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積ん読始末記  作者: 夏生由貴
2020年/??冊
35/36

2020年5月/4冊 さらば正社員生活

 2020年5月20日――25年間におよぶ正社員生活にピリオドを打った。3年前から家族にも極秘で着々と進めてきたセミリタイア計画が、この日をもって完結したのだった。有給休暇が20日以上残っていたため、最後の出社日は4月7日となった。

 感慨深い気持ちで帰宅した我が身を出迎えたのはラジオから流れてきた日本初の【緊急事態宣言】。政府からの思わぬ餞別に忘れようにも忘れられない日となった――こんなの要らない。



 安定した収入を棄ててでも、やりたいことができる自由が欲しかった。人生の折り返し地点を過ぎ明日さえ何が起こるかわからぬ世の中で、コロナ禍を経験した身とあっては、なおさらその感を強めている。命も時間も有限なのだから。

 あれから4年近くを経た今(※2024年3月)振り返ってみても、後悔はまったくない。むしろ、よく思い切ったと自分に拍手を送りたい。



 自由を手にしたばかりの当時の興奮はよく覚えている。

 もう月曜日が憂鬱になることはないんだ。朝、早く起きなくてもいいんだ。

 積んでいた本を読みまくることができるんだ。やったどーー!



 だが、現実はどうだ。



 あれから4年近くを経た今、振り返ってみても積ん読はまるで減っていない(謎)。

 いや、少しは減っているけれど。

【契約社員となり半分になった勤務時間×4年という歳月】

 この数式から導き出されるはずの現在の残数が合わない、のは……何故(謎謎)。



 嗚呼、20年以上におよぶ積ん読生活にピリオドを打ちたい。



  世界3大なんでも事典

  暴かれた9.11疑惑の真相/ベンジャミン・フルフォード 2006年9月

  月に10万円稼ぐ副業 楽しいサイドビジネス/赤池広行 2020年5月

  李歐/髙村薫 2013年10月


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5月の「ちょっと一言云わせて本」


『李歐』


 8年ぶりに解禁した本である。好物は一番最後に食べるという性分ゆえ、2013年に購ったきり読むのが惜しくて積んどいた髙村薫の『李歐』――匂い系小説の金字塔と謳われる作品だ。失業手当を受ける身となり余るほど時間ができたため、腰をすえて頁を繰り始めたのだが――。


 正直……微妙。ものすごい期待感に反して肩透かし感がハンパない。

 だって、ヒロインの描き方、酷くないか? 人生を添いとげんとする男ふたりが唯一手に入れられない【我が子】を命を賭して与えてくれた存在でしかないんだもの、後味悪すぎ。Amazonのレヴュー「100本の薔薇ならぬ5000本の桜でプロポーズ」には笑ったけれど(そのままや)。

 男同士の【ほにゃららな世界】なら『リヴィエラを撃て』や『黄金を抱いて翔べ』のほうが、断然萌えた。むしろ放心(笑)。


 っていうか、4冊? たったの4冊?? どういうこと???

 この一ヵ月、何してたんだ、おまえ。



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