帰路にて
「なんで写メ送れって言ったんですかぁ」
もうすでに10回近く聞かれて俺はそのたび聞かないふりをしてみたり適当な返事を返していた。彼女とマネージャーに問い詰められて仕方なく聞きましたなんて言えるわけねーだろ、、
「もしかして、、、ほんとにおかずに、、」
「するわけねーだろ!」
「な!?するわけねーだろ!って失礼じゃないですか!まるで僕みたいなブスなんかに興味わかねーよって言ってるみたいなもんじゃないですか!」
「ブスとかそういう以前の問題じゃなくてお前は男だろうが!」
「僕は女の子だと思って生活してるんですから女の子なんです!じゃあ今から着替えてくるので待ってて下さい!エナメルの中常に入ってるんで!」
「おい!ちょっと待てって!っていねーし、、」
ってか毎日のように荷物パンパンなのは中に女性物の着替え入れてたからなのか、、
「お待たせしました!」
「おぉ、、」
そこにいるのはほんとに同性かと疑わざるを得なかった。かつらをかぶっているとはいえハナから見たら100%男だなんて思わないし行く人は振り返って薫ちゃんを見ていた。
「純一?」
「へ?」
考えもしていない方向から声をかけられて気の抜けた声で返してしまった。
「へ?じゃないわよ彼女の顔も忘れたの?」
「いや、何でこんな所にいるのかなって」
「ちょっと買い物してたのよ、ってかその子誰?ちょっと見てたけど大分仲良さそうにしてたじゃない」
「いや部活の「初めまして!天谷君とは練習試合で仲良くなりました、桜ヶ丘高校1年のマネージャーの如月雫っていいます!」
俺が普通に後輩の林って言おうとしたら遮られて平然と嘘つきやがったこいつ、、、誰だよ如月雫って、、、
「あーそーなんだ、純一と仲良いんだ」
「まぁ、それなりにって感じです。えっと、先輩?でいいんですよね、天谷君の彼女さんだったりするんですもしかして?」
「そうね、純一と同級生の北原静です、こちらこそ宜しくね如月さん。まぁ他校の貴方になら言ってもいいか、純一とはまぁその付き合ってるわ」
「そうなんですか、、、」
じとーっとした目で見てくる自称如月さん。いや確かに前彼女いるか聞かれていないいったのは悪かったけど隠してるんだからしゃーないでしょ、、、
「それで帰るとこだったのかな?私も一緒してもいい?」
「あ、いえ!天谷君とはたまたまあっただけでお邪魔しちゃ悪いんで先帰ります!それじゃ天谷君またね!」
「お、おう」
ってかお前百合山高校のエナメルで走り去るなよバレんぞ、、、
「あれが林薫って子でしょ?」
「なんだわかってたのか」
「そりゃあの子が女装する前から見てたからね」
「なんで最初から出てこねーんだよ、、、」
「いやなんか男相手のくせにべたべたしてて気持ち悪いなぁ思って見てたらなんか大きな声出してあの子が紙袋持って出てったからもしかしたら変身見れんじゃね?って思って待ってたのよ」
「やめてくれよ俺はホモじゃない、んであいつの変身の可能性は?」
「やばいわねあれ、、、多分私より女子力高いわ。さりげなく話す時に上目遣いになったり首ちょこんと横にしたりあれは魔性よ、あと純一?」
「魔性って、、、ん?」
「あの子間違いなく純一の事好きだよ」
「は!?いやいやないって。いくらあいつが女の子っぽくても中身は男なんだよ?」
「あのねぇ、、、私は言ってあげたからね?のこのこ僕の家行きましょうよ先輩言われてついていって帰ってきたらお尻痛いとか言い出したら別れるどころか絶交だから」
「俺が好きなのは静だけだって言ってんだろ?仮にあいつが俺の事好きでもやんわり断るよ」
「ならいいんだけど。ゆかりさんやらなんであんたみたいなのがいいんだろうね、でもそうなると私もか、、、」
「いやなんでそこ落ち込むんですか、、、」
「あー思い出した本題なんだけどさ、土曜日純一大会前最後の休みよね?私達付き合い初めて恋人らしいこと全然してないじゃん、、、だからそのさ、遊園地のチケット取れたから2人で行かない?」
少し顔を赤らめながら言う静はめちゃくちゃ可愛かった。もちろん断る理由なんてなく。
「もちろんいいよ、ごめんな部活とかであまり2人でいれなくて」
「そ、ならよかった。それに家で今なら会えるじゃん、遠距離とかの人に比べたら相当幸せだよ私達」
なんかいつもより素直じゃね今日?前までなら2人でいれなくてとか言ったらきもとか言われてたのに、、、もしかしたら今日なら行けるかもしれない、、
俺は生唾を飲み込んで言った。
「静、あの、よかったらなんですけど、手繋ぎませんか!」
「は?くす、ふはははは!真面目な顔したと思ったらそんなことなの、手繋いでいいですかって小学生じゃあるまいし、ふふ、純一面白いね」
「こ、こっちは真面目に聞いたんだよこれでも、、、キモとか言われると思ったらそんな返しされるとは思わなかったわ」
「ほら、行くよ!」
そう言って静は俺の手を引いて走り出した。
「お、おいいきなり引っ張んなって」
笑っていた静の顔を見るとほんのり赤くなっているのが分かった。




