お寺へ駆け込みっ!
駄文注意。
短い話ばかり続いていますが、
気にしないでくださいね、
それでは、ゆっくりしていってくださいね!
茂みを引っこ抜いて追いかけてきた蜻蛉からの追跡を何とか振り切り、
いまは妙蓮寺前の石段を登っている所だ。
「はぁ、はぁ、やっと巻けたかな。」
「どーこーだァァア?」
いくら逃げても追い掛けてくる。
もう、何処にでもいいから引きこもりたい。
茂みに隠れつつ階段を登り、妙蓮寺へと着く。
早朝に成りかけて居るが、
聖さんは起きて居るのだろうか・・・
「ごめんください・・・」
小声で言って中へと入る。
入ってしまえばこっちのものだ、
此処に入ってしまえば流石にあの蜻蛉も諦めるのだし。
「チッ。」
現に、あいつは
ろこつに舌打ちをして飛びさって行った。
ふう、やっと休憩出来る。夜中をぶっ通しで走っていたのでとても眠い。
安全な所へ来てるのだし、
寝てもいいよね・・・・・・
中庭の木に見つけた穴に収まって
休憩する。
程よい暗さと安心感で直ぐに眠りに落ちていった・・・・・・
~~~~~~ ???サイド ~~~~~~
「トイレトイレっ」
私は、目が覚め、厠へと急いでいた。
仏衣をそう何度も汚していたら
水蜜のせいにしきれない。
「ふぅ、間に合った・・・」
なんとか間に合い、厠から出てくる。
ん?
何かいつもと違う物が見える。
何故か中庭の木から長い耳が生えている。
ぬえの仕業だなと思い、
引っこ抜いてやろうかと近づく。
「あれ、妖怪?」
見覚えのない兎の耳の少女が
汗でビショビショに濡れた服で
木の穴にすっぽりはまって眠っていた。
「え?、え?」
混乱する。
何この子、見たことないんだけど・・・・・・
私の手には余ってしまうな、
一先ず姐さんを呼ばないと・・・
「一輪ねぇえさぁあん!!木から女の子が生えてるぅぅう!」
長身の少女は後頭部に下げた髪を振り乱しながら
走っていくのだった・・・・・・




