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第二十三話  とんでもなお店がいっぱい!?みんなで一緒に屋台巡り!!

前回までのあらすじ

こんばんは!ニコニコ笑顔の合崎未来だよ!!何か半年くらい前から孤高の王子様と称される川島玲斗と入れ替わって同居してるんだよね。霧山瑠輝も同居メンバーに加わって迎えた文化祭!玲斗に告白したことがある村瀬恵麻と同じ班になったときはどうなることかと思ったけど何とかなりました〜!で、まだ分からない玲斗の好きな人は一体誰なのー!?

「私が察しが悪いのなんていつものことでしょ?それに、鈍感なのは玲斗も同じでしょうが」

「み、未来……。それって……」

「うん」


私は玲斗の背後に回って、玲斗が着ているセーラー服の襟をめくった。

玲斗は首を傾げた。


「分かるよ。まさかこんなところにGのおもちゃが貼り付けてあったなんて考えてなかったんだよね?」

「…………」


玲斗は思考停止したかのように動かなくなった。

そして、絵に描いたように膝から崩れ落ちた。


「俺は……ずっとその状態で過ごしていたのか……半年は経ってるぞ……」

「確かにG騒動から半年経ってるけど、そんなにショック?」

「ショックだろ。俺、学校でも家でもほぼこいつと同じ時を過ごしてたんだろ?」

「いや、すぐ気づくと思って」


私はかなり落ち込む玲斗をどうにか励まそうと試行錯誤しているが、玲斗は立ち直らない。

霧やんは修羅場に爆笑してる。

道行く人は私達を「えぇ……」と言う眼差しで見ている。


「襟の裏は気づかんて……」

「れ……玲斗がゴキブリ苦手だったなんて……」

「ていうか、私一応言ったよね?三個入りだよって。一つ目は洗面所、二つ目は玲斗の愛する冷蔵庫、三つ目だけないのは不自然じゃん」

「不自然のままでよかった」

「伏線回収ってな」

「やかましいわ」


玲斗が顔を覆って天を仰ぐ。

その後ろで霧やんはお腹を抱えて笑っている。


「やばい、ビビりすぎて心臓バックバク。未来、お前早死するかも」

「え?なにその気づかい、やだ惚れる」

「やめろ。俺の顔で言うな」


横で霧やんがむせながら笑ってる。

ほんとに霧やんってツボ浅いよね。


「いやほんと、マジでこれ、いつネタバラシするか困ってたんだよね。まさか文化祭で発動とは……」

「おいてめ――」

「合崎さん」


玲斗が凍りついたように固まった。

そりゃそうだよね。

別人の姿とはいえ、告られた人に話しかけられて平常心ではいられないよね。


「川島くん、霧山くん、合崎さんを借りてもいい?」


私と霧やんは目を合わせた。

そして笑顔で言った。


「どうぞどうぞ」

「……あぁ!?」

「ありがとう。じゃあ行きましょうか、合崎さん」


玲斗は震えながら私達を見た。

助けて欲しいのか。

しかし、私には何もできない。

私は霧やんと親指を立てて笑った。


「えぇぇえええええ!!」


玲斗は、まるで処刑台へ連れて行かれるような足取りで、村瀬さんと並んで歩いていた。

私と霧やんは、背中を見送りながら同時に言った。


「合掌」

「成仏せよ」


玲斗が振り返ってきたけど、目は完全に死んでた。

可哀想だけど、めっちゃ面白い。


「とりあえず、射的行かない?」


私は霧やんに提案した。


◇◆◇


「よし、俺のスナイパーの腕見せる時が来たな」

「フラグ立てんなよ、どうせ外しまくるくせに」


私は射的銃の先にコルクをぶっ刺しながら言った霧やんの言葉を、全否定した。

霧やんは「ああん?」と言って私を見た。


「失礼な!霧山家の名にかけて、何かは落としてみせる!そういう未来だって0点だろ〜?」

「じゃあ勝負する?」

