告白
「ねーもったいぶらずに教えてくれてもいいじゃん長い付き合いだし」
こんなやりとりがもう5分は続いている。
俺も覚悟を決めるか、、、
「わーったよ言えばいいんだろ言えば聞いて後悔すんなよ」
「うんしないしない!」
なんで女子って恋バナとかにはすんげー反応するんだろうな。
「えっと、あぁそれで好きな人ってのは
キーンコーンカーンコーン
「「あ」」
朝のHR開始前の予鈴が鳴り響いた。
「純一が言うの遅いから始まっちゃったじゃん!じゃあ家帰ったら教えてね!どーせあんた今日部活ないんでしょ」
「あーわかった、それじゃ家でってことで、、」
逃げ場がねぇ、、、こういう時タカに相談したいのにさっきのあとだしなぁ、、、
教室に着くと男子からの視線が痛いほど純一に注がれた。
あー。露骨に睨むのやめろって、、、それに付き合ってないんだし。
「はいはい、朝礼始めるわよ」
小林先生が教室に入ってくる。
「なーに天谷君そんな暗い顔して、もしかして3年の高町さんに振られたのまだショックなの?」
は?振られたも何も付き合ってすらないのになんでこんなこと言うんだ。小林先生の方を見ると口の前に人差し指を置いて任せておいてと言った感じだ。
「え!?天谷振られたの!?小林先生それマジです!?」
「それがねぇ今日私が出勤してた時に丁度見ちゃってねぇ、だから皆天谷君にそんな目してたら流石に可哀想だからやめてあげなさい」
「はーい!」
小林先生マジでありがとうございます。心の中で感謝しかない純一だった。
「敵わないね小林先生にわ」
隣の静が耳打ちしてくる
「そーだね、もう頭が上がらない」
朝礼が終わるとタカが申し訳なさそうに俺の机の方に向かってくるのが見えた。
「あのさ純一」
「どーした?」
「俺、小林先生から全部聞いたんだ。ほんとどれだけ謝ったら許してもらえるかわからないけどほんとにごめん!何かあればマジで何でも言ってくれ!」
「もういいって、大丈夫だから、顔上げろよタカ。それには何でもなんて言葉はそんなに軽々しく吐いちゃいけないんだぜ」
「すまん純一ほんとにごめんなさい。」
「だからいいって、その代わり昼休みブルペン来てくれよ話がある」
「お、おうわかった」
「ええー!?今日ゆかりさんと話したせいで好きな人の話になって小林先生が静に教えてあげればって煽った結果教えなきゃ行けない流れになって今日の放課後告る!?そりゃまたいきなりだな、、、」
昼休み、俺は事の次第をタカに伝えた。
「もう逃げ場がないんだよマジで俺こういうの初めてだからどうしたらいいか、、、」
「どうしたらいいってお前覚悟決めて思ってること全部ぶつけちまえばいいんだよ。ダメだった時は、お願いだから部活やめないで下さい。」
「正直立ち直れる自信ないわ」
「ばーか顔が笑ってんだよじゃあ今日の夜にでも結果聞かせてな」
「はいよ。」
放課後。静は部活があるので早くは帰ってこない。それまでに文章やら決めなきゃな、、、
「ただいまー、」
「おかえりじゅんにぃ、聞いたよ!解決したんだってね!よかったじゃん!」
「ありがとう菜華ちゃん、でもねまだこれから解決しなきゃいけない事が出来ちゃったんだよね、、、」
「ついにこの時が来たんだね、私めちゃくちゃ楽しみ!」
「振られた時は菜華ちゃん彼女にしちゃおうかな」
「すぐ乗り換える男の人は嫌いですよぉ、ご健闘をお祈りします」
「はいよ」
それから静が帰ってくるまでの時間はやけに長く感じられた。30秒に1回ぐらい時計を確認してわテレビを見たりして挙動不審にもほどがあるぐらいだった。
「ちょっとじゅんにぃじたばたしすぎだってそんなんじゃおねぇ見たらぶっ倒れるんじゃないの?」
「そんなこと言われても無理なものは無理だよ、9年間も片思いしてんだよそれで振られたらって思ったら、、、」
「もーー!女々しいんだって!ほらおねぇ帰ってきたみたいだよ後は頑張って」
菜華ちゃんが言うように扉が開く音が聞こえた。
「はぁ疲れた、純一、お風呂沸かしといてよ、めちゃくちゃ汗かいちゃって」
