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第23話:最終試練と決戦

夜空に満月が浮かぶ中、ユイは掌に光を宿し、巻物の紋章を握り締めて立っていた。

「……これが、最後の試練」

胸の奥で恐怖と決意がせめぎ合う。昨日までの街を守った力、代償、仲間との絆――すべてが今ここに集約される瞬間だった。

洞窟の奥に現れた巨大な扉を開くと、そこには光を帯びた魔王のような存在が立っていた。空間全体が歪み、掌から光を放たないユイでも心臓が跳ね上がる。

「恐怖に負けるな、ユイ!」

レオンの声が響き、ミナが手を握る。二人の存在が、彼女を精神的に支える。

魔王は闇の力で攻撃を仕掛ける。掌に光を集中させるユイ。しかし、恐怖と疲労で一瞬制御が乱れ、光が暴走する。周囲の空間が揺れ、危険が増す。

「や……やめないと……!」

深呼吸し、昨日までの経験を思い出す。恐怖に打ち勝ち、代償を受け入れ、仲間と協力すること――それが力を制御する鍵だった。

ユイは掌に光を集中させ、レオンとミナも同調する。三人の力が融合し、光の渦となって魔王を包む。光と闇の衝突で洞窟が揺れ、岩が飛び散る。

「これで……終わらせる!」

ユイは強く心に誓い、最後の力を解き放つ。掌から放たれた光は、恐怖や不安、孤独を乗り越えた彼女自身の意思そのものだった。

魔王は光に押され、消えゆく。その瞬間、掌の光が静かに収まり、洞窟に静寂が戻る。ユイは膝をつき、息を整える。胸に溢れる達成感と涙――すべてが、この瞬間のためにあった。

「……やった……」

ミナが駆け寄り、抱きつく。レオンも静かにうなずき、微笑む。

「お前は、本当に成長したな」

掌には微かな光が残り、未来への希望を映す。恐怖、代償、孤独――すべてを乗り越えたユイは、仲間とともに新しい世界へ歩き出す準備を整えたのだった。

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