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火で火を消す如く  作者: syanruru
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プロローグ

ある小高い丘の上から少女は、かつて街だった場所をを見渡していた。黒い長髪を風になびかせ悲しみの目で、全てが炭と化した街を見渡していた。爆風でボロボロとなった服の隙間から、あざだらけの腕と焼けた背中が顔を覗かせていた。

「ねぇ、君」

親を亡くし身寄りの無い少女に、右手の指先が動かない少年が声をかけた。

「こんなとこで何をしているんだ?」

黒髪の少女が答える。

「…街を見ていた。」

「…ここに来たのは初めて?」

不意をつかれた質問に、少し驚きながらも答えた。

「ええ、初めて」

「綺麗な街並みだったよ。ここから見た、あの街は。今はもう、何もない」

「俺は真司。新山真司だ。君は?」

声をかけた事に、特に深い意味はなかったのだろう。いつも自分だけがいる場所に他の人間がいる事が気になった。それだけだったのだろう。この時彼は、この不幸な少女が彼の人生を大きく変える事は知らない。

「私はユキ。荒井由紀」

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