第21話:力の代償と仲間との絆の深化
冒険を終え、ユイたちは小さな森の中で休憩していた。
掌の光はまだ微かに残り、身体の奥には疲労が重くのしかかる。昨日の魔獣との遭遇、力の暴走――すべてが彼女の心身を試していた。
「……まだ、胸がドキドキする」
ユイは膝を抱え、息を整える。掌を開くと、微かに光が震え、代償としての疲労が伝わってくる。力は確かに成長したが、それには心と身体への負荷が伴うのだ。
「ユイ、大丈夫?」
ミナがそっと隣に座り、手を握る。
「うん……でも、少し怖い。力を使うと、まだ自分を制御できないかもしれないって思っちゃう」
レオンは冷静に観察しながら、少し柔らかい表情で言った。
「力には必ず代償が伴う。それを恐れず受け入れることが、真の成長だ」
ユイは深呼吸をする。掌に残る光はまだ微かに揺れるが、恐怖だけではない。希望と決意が、少しずつ混ざり合い、胸の奥に新たな力を芽生えさせていた。
「……わかった。怖くても、代償を受け入れて、前に進む」
ユイは小さくつぶやき、光を掌の中に収める。
その夜、焚き火を囲みながら、三人は静かに会話を交わした。
「今日の冒険で、私は少し自信を持てたかもしれない」
「でも無理は禁物ね。無理すると、力も心も疲れちゃうから」
「力は使うだけじゃなく、守るために使う。仲間や街のために」
友情、信頼、絆――言葉にせずとも、三人の心の中で確かに交差していた。
掌の光は静かに揺れ、森の夜に溶けていく。
ユイは胸の奥で決意する。
「私、もっと強くなる。怖くても、仲間と一緒なら乗り越えられる」
小さな森の夜、焚き火の灯りに照らされた三人の影は、未来の試練に立ち向かう決意を静かに語っていた。




