ゆかりさん…?
これで書き溜めてたものがなくなりますので投稿は2日に1回ペースになるかもです。
交番前での一悶着を終え純一は教室に向かっていた。
「純一!お前ギリギリで教室入った方がいいぞ!ゆかりさんのファンが机囲ってる」
あーやっぱりもう知れ渡ってんのか……
「心配してんだか楽しんでんだかどっちなのかねたかとしくん」
「いやぁ心配してますしてます」
「そのニヤニヤした顔で言われてもなんも説得力ねーよ。ってかお前もゆかりさんのファンだろ?てっきり囲ってる人間と同じかと思ってたよ。」
「ばーか。何年友達やってると思ってんだよ。そこまでおろかじゃねーよ。それに純一君は北原1本だしな。もちろん断るんだろ?付き合うとかいったら一生お前のボール受けない」
「つきあわないよ。今日の昼休みしっかり断るつもり。たかお願いがある。」
「まぁそーよな。ん?」
「なんとかして昼休み俺を一人にしてくれ。野次馬がついてきたら流石にきつい。」
「おいおい無茶言うなよ。他のクラスのやつもお前がどんなやつか見に来てんだぞ。」
「うぅ…まぁとりあえずなんとかやってみるわ。」
「おう。健闘を祈る。」
キーンコーンカーンコーン。
朝のHR開始のチャイム。入りたくはないがいつまでもこうしているわけにもいかず純一は教室に入った。案の定男子の目付きが殺意に満ち溢れていたのは言うまでもない。それから1~4時間目の間純一は授業終了と同時にトイレに逃げ込んでやりすごした…
便所籠城主人公ってなんなんでしょうかね…
そしてついに昼休み。俺はブルペンに向かった。告白を受けたのはじめてじゃないけれど失礼だけど相手が学園のアイドルゆかりさんでは緊張しないわけがなかった。
「純一君遅いよ!」
「すみません教室で少し絡まれちゃってて」
ゆかりさんはいつもの様子でブルペン横のベンチに座っていた。
「そんな事だろうと思ってたから大丈夫だよ」
「ありがとうございます。早速本題なんですが…」
「うん」
「ごめんなさい。他に好きな人がいるのでゆかりさんとはお付き合い出来ません。」
「そっか…そーだよね北原さんが好きって言ってたもんね。ごめんなさい困らせるようなことを言って…」
「いえいえ、そんな困るとかはなくてむしろ嬉しかったです。こちらこそごめんなさい。」
「じゃあごめんなさいの代わりに私の言うこと1つだけ聞いてもらえないかな?」
「自分に出来ることでしたら」
「じゃあさ握手してくれないかな?これからも友達として部活仲間として宜しくって!」
ゆかりさんほんとに人間出来るなぁ。俺なら振られた後絶対こんな振る舞いできないや。
「じゃあ右手出して」
そう言われて俺は自然に右手を出した。
もにゅ。
え?
カシャッ!
「純一君酷いよォ握手って言ったのに胸触るなんて…」
「ちょっと待ってください!それはゆかりさんが勝手に!自分はそんな気まったくなかったんですよ」
「でもさ?私と純一君どっちのこと他の人は信じると思うかな?それにこの写真が決定的証拠だよね?大会前にこんなの監督に見つかったら出場停止だよ」
「そ、それは…」
「純一君。もう一度言うね。あなたの事が好きです。私とお付き合いしてもらえませんか?」
「卑怯ですよそんなん!」
「ごめんね。私欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れたいの。それで返事は?」
「宜しくお願いします…」
「ありがとう!大好きだよ!」
そう言ってゆかりさんは満面の笑みで俺に抱きついてきた。
「ごめんなさい。そろそろ教室戻らなきゃなんで」
「わかった!また連絡するね。」
何かが音を立てて崩れた。きっとゆかりさんはすぐクラスの友達に付き合えたことを報告して周りに流すだろう。きっちり断るって宣言した静や菜華ちゃん、それにタカを裏切ることになる…俺はどうしたらいいんだ…
「ちくしょう!!!!!」
俺はマウンドで吠えた、、、




