春が来ない少年は………
「さ、桜田くんちょっといいかな?」
「え、な、なにかな」
放課後、図書館で同じクラスの吉野葉奈[ヨシノ ハナ]に呼び止められる。桜田叶斗[サクラダ カナト]17歳ちなみに、歳の数は彼女いない歴だ。だが、この状況は告白じゃないのか?やっと来たぜ、俺に春が!
「桜田くんの家におはらいに行かせて!」
「………へ?」
忘れていた。こいつが神社の娘だったことを。
「用意できたら行くから」
宣言どうり(?)吉野がすぐにおはらいにきた。俺の家は「お爺ちゃん の家みたい」と言うくらいの和風だ。それでおはらいにくるのだったら話がとおる。
「これから、住み着いていているやつをおはらうわ」
吉野は巫女の服をきて真剣だった。吉野はトイレの前に立つとトントントンドアを3回叩くと「花子さんはいらしゃいますか?」と聞くと小さな声で「はいぃ……」と応えた。………ん?花子さん?俺の家に花子さんが居るのか。そう疑問に思った瞬間トイレから少女があらわれた。だが、俺は目を疑った。トイレの花子さんと言うと、おかっぱ頭で赤いスカートをはいた少女と聞く。俺の目の前にいる彼女は黒髪ロングで赤のワンピースをはいていた。
花子さんは俺を見るなり何を思ったか疑う一言を言った。
「婚約者になって?ならないと呪いかけちゃうぞ?」
断ることは難しい頼まれごとを花子さんにされました。