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時空の掌握者~クロノティウム・インぺリウム~  作者: 棚からぼたもち
第2章
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第17話 模擬戦

お久しぶりです。

最近は忙しくて、小説の投稿が出来ませんでした。

パソコンの調子が悪く、ストックのほとんどが消えてしまったので、今後もかなり不定期の投稿になるかと思います。

「やぁ!今日は交流もかねて、模擬戦をしようじゃないか!」


 教室に入ってきて、突然、学園長はそんなことを言った。

 悪くはないが、俺は参加不可である。

 理の印(ノーマ・シグナム)を持たない俺ではそもそも戦うのは厳しい。

 無理とは言わないが・・・どう考えても不利なのは確かだ。


「学園長・・・俺はどうすれば?」


「うん?もちろん戦ってもらうよ?」


 何を当たり前のことを?みたいな感じで不思議そうに俺のことを見てくるんだが・・・この人、俺が無印(ニヒル・シグナム)であることを忘れているんじゃなかろうな?


「俺・・・理の印(ノーマ・シグナム)を持ってないんですけど・・・」


「大丈夫!いけるいける!理の印(ノーマ・シグナム)を使用しないなら、近衛騎士団副団長にも勝てるんだろ?」


 何、笑顔でグッと親指を立ててんだよ・・・。

 確かに5歳から7年間、理の印(ノーマ・シグナム)を使わなくても、戦えるように体術と剣術を訓練してきた。

 だが、近衛騎士団副団長であるガルトナーに勝てているのは、ガルトナーが手加減しているからだ。

 殺し合いになれば、俺がほぼ確実に負ける。

 しかも、そんなことをばらしたせいで、変な形で注目されてるじゃん・・・。


「さぁ、レッツゴ―!」


――――――――――――――――


 学園内にある闘技場に俺達は移動した。

 バリアみたいな便利なものはないが、ここの闘技場は異常に硬い素材で作られているので、王と呼ばれる第五段階覚醒者でもない限り、壊すことはほぼ不可能だ。

 もし観客がいたとしても、光や風にはバリアみたいなものを張れる人もいるらしいので、それを利用するとか。

 俺らが戦う程度なら、基本的には必要ないが。


「やれやれ・・・さて、君達もアーテル君の実力は気になっているだろう?という訳で、まずアーテル君とネロ君で勝負してもらおうじゃないか!」


 俺は既に用意してあった剣を持って、闘技場の舞台に立つ。

 向かい側には闘気むき出しのネロが立っていた。


「ちっ、王子みたいな甘っちょろい立場にいたザコと闘うとか時間の無駄だろ・・・」


 非常にいらついているようだ。

 甘っちょろいこと立場にいることは認めるけどな。


「では、始め!」


「『獣人化』!」

 

 ネロの(シグナム)が広がり、顔半分まで広がる。

 ネロの姿が徐々に変わる・・・頭には耳が生え、お尻からはしっぽ、両腕は爪や毛が伸びて、まるで狼のような姿へと変わった。

 完全に動物っぽくなるのではなく、人がメインの獣人のようだ。

 どうやら、(シグナム)が広がっているところ以外も、姿を変えられるらしい。


「シャアッ!」


 ネロが一直線に飛び掛かってくる。

 思っていたよりも速いが、反応できない程じゃない。


「はっ!」


「くそっ!」


 ネロの攻撃を弾く。

 それに合わせて、連続で手を振りまわすが、それも全て弾いた。


「何であたらねぇ!」


「力任せがすぎるんだっ!」


「がっ!」


 攻撃に合わせて、剣を横薙ぎに振るい、カウンターを放つと、数メートル程、ネロが吹き飛ぶ。

 ネロはそのまま4つんばいで地面に降り立つ。

 そもそも近衛騎士団の剣術は守りの剣術、力任せの攻撃など、余程の化け物じみた攻撃でない限り、格好の餌食だ。


「・・・ふざけんなっ!」


「だから無駄だっつーの!」


「ぐがっ!」


 突進してくるネロに合わせて、剣の柄で後頭部を殴りつける。

 獣人化した彼は頑丈なはずなので、多分、大丈夫だろう。

 と思っていたら、ガバッと起き上がり、襲い掛かってきた。


「グルアァァ!」


「うわっ!」


 かろうじて、攻撃を避けるがどうにも様子がおかしい。


「グルゥ!」


「おわっ!」


 さっきよりもより野性的だが、その分、速度が上がっている。


「グルァッ!」


 攻撃を受け流す・・・受け流す・・・受け流す・・・。

 どうにか食らいついて、受け流すが・・・徐々にスピードが上がってきている気がする。


「くそっ!」


「ガルルッ!」


 バキッとついに耐えきれずに剣が砕ける。

 しょうがないので、素手で相手するために構えた。


「そこまで!」


 ネロが俺に飛び掛かろうとした瞬間、ネロの周りに光が発生して、形を変えて、拘束した。

 学園長の能力、『光の物質化』である。

 ただ、一度固形化すると、その形からは一度壊さない限り、変わることはないのだが、そんなもの光の速度からしたら、大したことではない。


「グルァァァッ!」


 ネロは暴れまわっているので、俺は拘束されているネロに近づき、首のあたりを勢いよく剣の柄で叩く。

 今度はうまくいったのか、首トンの原理で、ネロの意識を刈り取った。


「学園長、援護、遅すぎだろ・・・」


「いやはや、君の実力も一応、確認しておくべきだろう?それに、ちょうどいいデモンストレーションになったじゃないか。」


 学園長が周りを見回す。

 俺もそれに合わせて、周りを見ると、俺を無視や拒絶していたフィーリアやアルミラが俺の事を興味深そうに見ていた。

 確かに、どうやら、俺に対する印象改善になったようである。

 ただ、他の2人には怯える要素を増やしただけで、逆効果のようだ。

 あちらが立てば、こちらが立たずってやつだな。

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