消える共通点
さっきの雰囲気を断ち切りたくて、元気よくドアを開いた。目の前にシスターアナスタが立っていた。ビックリしているとアナスタが話しかけた。
「朝から元気ですね、シスターシャルロット。」
「ご、ごめんなさい。シスターアナスタ。」
「アナスタで結構ですよ?私もシャルとお呼びしてもかまわないかしら?」
シスターアナスタの言葉に首を縦に振った。それを見て、アナスタは笑った。
「朝ご飯の用意が出来たからソフィーとシャルを呼びに来たのよ。」
「本当?私お腹ペッコペコ。」
ご飯の話を聞いて、ソフィーはさっきの事など忘れてご飯を楽しみにしていた。
「ふふ、ソフィーは食いしん坊ね。でも最近食べ過ぎよ?気を付けなくちゃだめよ?食べ過ぎると、、、」
「分かってるよー。大丈夫。アナスタの分まで食べたりしないから。」
ソフィーはアナスタの話を途中で遮って答えた。アナスタの言いかけた先が気になって聞いてみた。
「アナスタ。さっき何を言いかけたの?」
アナスタはソフィーをちらっと見た。ソフィーは鼻歌を歌いながら先の方を歩いている。ソフィーに聞こえないようにこっそり耳打ちをした。
「シスターカミーユの作る料理はすごく美味しいから食べ過ぎちゃうの。だから、いっぱい食べて太ってしまった子はいつの間にか教会からいなくなっちゃうのよね。いなくなっちゃった子は二度と帰って来ないの。」
「どうして、、、?」
「私にも分からないのだけれど、いなくなる子達の共通点が太った子なの。それ以外の共通点はまだ見つけられないの。」
困った顔でアナスタは答えた。