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Endless Story 番外編 ~コラボ&小話集~  作者: 楠木 翡翠
第1章 わずかな出会い ~Endless Story×Dream School~
4/12

第3話 なんのために闘うの?

【作者より】

コラボレーション編第3話です。


『Endless Story』と私の友人が書いた作品である『Dream School』という作品のコラボレーションです。


※『Dream School』は小説投稿サイトには掲載されていませんので、ご了承ください。

 そして、迎えた2日目の夜。

 エーブは昨日と同様に、拳銃の射撃練習をしていた時、3人の人影が現れた。

 彼らはレジスタンスである。


「おい、ディオネ。見慣れない奴が2人いるが……あいつらはホワイトクロスの人間か?」

「だろうな、ルジェ……」

「…………」

「あらあら、そこの3人。私の可愛い弟子達に何か用かしら?」


 3人がこそこそしていると、アルヌワが悪魔のような笑みを浮かべ、無邪気に言った。


「「い、いえ……」」


 彼らは彼女の笑みで石化する。

 レジスタンスの面子(メンバー)はそうなるくらいにアルヌワに対して苦手意識を持っている模様。

 彼女は「ならいいわ」と言い、エーブ達のところに駆けつけた。



 *



 同じ頃、拳銃の射撃練習をしながら彼女はあることについて考えていた。


 戦闘仲間? レジスタンスと闘う?

 そのようなことを考えていた彼女は「誰がため」と思っていたらしい。


「エーブ、どうしたの?」

「どうしたんだ?」


 セレスとクラウドがエーブに話しかける。

 彼女は突然、話しかけられたため、驚いているようだ。


「いくつか訊きたいことがあるんだけど……あなた達はなんのために闘っているの?」


 エーブが彼女に問う。

 彼女らはそのような唐突な質問に「うーん……」と頭を悩ませながら答えようとしていた。


「そうだなぁ……私が闘う理由は……それがやるべきことだからかな」


 セレスはホワイトクロスの代表として、淡く微笑みながら答える。

 エーブはさらに彼女らを問い詰めた。


「そんな理由でこんな闘いを続けられるものなの?」

「俺達には共通の目的があるからな」


 クラウドが答えるが、彼女は「共通の目的?」と問いかける。


「ええ。明日や未来を取り戻すという目的がね――」

「あとは仲間……友達のためかな……」


 彼らの答えは意外なものだった。


「大切な誰かのためにか……いいことね……」


 その答えを聞いたエーブはうんうんと頷いている。

 彼女がふと後ろを振り返るとホロが等身大の姿で立ち、「素敵ですね……」と言った。


「って、ホロ! いつからそこにいたの?」

「その人いたんだ……」

「そうみたいね……」

「えっ!? みんなして酷いなぁ……さっきからいたよ」


 彼は1番最初からいたにもかかわらず、誰にも気づかれなかったらしい。


「じゃあ、私達からも訊くけど、エーブ達はなんのために闘っているの?」

「「…………」」


 彼女らは先ほどの彼らと同様に考えているようだ。


「私達もあなた達と同じように、時と闘っているの。短い時間で大切な何かを探すために……」

「なるほど……」

「エーブ達も頑張ってね」

「うん! ところで、師匠に引っ張られている人達は誰?」

「彼らこそがレジスタンス……俺らの敵さ」

「敵!? 私達も彼らと闘うの!?」

「そうだよ」

「そうよ」


 エーブとホロは覚悟を決めた。

 敵であるレジスタンスと闘い、自分達の未来はもちろんのこと、彼らの未来にも貢献しようと――。


 彼らの最初で最後の闘いの幕を開こうとしている――。

2017/02/11 本投稿

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