む。

でも、目は全然笑ってない。

優雅に髪をかき上げて、スマホを校長に差し出す。


「想像?いいえ、投稿の詳細が、瑠輝くんの家族事情とピッタリ一致します。『親の出張で家空っぽのヤツ』『クソガキが勉強会』『優等生の彼氏彼女』……これ、うちの妹と玲斗くん達の話ししてますよね?」


河野先生が唇を噛んで、目を泳がせる。

もう出す言葉がないんだろう。


「河野先生、俺や未来のことはなんて言おうと構わない。そりゃカレカノで自習したりして悪かったですね。でも、それでもちゃんとやっている人もいるんですよ。瑠輝みたいにね」


私の言葉に、担任も校長も学年主任も、みんなが賛同するように頷いた。


「生徒の努力一つ見れない人の言う事を誰が信じてくれるんですか?」


私からのトドメの一撃に、河野先生は膝をついて崩れ落ちた。

さっきまでの威勢が嘘みたいに消えて、ただの疲れた中年男の姿がそこにあった。

部屋中に息を飲む静けさが広がる。


「わ、私が……冤罪で霧山を貶めました……」


◇◆◇


その後、河野先生は霧やんの両親に謝罪の連絡を入れ、数週間の停職の上、別の学校に移動していった。

そして霧やんは特例で再テストを受け、見事、105位から60位まで上がった。

私と玲斗も霧やんに教えていたからか、点数が上がり、私は14位、玲斗は19位まで上り詰めた。

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