菜華の思い
ジリリリリリリリ、ジリリリリリリリ、ジリ、ガチャ。
『んー、もう朝か、、、ん?』
なにか違和感を感じた。
目が覚めるといつもよりベッドが狭く感じられそれに何かいい匂いっていうか知らない匂いが、、、
「すぅ、すぅ、んーーー!じゅんにぃおはよ」
その正体は菜華ちゃんだった、、、彼女は一伸びしてあくびを1つするといつものようにおはようと挨拶をした。いやちょっと待てよ。確か昨日の夜ゆかりさんがリビングで寝ちゃったから大丈夫って言って俺の部屋から菜華ちゃんを帰してすぐ寝たんだっけか俺。
「お、おはよ、じゃなくてなんで俺のベッドに忍び込んでるわけ?昨日あの後静のとこ戻らなかったの?」
「戻ろうとしたんだけどなんとなくじゅんにぃの横で寝ようかなって」
可愛らしい笑顔で話す菜華ちゃん、ほんと妹に下さい。
「あのねぇ、俺だって男なんだから軽く一緒の布団に寝ないの、それに俺が静に殺されるんだからね?」
前のお風呂の件を思い出してみて頂たい、、、あの時の静は俺の事を本気でゴミ屑を見るような冷たい目をしていた、、、今回もそうなりかねない。いやね?確かに付き合い初めて毒減って物足りなさはあるけどね。って何言わせんだよ作者、、、
「いやぁ流石にそこの心配はしてないかな、、、だってじゅんにぃだし、、、だったらお風呂入った時に襲われてるでしょ、別に襲ってもよかったのに」
笑顔で話す菜華ちゃん。舐められてんなぁってか男としてのプライドなんてものは俺にはあるのか知らないがボロボロになってる気がする。
「だからそういう事を言わないの。クラスの男子にそんなこと言ったりしてないよね?」
中3の男子なんて高校生以上によくに溺れてるからな、、、
「同級生の男子なんかに興味ないもん私が好きなのはじゅんにぃだけだし。」
「またそういう事を言う、、、」
いつもの冗談をいつものようにはいはいと軽くあしらってとっととリビングに行こうとした俺だったが菜華ちゃんからの声で足が止まってしまった。
「冗談だと思ってるでしょ?でも冗談じゃないんだよ?私は初めて会ったあの日からずっと気になってたの。ほら?私ってあの頃人見知りだったの覚えてないじゅんにぃ?多分おねぇの後ろに隠れてたと思う。男の人にも耐性なくて正直おねぇになんで男なんて紹介すんだよって思ったぐらいなの。でもね、じゅんにぃは私が人見知りだって分かったのかわからないけど私の警戒解くために目線を私より下に話して大丈夫だよって笑顔で言ってくれた。その時から気になり始めて中学上がる頃にはもうじゅんにぃしか見えてなかった。おねぇが好きって分かった時はショックだったなぁほんと、でも私は諦めないからね。私は2番目でもいいなんて思わないから1番じゃなきゃやだから」
まじかよ、、、まだ寝起きの頭に菜華ちゃんからの告白はめちゃくちゃ響いた。それにいつものふざけた感じの話し方じゃなくてきちっとした言い方に少しびっくりもした。すぐに何か言わなきゃなんだろうけど全然言葉が出てこなくて頭の中で言葉がグルグルしていた。
「あーあこんなタイミングで言うつもりなかったんだけどなぁ。鈍感すぎるんだよじゅんにぃ。この事はおねぇには内緒にしててね。おねぇも鈍感だし私がじゅんにぃの事好きってのは分かってないと思う」
「え、あぁわかった。でも菜華ちゃんなんで俺に協力してくれたんだよ?あんなに相談乗ってくれて、、、普通なら付き合って欲しくないから邪魔するべきだったんじゃないの?」
告白するって決めた時菜華ちゃんはこんな事を言ってたっけ。
「大好きなおねぇと大好きなじゅんにぃにくっついてほしいの!」
多分静の事も本気で姉として好きだから裏切れなかったんだろうな、、、
「邪魔しようとしてるじゃん?」
「え?いつよ」
「あのねじゅんにぃ、、、普通お風呂なんて入らないよ、、、いくら彼女の妹だからって。あの時はじゅんにぃに私襲ってもらっておねぇに幻滅してもらう作戦なんだったんだけどなぁ」
舌をペロッと出してごめんねって仕草をする菜華ちゃん。俺中3にはめられるとこだったのかよ、、、
「まぁ、えっと今後はやめてね。菜華ちゃんの気持ちはすんごい嬉しいけど俺は静が好きだからさ」
「邪魔はやめない。私は諦めないから!それじゃ先ご飯食べてるから」
はぁ、、、俺はベッドの上で大きな溜息をついた。
まだまだやらなきゃいけない事だってあるのにこの1ヶ月ってか1週間でバタバタしすぎだろ、、、ゆかりさんの告白から始まって俺の告白、喫煙疑惑、菜華ちゃんの告白。今までぼんやりと時を過ごしてた罰ですか、、、とにかく今は喫煙疑惑をはらして大会に集中しなきゃ。もうすぐそこまで来てるんだから。




