第15話 入学式
場所は変わって、入学式。
俺はとりあえず、適当な席に座っていた。
俺達、新入生の後ろには、新入生の親が座っており、その後ろには、付き添い、あるいは今後傍付きとなるメイドや執事がずらっと立ち並んでいて、圧巻だ。
ちなみに、父上と母上は来ていない。
来たがってはいたが、王太子であるレイ兄さんもこの学校だったのだが、その時の入学式には来てなかったので、俺の時に来るわけにはいかないのだ。
理由は、レイ兄さんの時に来ずに、俺の時に来たということは、俺に王位を継がせる可能性があると勘違いする馬鹿貴族が出てくる可能性があるからだ。
「というか・・・退屈だなぁ。」
学校で長々とした暇な式が行われるのは前世でも今世でも変わらないらしい。
欠伸をこらえつつ、ぼーっとしていると、突然、周りがピリッとした。
「これは・・・理力?」
理力とは俺が勝手に呼んでいる名前だが、理の印に流れている力のことだ。
俺は意識を集中させると、理力の流れを見ることができる。
そのおかげで、今、第三段階まで覚醒できているのだ。
だが、今は意識を集中させていないにもかかわらず、理力が見えている。
「なんつう膨大な・・・」
理力が誰もいない壇上に集中したかと思うと、パッと光り、その場に人が現れる。
学園の教師にしては圧倒的に若い見た目の男だった。
その姿が現れた瞬間、新入生の大半がわぁっ!と騒ぎ出した。
「派手な演出だな・・・」
俺も一度だけ王城で見かけたことがある。
ルミナス・ディアード。
ディアード伯爵家の当主であり、光の印の持ち主であり、王国最強の人物だ。
第五段階まで覚醒した人物は属性に『王』を付けた2つ名を名乗ることが許される。
ルミナス・ディアードは光属性の唯一の第五段階覚醒者、『光の王』の2つ名を持つ傑物だった。
年齢は50手前くらいのはずだが、見た目は20代前半くらいに見える。
「新入生諸君!私の名前はルミナス・ディアード、ここ、エインズ王立学園の学園長だ!私は君達を歓迎しよう!」
見た目だけでなく、精神的にも若々しいらしい。
数名の教師が頭を抱えたり、こめかみをピクピクさせたりしているので、本来、予定にない演出なのだろう。
新入生には受けがよく、ほぼ全員がわぁっ!とテンションを上げていたが。
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入学式は学園長の突発的な行動により、他にもいろいろとあったが、とりあえず、無事に終わった。
とりあえず、クラスで顔合わせとのことなので、俺は自分のクラスへと移動中だ。
さすがに授業中はメイドを伴うことはないので、ラピスとは途中で別れた。
ラピスは先に、寮の方に行っている。
「ここか?」
事前に聞いていたが、俺のクラスは少々特殊なクラスだ。
貴族がかかわると面倒ごとが起きそうな人物を集めているとか。
理の印を表向き持たない俺もその1人なので、他の貴族と関わらないで済むのは楽でいいが。
扉を開けると、中にいた人達が俺に視線を集める。
1、2・・・5、俺以外、5人と思っていたよりも少ない。
とりあえず、適当な席について、担任の先生を待つことにした。
「またかよ・・・」
着席した瞬間、俺はこのクラスの担任が誰なのか、すぐに分かった。
入学式の時のように、集中していないにも関わらず、理力が視認できたのである。
「やぁ!」
入学式のようにピカッと光って、学園長が登場した。
俺以外の5人は突然の事態にビクッとなっていた。
「このクラスは色んな意味でちょ~っと特殊だからね。私が担任をするよ!」
にっこりと笑う学園長を見て、面倒なことになりそうだと、俺はため息をついた。
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