2017年11月/14冊 積ん読が格段に増えた理由
前回『わたしを離さないで』を1円で手に入れたと語ったが、ここ3年ほどは、積ん読、もとい読みたい本は、もっぱら古書で手に入れている。
潔癖症ではないので、全体が薄汚れていても、カヴァーが破れていても、紙面がよれていても、気にならない。むしろ古書ならではの味わいを覚える。
たまーに新刊を購うこともあるが、ほとんどが二次元ブックストア。現存する書肆へと足を運び、吟味しながら手に入れることは、もう久しくしていない。
昔は、毎週金曜日の仕事帰りに大型書店へおもむき、すべての階を見て回りながら店内でまったり過ごすことを、なによりの愉しみにしていた。
手帳に発売日を書き入れておき、その日を心待ちにし、当日は胸躍らせながら売り場を探す。新刊コーナーになければ機械で検索する。在庫がなければカウンターで取り寄せ手続きをする。入荷連絡のハガキ到達を心待ちにする――。
このように、1冊購うだけでもずいぶんな手間隙をかけていたわけだが、少しも苦ではなかった。
それが今では、パソコンの前にどっしりと腰をすえ、ワンクリックで決済完了、その便利さに慣れきってしまった自分がいる。
積ん読が格段に増えた要因は《ネットで購入できるお手軽さ》これに尽きる。
以前は2時間かけて購っていたところを、今や2分で購っているのだから。
しかし、時間の節約というには、矛盾が生じる。外で過ごさなくてもよくなった1時間58分を、読書でなしにネットショッピングに費やしているのだから。
積ん読が劇的に増えた要因は《ネットを利用する時間の増大》これもある。
ということは、ネットを手放さないかぎり積ん読は減らないとの結論になる。
無理(←48フォントの太字で読んでください)。
テレビは手放してもちゃんちゃら平気だが、ネットはぜっっったい手放せない。
本なき人生なんて考えられない。
《ネット=本》というおかしな構図になっているが、そこも考えない。
エデン/五條瑛 2017年5月
しをんのしおり/三浦しをん 2017年10月
むかしのはなし/三浦しをん 2017年10月
人生激場/三浦しをん 2017年10月
乙女なげやり/三浦しをん 2017年10月
桃色トワイライト/三浦しをん 2017年10月
夢のような幸福/三浦しをん 2017年10月
黄昏の百合の骨/恩田陸 2017年10月
不安な童話/恩田陸 2017年11月
木曜組曲/恩田陸 2017年11月
あやかし兄弟と桜の事件簿/妃川螢 2017年10月
翻訳家という楽天家たち/青山南 2017年10月
夜中に犬に起こった奇妙な事件/マーク・ハッドン
The Curious Incident of the Dog in the Night-Time/Mark Hoddon
【ツン地層】が、ぜっんぜん崩れてないんですけど。
確実に消化はしてるのに、当初の目的がまったく果たせてないんですけど。
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11月の「ちょっと一言云わせて本」
該当本なし