「望むところだ」


私と霧やんは一斉に構えた。

外野がうるさいけどなんでもいいわ。


――数分後


「あっれれ〜?0点〜?」

「……いや待って、銃が悪い。トリガーがやたら重くてさ!」

「それにしても空気すら撃ててなかったけど〜?」

「くぅぅぅうう!!」


霧やんは悔しそうに地団駄を踏んだ。

結局、私はミニぬいぐるみをゲットし、霧やんは飴ちゃんをもらっていた。


「玲斗遅いね〜」

「何言ってんだ。玲斗が連れて行かれた場所からだいぶ離れたんだから、今頃あいつ迷子だと思うぞ」

「失念してたわ」


スマホを見ると玲斗から鬼のように電話がかかってきていた。

ちなみにこの中学はスマホが許可されている。

クソ頭いい中学だからね。

私は恐る恐る電話を折り返した。

そしたら秒で繋がった。


『おい未来ぃぃぃいいい!!お前何でいねぇんだよ!』

「待つ時間は無駄。行動こそ正義」

『は!?意味わかんねぇ!てかお前、俺のこの状況分かって言ってる!?』

「うん、ちゃんと分かってるよ?まさか失恋した村瀬さんが私に走るなんて。百合の人だったか」

『お前は今から村瀬のとこ行ってスライディング土下座してこい』


よかったよかった、いつも通りの玲斗氏だ。

結局、村瀬さんは私に何の話があったのかな?

ま、いっか。


「どこで合流する?」

『えー、じゃあ一年一組のスーパーボール救いで合流しようぜ』

「オッケー、スーパーボールすくいね。じゃ、また後で」


私は電話を切って地図を見た。

スーパーボールすくいはどこだー?

私は一年一組を探した。


「どこー?」


霧やんが飴を舐めながら聞いてきた。

あ、あった。


「ん!?スーパーボール救い!?」


いやいや、見間違いだろ。

スーパーボールをすくうだけだよね?

救ったりしないよね?

私はもう一度地図に目を落とした。

うん、救ってるね。

何で救うのかな?

すくうだけの縁日遊びだよね?


「一回、行こうか……」


私は霧やんを連れてスーパーボール救いへ向かった。

入り口に「楽しいよ!スーパーボール救い!!」と書いてある。


「んー」

「あっ、みらっ、玲斗〜、霧やん〜!こっちこっち〜」


口裂け女が私達を呼んできた。

やだな。

ゾンビはまだマシだけど、口裂け女はやだな。

仕方ない、乗ってやるか。


「よう未来。お待たせ」


あれ?

髪に葉っぱがついてる。

私は葉っぱに手を伸ばした。

その手は葉っぱに触れる寸前に叩き落とされた。


「触んな」


そう言った玲斗は笑ってるはずなのに怖い。

何なんだほんとに。

親切心やんけ。


「で、何でスーパーボール救い?」


霧やんが玲斗に聞いた。

玲斗は頭の葉っぱを自分で取りながら言った。


「いや、ここのスーパーボール救いのポイがオブラートって聞いて」

「アホなの?救わせる気ないやんけ」

「やってみたかった」


こいつのこういうところよく分からんわぁ。オブラートでスーパーボール救いとか正気じゃないわ。

一回やってみようと言わんばかりにキラキラとした目を向けてくる玲斗に、私達は逆らえずに、救わせる気のないスーパーボール救いをすることになった。

渡されたポイは確かにオブラートだった。

発案者はかなりアホだな。


「よし、取るぞー!」


玲斗が珍しくノリノリでポイを水の中に突っ込んだ。

オブラートは秒で溶けて、スーパーボールを救えそうになかった。

私のも霧やんのもそうだ。


「…………」

「…………」

「…………」


玲斗は立ち上がって一年生に向かってポイを投げた。


「アホかー!!」

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