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【詩集2】夜の砂漠の旅人

夕立

作者: 野鶴善明

 突然降り出した雨

 駅の軒先で人々は雲を見上げる

 ソーダ水が弾けるように

 アスファルトが雨で泡立つ


 先月までなら君が

 傘を持って迎えにきてくれたのに

 こんなささいなことで

 君を失ったことに気づくだなんて


 今さら考えてもしかたないけど

 ふたりの暮らしは

 ほんとうの愛だったのか

 それともたんなる

 恋愛ごっこだったのか


 ささやかなぬくもりなら

 両手で抱えきれないほどあったはず

 たぶんそれだけでは足りなくて

 ふたりは言葉も

 少なくなっていった


 土砂降りの夕立に傘をさして歩き出す人

 傘を持っているけど小降りになるのを待つ人

 濡れるのもかまわず駆け抜ける人

 僕のように呆然と立ち止まる人


 人生がなにかを選び続けることなら

 誰もなにも間違ってはいない

 ただそれぞれの選びをするだけ

 君もなにも間違ってはいない


 君は君が選んだ道をゆけ

 僕は僕が選んだ道をゆく

 君は君が選んだ道をゆけ

 僕は僕が選んだ道をゆく


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