窓に映る者は?
ベットに潜り込んで目を閉じる。
頭は疲れていても、身体はまだ元気なようで、全く眠れない、、、
「ねえ、ソフィー。まだ起きてる?」
隣のベットに話しかける。返事は返って来ない。
それもそうか。眠り続けてた私と、一日中働いてたソフィーとじゃ疲れてるレベルが違う。眠れないし、少し散歩でもしようかな、、、
ソフィーを起こさないように、忍び足でベットから立ち上がり、静かに扉を開けて外に出た。廊下を歩きながら、考えた。私、あの時何から逃げていたんだろう。あの日の事を思い出そうとすると、頭に殴られたような衝撃と痛みに襲われる。
「紅花」
廊下を歩いていると、どこからか誰かを呼ぶ声が聞こえた。後ろを振り返ったが、誰の姿も見えない。
「私はそんな所になどいない。私に会いたいのならば、目を閉じろ。そこに私はいる。」
「どういう事!?」
ふと窓の方を振り向いた。
窓に映ったのは、知らない女だった。服を赤く染めて、唇には白く尖った犬歯が2本覗いていた。唇から上は見えない。
「この先が、本当に見たい?」
さっきの声が頭に響く。
「いやっ、戻りたくない。見てはダメ!」
もう一人の声が頭に響いた。
私の身体は誰かに押さえつけられたように窓から目を離せなくなった。
顔の上が徐々に鮮明になっていく。そして、見覚えのある顔が浮かび上がってきた。そんな、、、嘘よ、、、
その顔は、、、私だった。




