第2話 彼らが闘う理由(わけ)
【作者より】
コラボレーション編第2話です。
『Endless Story』と私の友人が書いた作品である『Dream School』という作品のコラボレーションです。
※『Dream School』は小説投稿サイトには掲載されていませんので、ご了承ください。
その日の夜。
エーブは自分の武器として「拳銃」を手に入れた。
これからが本当の修行の始まる――。
*
ここはホワイトクロスの射撃訓練所。
そこには2人の女性の姿があった。
「さあ、エーブ。何かやってみて」
アルヌワが彼女に小声で話しかける。
エーブは「ハイ」と返事をし、拳銃を取り出したものの、その使い方が分からない。
「……あの……拳銃はどうやって使えばいいんですか?」
「そういえば、拳銃遣いなのに使えないのね」
「普段はあまり使っていなかったので、ど忘れしてしまったみたいです」
実は彼女はこの時代の人間ではなく、現代の人間なので、拳銃の使い方が分からなくても仕方がないと思われる。
「拳銃もだけど、魔術も使えなかったらどうしようもないわよ。仕方ないわね、少しだけ復習をしましょう」
「すみません……ありがとうございます」
アルヌワが軽く腕を組み、呆れながらエーブに拳銃の使い方を1から復習をし始めた。
一方のホロはエーブの服のポケットに入るくらいに縮小し、そこで修行が終わるまで待っていた。
*
彼女は拳銃の使い方の復習を一通り終え、ある程度の感覚が戻ってきたらしい。
「今度はこの的に向かって撃つ練習をしましょう」
「これをですか?」
「ええ、そうよ。この的をレジスタンスのメンバーに見立てて撃つのよ!」
アルヌワは20mくらい離れた位置に描かれた的を指さした。
一方のエーブはそれを見て、少しだけ不安を覚える。
そんな彼女を見かけたセレスがエーブの近くに駆けつけた。
「あっ、セレス。私にできるかなぁ……」
「エーブ、きちんと基礎から復習していると思うから大丈夫よ。カノンも同じようにして二丁拳銃を使えるようになったから」
「ところで、カノンって誰?」
「あぁ、カノンね……。彼女は私の友達であり、戦闘仲間よ」
「そうなんだ」
しばらくの間、彼女は拳銃の射撃練習を行い、セレスやクラウドとともに戦闘訓練をする。
彼らはエーブの戦闘能力を高めるために全力でバックアップした。
*
何度も訓練を重ねる度に彼女の戦闘能力が上がってきていると実感し始めた時に辺りが徐々に明るくなっている。
「あら、空が明るくなるまで修行をしていたのね。明日に備えて今日はこの辺で終わりにしましょう」
「「ハイ! アルヌワ(師匠)、ありがとうございました!」」
彼女らは近くにある建物で明日に備えて眠りについたのであった。
2017/02/11 本投稿