「はいよ」
男がいるのにワイシャツ1枚でパタパタすんのやめてくれ目のやり場に困る。
「じゅんにぃ……」
菜華ちゃん違うんだってこれは男だったらしゃーないんだよ、、、
「そーだ!菜華今日純一が好きな人教えてくれるんだってぇこいつロリコンだからあんたかもよ」
「エーヤメテヨーワタシコマルゥ」
「あーあ純一振られたね」
「勝手に言ってろ」
「じゃあお風呂入ってくる」
「あの様子じゃまさか自分だとは思ってないだろうねおねぇほんとにぶいんだから、、、」
「まぁねぇ、、、ガサツだし」
「ってかこの流れだと私も告白聞いちゃうんだけどいいの?」
「別に菜華ちゃんには中学生の時ぐらいからバレてるんだし気にしないよ」
「まぁそれもそうだね」
「あーもうっじゅんにぃの緊張が私にも移っちゃったじゃん」
「ごめんごめん」
菜華ちゃんとの会話のおかげで少し緊張がほぐれた気がした。
「はぁさっぱりしたー」
お風呂から静が帰ってきた、ジャージにtシャツ1枚だけなのに可愛いって反則だわマジ。
「さぁて、純一君教えてもらいましょうか」
ニヤニヤした顔で静が迫ってくる。
「はぁお前言わなきゃ絶対寝かしてくれねーもんな、、、」
「流石に10年もつるんでるだけ私の性格よくわかってるじゃん、あんたの浮ついた話なんて今まで聞いたこと無かったら結構びっくりしてるんよこれでも、女なんて見ずに野球だけしかやってなかったじゃん?」
「んーまぁね。でも見てたのは野球だけじゃなかったっていうかなんつーかね」
あーやばい心臓の音が静にまで聞こえてんじゃないかってぐらい緊張してる。菜華ちゃんの方をちらっと見ると顔を真っ赤にしていた。うぶだなぁ、、、
「なんか台詞がくさいよ純一、、、んで誰なの?もったいぶらないで早く言ってよ」
「静だよ」
言っちゃった、、、
「だから冗談いらないって今、怒るよ?」
「冗談なんかじゃないよ、見てたのは野球だけじゃないって言ったでしょ。俺は9年間ずっと北原静に片思いしてたんだから。 はぁ言い直すよ。静の事が好きです。こんな俺で良かったら付き合ってもらえませんか?」
静の顔が見れない。俺は右手を静の前に突き出す形で気持ちを伝えた。
「えっと、あの、ほんとに?だって私達学校じゃずっと飼い主と犬とか言われてたんだよ!?」
静の顔を見ると顔を真っ赤にしていた。この間の菜華ちゃんの言葉を思い出す。『嫌いな人から言われて顔赤くしたりしないって!』
まだ希望持っていいのかな、、、返事が早く聞きたい。
「ほんとだよ。確かに飼い主と犬って呼ばれた時はおいって思ったけど好きな人に特別な扱いされるって事はほんとに嬉しかったんだよ?たとえそれが荒い口調だったりパシリだったりしてもね?」
「もうこれ以上言わないでほんと恥ずかしいから!」
「それで返事はおねぇ?言っとくけど菜華は大分前から気づいてたからね」
「まじ?」
「まじ。おねぇ鈍感すぎるんだよ」
「だってこいつから憎まれることはあってもその、好きだとか思われてると思わなかったし、、、」
「静。取り敢えず俺も恥ずかしい思いしたんだから返事聞きたいかなって、、、」
「あーもーわかったわよ!」
「私も9年間純一の事が好きでした。こちらこそ宜しくお願いします。もう!これでいいでしょ!今日は寝る!おやすみ!」
え?今静が俺のこと好きだったって、、、
「よっしゃぁぁぁ!!!!!」
もう今までの人生で何より嬉しかった。やばい泣きそう、、、
「じゅんにぃおめでとう!!!!私は絶対大丈夫だって思ってたけどね!!!それでもほんとにおめでとう!!!」
「ありがとう菜華ちゃん絶対静の事大切にするから任せといて」
「うん!!じゃあ私達も寝よ!おやすみ!」
「おやすみ!」
「おねぇ?どーせ起きてるんでしょ?一応おめでとうって言っといてあげる」
「うるさい、、、でもありがとう、」
「うん」
あいつとなら上手くやっていけそうな気がする。そんな気がした静だった。
物語はまだまだ続くので宜しくお願いします。




