プロローグ
実話を元にしたフィクションとなっています。事実は小説より奇なりと言う言葉がありますが、自分自身がそのような経験をするとは思いもよりませんでした。どこかで形に残したく思い、この度執筆させていただくことにしました。
8月の夜。
友人と二人で街に出て安酒を飲み、お互いの近状や仕事の愚痴を語り合った後、半ば無理矢理夜の店に付き添わされた。
二年間彼女がいなかった僕がハマるのに時間はかからなかった。
月に二度足を運び、フリーや指名で女の子に話を聞いてもらう。
40分で7000円のその店は、23歳になったばかりの僕の経済力では気楽に通える場所ではなかったが、他にする事もなかったので何も気にならなかった。
…
10月の夜。
通い慣れた頃だった。
指名していた女が僕の席を離れて他の客の席へ移動した。
その女は「これから可愛い女の子がくるよ」
と言って席を離れたが、後から聞いた話だとヘルプの女に客を取られないようハードルを上げるために言った嫌味だったらしい。
残念な事にその言葉は真実だった。
ほどなくして戻ってきた女に大してほんとに可愛い子がきたと笑顔で言う僕。ヘルプの"るい"の事で頭がいっぱいだった僕は、最早その女の顔すらまともに見ていなかった。
初めての小説なので、おかしな文章や誤字、誤用がいくつも出てくるかと思いますが、よろしくお願いします。