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バンドマンの迷走  作者: 猫山犬吹
4/5

第三話 バンドマンのセルフヘアカット

声劇用の台本です

バンドマンたちのコメディです


第三話 バンドマンのセルフヘアカット

バンドマンの迷走


第三話 バンドマンのセルフヘアカット


声劇用の台本です

ギター どちらでも可

ベース どちらでも可

サブギター 男

ドラム どちらでも可


計 4人

(ギターの自宅)

(ピンポーン)

ギター「宅配かな。」

(ピンポーン ピンポンピンポーン)

ギター「うっるさいなー。」

(インターホンのモニターを覗く)

ギター「えっなんでいきなり来てんの。」

(ピンポンピンピンポーン)

ギター「はーい。すぐ行く。」

(ギターが玄関に迎えに行く)

ドラム「よっ。」

ギター「なんでいきなり来てんだよ。」

ベース「お前のハーフ紫キャベツを刈り取りに来たんだよ。」

サブ「服は何とか買えたけど頭がそのままってのはまずいからね。」

ベース「バリカン持ってきたから部屋で切ろうな。」

サブ「新聞紙とごみ袋は持ってきたからギターは座ってるだけでいいよ。」

ドラム「早く部屋に案内しなー。」

ギター「わかったよ。わざわざ手間かけさせて悪かったな。」

ドラム「いいってことよー。」

ギター「いつもより機嫌良いな。」

ドラム「それは、まあ、ギターの部屋だからなー。」(ゲス顔)

ベース「ドラムはギターの部屋に隠された秘密を解き明かしたいらしい。」

サブ「隠すなら今のうちだよー。」

ギター姉「あら、お友達?どうぞあがって。」

ドラム「おっじゃまっしまーす。」

ベース「お邪魔します。」

サブ「お邪魔しまーす。これ、つまらないものなんですが。」

ギター姉「ありがとう。」

(ギターの部屋に入る)

ベース「思ってたよりも片付いてるな。」

ギター「あさったりするなよ。」

ドラム「要するに、アサレということだな。定番はベッドの下だな。えい。これなーんだ。なになに、サキュバスバースト。ふーん、こういうのが好きなのか。」

サブ「手慣れた感じがいいのか。だれか紹介しようか?」

ギター「いや。いい。」

ドラム「ギターが物欲しそうな目でサブを見つめている。サキュバス様をご所望の様子。」

ベース「変な実況すんな。にしてもサブはほんとモテるよなー。」

サブ「暇を持て余すことはないね。男も女も大好きさ。」

ドラム「これなーんだ。お胸の大きな可愛い女の子のポスターだね。」

ベース「ギターもお年頃ってことさ。」

サブ「年相応に女遊びも覚えないとな。」

ギター「そういうのは自分でするから変に手ださないでくれ。」

ドラム「おっ布団にダーイブ。ああ、ギターの匂いがするぜ。くんくん、それに微かにお花の香りが。ん?これはなんだ?大きな抱き枕にエッチな女の人のカバーが。」

ギター「ああああ!ちょっ!もうあさるなって。」

サブ「あなたを世界で一番愛している。詩か?」

ギター「それは、曲の歌詞にでもしようかと。」

ドラム「え?なになに?気になる。」

ベース「俺もー。」

サブ「すべてが敵になっても僕が君を守る。一万本の花束を君に送ろう。ほかの男に笑いかけないで。夢に君が出てきたよ。」

ギター「勝手に読むなよ。」

サブ「ベタベタだけど、いいんじゃないかな。」

ベース「確かに、ストレートなのは響くからな。」

ギター「ドラムはじっとしてろ。髪切りに来たんだろ。早くやれよ。」

サブ「ベースだったらどんな風に書く?すべてが敵になっても僕が君を守る。のとことか?」

ベース「んーそうだな。どうしよう。」

ドラム「そうだ!髪切る前にみんなで詩の案を出し合おうぜ。」

サブ「曲のストックは多い方がいいし俺は賛成。」

ベース「皴の数を一緒に数えようとか?」

サブ「少し遠回しな感じがいいね。ベースっぽい。」

ギター「そういう言い方もあるんだな。」

ドラム「ベースって落ち着いてるよね。安定志向っていうか。」

ベース「バンドマンらしくないとでも?」(ちょっと癪に障った感じで)

