ストーリー13:データの真相
登場人物
ラムル、バンズ、ポートル、ピコ、ジャン、フライ
バンズのドック、3人がピクをテーブルに囲んで座っている。
それぞれの側にAnnも見える。今日は普段あまり連れていないポートルのAnn、フライも来ている。
バンズ「ようやく管理部データの抽出が終わったよ。」
ポートル「今日はそれの集まりね。で、何か収穫有った?」
バンズ「前に話した通り、ロックを掛けたのは最近で、ブロント長官だった。……それよりも、別の疑問点が浮上。」
ラムルは不安げな表情……。
ラムル「別の疑問点って、まさかお父さんが何か……。」
バンズ「ラムルのお父さんって言うより、あなたの先祖に関して少々。」
ポートル「先祖?って、どこまで遡る話よ。」
バンズ「ピコ、データ投影して。」
ピコ「了解バン。」
ピコから管理部データが投影される画。
バンズ「あぁそれから、ジャンとフライにデータ転送。ジャンとフライは転送受け取ったらメモリーお願いね。」
遠目からの全員。ピコのデータ転送中の画面から、ジャン、フライのメモリー完了の画まで。
バンズ「ノアーナ星RJ計画管理部の惑星分類データNo.B4571、私達の9代程前のカーレイ家ご先祖様がさ、その時代、例の水の惑星へRJ計画を実行した様なんだよ。」
ラムル「そんなに昔に⁉︎……しかもその事を父は知っていた訳ね……。そして自分の代になって再び訪れたんだ。」驚きの表情のラムル。
ポートル「一度RJを完了させたら二度と訪れない規則じゃなかったの?」
バンズ「うん、そこなんだよねー。今日の集まりの話題。」
ラムルの表情を移すかの様な画をアイキャッチ代わりに1カット
バンズ「カーレイ家が代々、RJの経過を気に留めていた様子なのはラムルからも聞いた。一般には検索すら出来ないはずが、今のブロント長官の代までに多数の検索履歴が残っている訳で……。どうやら気に留めていた位では済まないみたい。」
ポートル「魅力的な惑星なのは確かだけど、末代まで気に留める根拠はなんだったの?」
バンズ「それは不明。」
ラムル「カーレイ家が代々気に留めていて、父の代でRJ計画を実行した。私はそこまで聞いててあとは何も知らされてなかったわ……。父が2度目のRJだったのも今初めて知った。」
バンズ「アタイが思うに、ブロント長官はラムルに触れてほしくない為にデータをロックしていた。何か隠しておきたい何かが有るんだと感じたよ。」
ポートル「リターナ壊滅以来、ノアーナは他の惑星との交流は避けてきた……。それ、ノアーナの歴史とも関係しそうだけど。」
ラムル「実は水の惑星との交流が有ったとか?」
バンズ「いや、それも調べた。でも今まで交流している事実は無し。」
ラムル「カーレイ家が関係している……という事……⁉︎。」
バンズ「アタイはそう思う。」
ポートル「ノアーナが何事も無くここまで発展してきた。特別悪い問題も無かったみたいだけど……。」
3人の暫くの沈黙……。
ラムルのup、決意したかの表情で、
ラムル「私、父に話してみる。父は絶対何か隠してる。……ポートル、バンズ、ここまでの話は、私が全て調査した結果とさせて。カーレイ家の血を受けた者としても黙ってはいられない。」
バンズ「分かった。アタイはあなたを守るよ、ラムル。」
ポートル「私も同じ。今までの3人の友情はこの時の為に有り!」
ラムル「ありがとう。」
バンズ「長官と接触する時は音声モニターさせてね。ピコ、ラムルにモニターマイクを渡して。」
ピコ「かしこまりましたバン。あなた達の会話のメモリーもしますが、ここはジャンに中継スポットをお願いし、万全を記しましょう。」
ラムル「ピコ、あなたは本当にいい子ね。ありがとう。」
ピコにハグするラムル。
割って入るポートル、
ポートル「さぁさぁ、皆さん。次は作戦会議よー。」