告白?それとも誤解?
文化祭も終盤、校舎の中は片付けと笑い声であふれていた。
美咲は教室の後片付けをしておったが、心は落ち着かん。
(さっき、悠真と里奈……)
目の端に焼きつく二人の距離感が、胸をぎゅっと締め付ける。
「美咲、手伝うけぇ」
美月の声に少しほっとして振り向く。
「ありがと…」
「でもな、無理せんのんよ。悠真らのことは、後で整理できるけぇ」
美月の言葉に、ほんの少し笑みがこぼれる。
その頃、体育館のステージ裏。
悠真は里奈に話しかけておった。
「里奈、今日の手伝い、ありがとうな」
「うん、楽しかったよ」
里奈の頬が少し赤く染まり、声も震える。
その様子に悠真の心は少しざわつくが、
彼は微笑んで、「でもな、わしの気持ちはまだ決められん」
──誠実に向き合うその言葉。
そして、階段を降りる途中、美咲が体育館裏をちらっと見た瞬間、
二人が手を触れそうな距離で笑い合うのを目撃してしまう。
「……やっぱり、そうか」
胸の奥がぎゅっと締めつけられ、少し涙がにじむ。
けれど、美咲は深呼吸して、微笑みを作る。
「うちは…笑顔でおる」
自分に言い聞かせるように、そっと拳を握った。
悠真は里奈の手に触れたまま、ふと気づく。
(美咲……見とるやろうな)
彼は視線を外さず、そっと微笑む。
三人の胸の中で、
誤解と本音が入り混じったまま、
まだ答えは出せんけれど、
確かな想いだけは確かに流れていた。




