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ストーリー17:地下へ招く

登場人物

ブロント、ルイス、ラムル、カウル



ブロントとルイスが、地下へ降りた日から数日後。


カーレイ邸リビング。ソファーでお茶中のブロントとルイス。


ブロント「ルイス、そろそろラムルに話してくれないか。カーラントの制御をロックして数日経つ。ラムルが無茶を起こさない内に……頼む。」


ルイス「分かってます。……私はてっきり男の子になら直ぐにでも伝えるものと思ってましたけど。まさか女の子のラムルでよろしいとは……。」


ブロント「いや、ルイスに似て優れた女の子に育ってくれた。私はそれで良いと信じているよ。」


ルイス「私に似て?……ということはノアーナ1のおてんば娘ですわ。」


微笑み合う2人。


ルイス「ラムルは今日は学術部へ講義。そろそろ戻る頃ですよ。」


場面転換、ラムルのフローター前。


通信しながら乗り込むラムル。

ラムル「分かりました母上。(ルイスoff「講義は終わったの?」)……うん、ちょうどフローターに乗ったところよ。……良かった。バンズのドックに行こうと思ってたところなので。(ルイスoff「待ってるわラムル。」)……はい。じゃ、戻ります……。」


飛び立つラムルのフローターの画。ディゾルプ


再びカーレイ邸リビング。


2人の会話の最中、ようやく呼び出したラムルがやってきた。


ルイス「おかえりラムル。今日の学術部の講義はどう?順調に進んでるの?ラムル。」


ラムル「ええ、母上。学術部では、過去から未来までノアーナの全てを伝えているわ。」


ブロント「ラムル、戻ってきて直ぐですまないが、今日は大切な話がある。ルイスについて地下の部屋へ行きなさい。」


ラムル「地下⁉︎そんな所がここにあるの?」


ルイス「ええ、ラムル。……さ、行きましょう。」


行きましょうって……と言いたげなラムル、ルイスと地下へ向かう2人の画。階段を降りて地下へと辿る画。(階段は螺旋?)


そして地下室の大きな扉の前へ来た2人。


ラムル「すごい。こんな所が有ったなんて。」


左右の横にはパネルがそれぞれ有るが、その片方だけがぼんやり光っている。それをルイスが操作する画。


ラムル「随分古めかしい……。母上、ここはいつ頃からの部屋なのですか?」


ルイス「そうね、私とブロントが婚姻する前から、婚姻して少し後までかしらね。」


扉の施錠が解ける音と画。


ラムル「母上にしか開けられなかったのですか?」


ルイス「いいえ、元々はブロントと2人で開錠する扉だったわ。でも今は私だけで開けられるのよ。さ、入りましょ。」


重々しく開く扉、2人の背後からの画。


ラムル「へー以外と広そう。」


ルイス「そうね、十分な設備が有れば立派なんだけど。この通り、もうここは物置よ。」

いたずらに微笑むルイス。


ラムル「母上、父上の言っていた話とは何ですか?」


ルイス「水の惑星(ほし)の話は聞いたわね。その補足。」


何やらルイスは昔を思い出してか嬉しそうだ。


ブロントなら音声認識だがルイスは手動での操作。


照明を点けながら、

ルイス「そこをご覧ラムル。」


ラムル「これは⁉︎……Annなの?何て立派……。これは……もう機能してないの?」


ルイス「そうね、あの時以来。……ブロントが水の惑星(ほし)から帰還して間もなくかしらね。ブロントは自分の兄弟のように慕っていたようなの。とてもAnnを大切にしていたから。……でも当時のブロントは、Annに残っているデータを消去出来なかった。ここの全てのデータを消去していないのよ。残せば今後のノアーナやRJ計画に差し支えるのに……それが出来なかったのね。大切なAnnだったから……。」


ラムル「父上も……Annを慕っていたんだね。」


ルイス「名前はカウル。私も紹介されたわ。私のデータも入っているわきっと。このカウル、本当はあなたに従わせたかったのかも知れない。でもブロントの行った水の惑星(ほし)のデータを残したままだったから……それも出来なかった。」


ラムル「消去出来なかったんだ……父上……。」


ルイス「それにね、ここの設備も全てデータが残してあるの。だからブロントは設備もカウルも全て封印しなければならなかった。その当時のブロントは管理部へ昇進が決まっていて、ここが知られては昇進も無くなるしカーレイ家代々も詮索される。」


しばらく沈黙の2人だったが、ラムルが口を開く。


ラムル「2度目のRJ、他に知られては困る事もあったんですね。」


ルイス「……ええ、そうね。……ラムル、座って話しましょうか。」


2人は近くのシートに腰を下ろした。


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