第4話 最初で最後の闘い 前編
ホワイトクロスに属しているエーブとホロはレジスタンスと闘っているが、彼女は今までのことがあまり活かせていかなった。
「エーブ、今まで修行してきたことを思い出して!」
アルヌワが叫ぶ。
セレスやクラウド以外のメンバーは彼女らにとっては見慣れない人がたくさんいる。
彼らはもちろん闘いながら話している。
「今頃気づいたけど……誰、この人達は?」
ホロがポカンとした表情を浮かべながらセレス達に問いかけた。
「ち、ちょっとホロ。失礼だよー」
「ほ、本当に今更だな……」
それを聞いたエーブとクラウドは慌てながら、彼に指摘をする。
一方のセレスは「仕方ないわね……」と少し呆れながら自分達の陣地にいるメンバーを指さした。
「今、私達の近くにいるのはホワイトクロスのメンバーで、あちらの少ない方はレジスタンスのメンバーよ」
「彼らが噂のレジスタンス……」
「ホロは何も分かっていなかったんだね」
「そうだったみたい」
「解決した様でよかったな」
「そうだな。セレスさん、ありがとうございます」
「いいえ」
彼女らは再び武器を構え、闘い始めるのであった。
*
同じ頃、レジスタンスは闘いながら、エーブ達と同様に会話をしながら闘っている。
「こいつだ!」
「あの子、可愛いなぁ……」
「あんな可愛い子を殺められないよ……」
「だよなぁ……」
「全くお前らは……」
ルジェは一旦言葉を切り、「お前らは本当に殺めるのか、殺めないのか、はっきりと決めろ」と叱った。
「……ハイ……」
「……殺めます……」
彼らも武器を召喚し、ホワイトクロスに闘いを挑もうとした時、「どんなに可愛い子でも容赦しない……」と覚悟を決めた時、彼の背後から視線を感じる。
「黙れ、くたばれ、このクズが!」
「ひぃぃ……す、すみません……」
「分かればいいわ。わ・か・れ・ば・ねっ」
「……ハ、ハイ……」
彼が振り向くと背後にはアルヌワが毒を吐きながら立っていた。
彼女は怯えるルジェに首を絞めるようにしていることに対して、ポカンとしながらその様子を見ている他のメンバー。
「師匠ってこんな面があったんだ……」
「うん。師匠は嫌いな相手に対しては毒を吐くの」
「よって、アルヌワは毒舌家だよ」
「そうなんだ。意外だね」
エーブとセレス、クラウドの3人はこう話していた。
これからが本当の戦いの始まりだ。
最初で最後の闘いの行方はどうなるのだろうか……。
2017/03/18 本投稿