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ストーリー24:新しい相棒?

登場人物

ラムル、ジャン、カフェの家族(父親、母親、子供♂)、ルイス、カウル



ラムルとジャン、カーレイ邸に向かって歩く画。


フローターを飛ばせばなんて事ないのだが、ラムルはジャンに周囲の環境も知って欲しかったのだ。だから、時々並んで歩いている。


ラムル「ねぇジャン。もし私に別のAnnが出来たらどう思う?」


ジャン「私以外にもう一体のAnnをラムル様の元にですか?」


ラムル「そうね、ジャンに任せ過ぎた部分、それを別のAnnに任せたらどうかしら?」


ジャン「私のメモリーにはまだ余裕は有りますが、ラムル様のもう片腕としてAnnを必要とするなら、私はラムル様に従うだけです。」


ラムル「私はバンズの様に接する事は出来ないけど、大切に思ってるわジャン。片腕なんて言わず、協力して。だからこそ別のAnnが必要なんだと思って……。」


ジャン「それでは、私は新しいAnnと協力してラムル様に従うだけです。」


ラムル「ありがとう、ジャン。そう言ってもらえると安心する。新しいAnn、連れてくる事にするね。」


ジャン「私は新しいAnnと協力してラムル様に従うだけです。」


ラムル「ジャン……。」


2人(? 1人と1体?)の並んで歩く後ろ姿。ディゾルプ


ビブレス=ガル全景。ラムルのフローターが横切る画。


ラムルはもう1人(?)のAnn探しに来た。


ラムル「さてー、今日は何のイベントも無いビブレスだけど、Ann探しにはどうかしら。」


ビブレスの街並、歩いているラムル。


一軒のオープンカフェに立ち寄るラムル。


ラムルの座ったテーブルの隣のテーブルには家族が居た。


子供♂「ねーパパー、僕もAnn欲しいーぃ。」


母親「もう少し大きくなったらね。」


父親「あぁ、ママの言う通り。お前がもう少し大きくなったら、パパのAnnをあげてもいいぞー。」


子供「えー、パパのお下がりぃ?ヤダぁ。新しいAnnがいいー。」


母親「そうね。その時になったら、ママと新しいAnn探しましょうね。」


隣のテーブルなので、一部始終会話が筒抜けだ。


ラムルoff「パパのお下がりのAnn ね。(フフッ、と微笑む)……お下がりのAnn……パパのお下がりのAnn……。」


はっとするラムル、急に立ち上がる。


ビブレス=ガルをバックにラムルのフローターが手前に飛んでくる画まで。


カーレイ邸屋上にラムルのフローターが着陸の画。


リビングで本を読むルイス。


リビングに入ってきたラムル、ルイスの横に寄り添うなり


ラムル「母上。もう一度、地下へ連れてってください。」


ルイス「なんですラムル。急にどうしたの?」


ラムル「地下室の……Annに会わせてほしいの。」


ルイス「Annに?カウルの事?」


ラムル「ええ。」


2人が地下まで階段を降りて行く画を2、3カット。


ルイスがロックを解除する画。


扉が開くなりラムルが入って行く。


ルイス「ラムル、そう慌てないで。今灯りを点けるわ。」


既にラムルはカウルの側に立っている。


ラムル「このAnnが……このAnnが一番良い!」


ルイス「なんです?ラムル。カウルがどうしたの?」


ラムル「母上、私……。私このAnnが欲しい。父上に話して、お願い。カウルを私のAnnとして従えたいんです。」


ルイス「あなたにはジャンがいるでしょう?なのに2体目のAnnを従えたいの?この間ね、ジャンが予備パーツを取りに来たわ。ブロントがロックしていたからカーラントに入れず、わざわざ解除して中へ入れたそうよ。……ラムル。Annを従えたらメンテをしっかりやらなきゃダメでしょ。1体のAnnのメンテも出来ないのに2体目なんて無理でしょ?……。」


ラムル「ジャンのメンテナンスはしっかりやってるわ。でも……。あ、あの時はちょっと……訳あって……。と、とにかくこのカウル、私にください母上。」


ルイス「何をそう慌ててるの?落ち着きなさい。」


2人は側のシートに座る。


ラムル「ジャンの他に、別のAnnが居たらなぁって思って、さっきビブレスに行ってきたの。でも、新しいものを探すより、もっと身近で有るもの。カウルが私のAnnになってくれたらって思ったの。」


ルイス「それはブロントが認めるかしら。」


ラムル「水の惑星(ほし)のデータの事?」


ルイス「そうね、全て消去してなら叶うお願いでしょうね。」


ラムル「別に、残存データは必要ないわ。Annとして私が欲しいだけ。」


ルイス「それではブロントは首を縦には振らないわ。あなたにはジャンが居るんですもの。」


ラムル「でもここの設備は今は母上にしか入れない、父上はここを任せてくれたのでしょう?カウルの残存データは別として、私に従わせてくれたらそれだけでいいんです。」


ルイス「このままカウルを起こしても、主人(あるじ)はブロントのまま、シャットダウン前のままなのよ。ブロントの指示なしでは無理な話よ、ラムル。」


ラムル「そこを母上から説得して主人(あるじ)の変更を。」


ルイス「……。実はね、ブロントはあなたにカウルを従わせるつもりでいるのよ。でもデータの消去はあなたに託す時にすると言ってたわ。だから無理では無い話かも知れないけど……。今は……。」


ラムル「お願い母上。カウルを私に。」


ルイス「ブロントにも話せない事情が有るようねラムル。……私にならその事情、話せるのかしら?。」


ちょっといたずらに微笑むルイス。ラムル、うなずく。


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