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第百三十四話 バレンタイン企画 手作りチョコレート

 バレンタイン特別企画です!

 どうぞよろしくお願いします。


 バレンタイン。

 その日になると、セフィロトの世界店ではフェアが行われる。主にチョコレート系統のアイテムが安くなる日で、そのせいかこの世界でもバレンタインの認知度は高かった。


 魔界でもそれは変わらない。まぁ、魔族は戦闘民族なのでバレンタインを知ってはいても参加する気はないのだが、一部に例外がいた。


 ともすれば世界で一番バレンタインを楽しみにしている彼女の名は――魔王。

 褐色の幼女である。


「ユメノ、今年もまたバレンタインがやってきたぞっ」


「そうですね。バレンタインですね」


「うむ。我の愛情を勇者に伝える大切な日だ」


「そうですね。今年もどうせ『チョコレートは我だ!』とか頭のおかしいことをやるんですよね? 勝手にやってくださいって感じですが」


「そうしたいところなのだがな……流石に毎年同じでは勇者が飽きるかもしれん。だからたまには趣向を変えたいと思っている」


 褐色の幼女こと魔王は、ロリ巨乳サキュバスのユメノと言葉を交わす。


「今年は我の手作りチョコを渡したいのだ。しかし我は料理ができん……故に、貴様に教えてもらおうと思って呼び寄せたのだ」


「……そういうことですか。まぁ、呼ばれた場所がキッチンなので、大体察してましたけどね」


 ユメノがため息交じりに言葉を紡ぐ。

 振り回されるのはいつものことなので、特に怒っている様子などはなかった。もうとっくに慣れてしまっているらしい。


「でも、私もあまり料理できませんよ? 他に適任がいると思いますが」


「たわけ。普通に美味しいチョコレートを作っても面白くないだろう……我が作りたいのはな、一口食べただけで獣のように発情する媚薬入りチョコレートだ」


「うわぁ……流石ですね、魔王様。相変わらずですよ」


「うむ、我は相変わらず勇者が大好きなのだ。サキュバスの貴様なら媚薬入りチョコレートの作り方くらい知ってると思ってな」


 軽く引きながらも、魔王の過剰な行為はいつものことなのでユメノは素直に聞き入れることに。


「そういうことなら、分かりました。秘伝のレシピがあります……味はそこそこなのですが、食べただけで三日三晩は性獣になる媚薬です。勇者様が食べたが最後、魔王様の体が持つか分かりませんけど……本当にいいのですか?」


「構わん。魔王たる我の体力を舐めるなよ? 三日くらい、飲まず食わずでも大丈夫だ!」


 自信満々に胸を張る魔王。

 そんな彼女に苦笑しながらも、ユメノは早速調理を始めることにした。


「では、頑張りましょうか」


「くくっ……今晩が楽しみだ」


 まさしく魔王のようにほくそ笑んでいる褐色幼女。その後、チョコレートを作るのに大分手間取ってしまったが、どうにか完成させることに成功した。


「これなら勇者様も満足すると思いますよ」


「ふぅ……ようやくできた、か。形は多少不ぞろいだが、まぁ良い。ユメノ、助かった。これで我は勇者といっぱいイチャイチャできる!」


「っ……サキュバスなのに未だに処女の私に嫌味ですか!? ほら、早く行ってください!! じゃないと勇者様を寝取りますからね!」


「ばーか。勇者が貴様のおっぱいに興奮するわけなかろう。勇者が好きなのは我のような貧乳だからな」


「し、知ってますし! ぐすっ……バレンタインなんてなくなればいいのに! 魔王様のばーか!!」


 子供のようにほっぺたを膨らませながらユメノは魔王から離れていく。

 その後ろ姿を見送ってから、魔王は勇者のいる自分の部屋へと戻った。


「勇者! 今日はバレンタインだから、勇者のためにチョコを作ったぞっ」


「マジで!? 魔王の手作りチョコか……嬉しい! 食べさせてくれっ」


 チョコを見せると勇者はとても喜んでいた。そのことを魔王は嬉しく思いながら、当たり前のように勇者にあーんとチョコを食べさせてあげる。


 勇者のお世話をすることが魔王の日常となっているので、食べさせてあげるのはいつものことだった。


 勇者の膝に座った彼女は、そのまま口元にチョコを差し出してあげる。勇者はそれをぱくんと食べて、幸せそうな笑顔を浮かべた。


「うん、美味しい! 味はそこそこなんだけど、魔王の手作りってことで美味しさが倍増だな」


「くくっ、貴様は本当に我が喜ぶことを言うのが上手だっ。いっぱい食べるのだぞ?」


「もちろん! ほら、魔王も食べろ」


「うむ!」


 イチャイチャしながらチョコレートを食べる二人。最初こそ普通に談笑していたのだが、次第に二人の様子がおかしくなってきた。


「お、おい……魔王、これ何か入ってないか?」


「……ゆ、ユメノから、サキュバス秘伝の媚薬入りチョコレートを教えてもらって、それを作った」


「サキュバス秘伝って……ヤバいやつだろ、それ! 俺、いっぱい食べちゃって意識が朦朧としているんだけどっ」


「我も、食べちゃったから……い、意識が、やばい」


 次第に息が乱れていく二人。服は既になくなっており、お互いに裸だった。

 そして始まるのは、大人な夜の戦闘である。


「魔王!」


「勇者!」


 ――勇者と魔王の戦いはなおも終わらない。

 バレンタインでも二人は変わりなく、いつものようにイチャイチャとし続ける。


 そんな二人が次に外へ出たのは、三日後とのこと。

 ユメノによると、その日の二人はとても疲れ果てていたらしい――

最近、更新が滞っていて申し訳ありません。

お読みくださりありがとうございます! これからは少しずつ更新していきます。

新作『俺の青春に異世界は必要ないのだが?』も、どうぞよろしくお願いします!!

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