サブ「すべてが敵になっても僕が君を守る。はベースだったらどう書く?」

ベース「僕たちだけの家を建てよう。とか?さすがに気持ちだけじゃどうにもならないしな。」

ドラム「現実的だけど家庭的な感じがしていいかもね。」

ベース「サブだったら今の二つどう書くんだよ。」

サブ「あなたを世界で一番愛している。と、すべてが敵になっても僕が君を守る。だよね?」

ベース「うん。」

サブ「あなたを世界で一番愛しているの方は、君の可愛い声をもっと聴かせて。とか?もう一つは、君を傷つけていいのは僕だけだから。かな?」

ベース「モテる男はやっぱ違うな。」

ギター「サブのってちょっとエロイね。」

ドラム「ご主人様って感じだね。」

サブ「一万本の花束を君に送ろうとかはどうする?」

ベース「君が花を育てて僕が芝を育てる。」

ギター「いいパパになりそう。」

サブ「ほかの男に笑いかけないでは?嫉妬の表現だね。」

ベース「ここはストレートに、嫉妬してしまうのは君が好きだから、かな。好きっていう言葉は大事だと思う。」

ギター「うんうん。夢に君が出てきたよ、は?」

ベース「夢にまで出てこないで 恋で心が張り裂けてしまうから。ちよっと長くなっちゃったけど。」

ドラム「恋焦がれすぎちゃってどうしようって感じだね。」

サブ「恋愛に理性なんか持ち込んだらマナー違反だろ。」

ギター「サブは?」

サブ「日の光に照らされた横顔も 月の光に包まれた寝顔も僕の胸を締め付ける。長くなっちゃったね。」

ギター「その長さだとメロディーをまるまる使っちゃうね。」

ドラム「ていうかなんで俺には聞いてくれないの?」

ベース「お前って何も考えてなさそうじゃん?」

ドラム「おっふ。」

ギター「そろそろいいだろ。早く髪切ってけよ。」

ドラム「オッケー。」

ベース「まず新聞紙敷くか。」

サブ「ごみ袋に頭通す穴開けとくね。ハサミある?」

ギター「はい、これ。」

サブ「ありがと。ギターは首に巻く用のタオル取ってきて。」

ギター「わかった。」

ベース「なんか楽しくなってきたしみんなでもっと詩を考えたいな。」

サブ「髪切りながらやるか。」

ドラム「バリカンのパッケージ開けるね。」

ギター「持ってきたよー。」

サブ「ベース、首に巻いてあげて。」

ベース「あいよ。ギター、後ろ向いて。美容院でやる感じだよな。よし、できた。」

サブ「カバーもできたからやるか。椅子に座って。」

ドラム「思いついた。」

ベース「何が?」

ドラム「詩だよ。僕は君に会うために生まれてきたんだ。とかどう?」

ベース「うん、いいんじゃないか。」

ドラム「微妙な反応だな。」

ベース「ちょっと意外だったから。」

ドラム「俺もいいこと言えるんだよ。」

サブ「いきなり詩を考えるのって難しいな。もっと具体的なこと話さない?」

べース「サブの口説き文句とか聞いてみたいな。」

ギター「気になる。」

サブ「君の瞳に乾杯。」

ベース「恥ずかしがるなよ。映画のセリフに逃げるのはよくないぞ。どんなふうに口説くんだ?」

サブ「みんなの参考になるように相手が女の子の時のことをはなすね。髪が長くて少しおとなしい感じの子を口説いた時のことなんだけど。少し酔っちゃったね。酔いが醒める頃には僕に向けられるその瞳も冷めてしまっているのかな。なんてね。」

ドラム「おー。」

ベース「なんというか。燃え上がらせるものがあるね。こののままじゃ終われない、みたいな。」

ギター「他には?」

サブ「興味津々だな。」

ドラム「先生お願いします。」

サブ「他の子なんだけど、タバコよりもっといいもの咥えさせてやるよ。とか。」

ベース「スゲーな。俺の口からは絶対に飛び出さないセリフだ。」

ギター「他には他には?」(少し早口で 興味津々な感じ)

サブ「別れるときに女の子を泣かせたことはないんだ。怖がらなくていいから。生きることを恐れないで。とかかな。みんなはどんな風に口説いてるんだ?」

ドラム「酔って朝起きてみたら隣に女の子がってことが多いな。だからどうやって口説いたかは思い出せない。」

ベース「えー。」

サブ「ベースはどうなんだよ?」

ベース「普通に。付き合ってくださいだよ。」

ギター「普通だな。」

ベース「あの二人がおかしいんだよ。ギターはどんな感じなんだ?」

ギター「俺は、いつの間にか付き合ってた。仲良くしてる女友達がそのまま彼女になるパターンばっかりだな。だから口説き文句とかはない。」

サブ「ベースのために口説き文句考えてやるか。」

ドラム「さんせーい。」

ギター「みんなで考えよう。」

サブ「思いついた人から言っていこうか。」

ベース「俺のビートで体の芯から震えさせてやるよ。」

ドラム「きゃー、ベースのえっちー。」(裏声)

ベース「なんか、はずかしい。」

サブ「顔隠すなって。顔赤いし。」

ベース「もう、俺を見るな。」

ギター「日が昇るまで、一緒にいて。」

ドラム「今夜は寝かせないぜ。」

サブ「うんうん。いい感じにノってきたじゃん。」

ベース「これ以上は無理。ギターの頭もほとんど剃れたし、もういいんじゃない?」

ギター「ありがと。すっきりした。」

ドラム「うん。そうだな。」


第三話終わり



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