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晴れの国で、恋をした  作者: 櫻木サヱ
恋の始まり、方言まじり

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30/38

Loveが接近中

放課後の校庭には、夕陽がゆっくりと傾き、校舎の影が長く伸びていた。

美咲は図書室の窓から、悠真と里奈のやり取りをこっそり見守る。

(……あんたたち……近すぎ……!でも、負けん……絶対振り向かせる……!)

胸の奥がぎゅっと締め付けられ、焦燥と決意が入り混じる。


悠真は真剣な顔で里奈に話しかける。

「里奈、無理せんでええ。もし困ったことがあったら、いつでも相談してええんよ」

その声はいつもより少し低く、優しさと誠実さを含んでいる。


里奈は少し照れながらも、胸の奥が熱くなるのを感じる。

「……うん、悠真くん……ありがとう……」

その声に、自然と体が悠真の方に近づく。


悠真は気付いたが、誠実さを崩さず、軽く肩に手を置く。

「無理したらあかんで。ちゃんと見とるけぇ」


その瞬間、偶然に肩がぶつかり、二人の距離は急接近する。

里奈の頬は赤く染まり、心臓がドキドキ。

悠真も一瞬息を飲むが、すぐに優しく微笑む。

「大丈夫か?」

その声は里奈の心をぎゅっと掴み、胸が熱くなる。


美咲は遠くからその光景を見て、胸がざわつく。

(……やっぱり……悠真と里奈、急接近……!でも……わたしも……負けへん……!)

焦りと嫉妬が入り混じり、胸の奥の炎はさらに燃え上がる。


悠真は里奈の目を真剣に見つめ、誠実に言葉を続ける。

「困ったことがあったら、わしに相談してええ。無理せんで、一緒に考えるけぇ」

その言葉に、里奈の心はじんわり温かくなる。

「……うん……ありがとう、悠真くん……」


二人の間に流れる時間は、ほんの数秒だけど、里奈にとっては永遠のように感じられた。

体は近く、視線は重なり、胸の高鳴りは止まらない。


美咲は心の奥で誓う。

(……悠真……絶対振り向かせる……!)

焦燥と決意、嫉妬と胸キュンが入り混じる。


夕陽が校庭に差し込み、二人の影を長く伸ばす中、

三角関係の火花はますます甘酸っぱく、切なく、胸が締め付けられる――。


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