悪夢の何でもない始まり、
駄文、大量精製中、
立ち入れない方は退避を、
そうでない方はゆっくりしていってくださいね
~~~???サイド~~~
「クソっ、時期が速すぎる!!
主人は何してんだ!!」
鎧の少女は悪態をつきつつ、空を駆けている。
手にした書類をまとめ、懐へとしまう、
その後振り返る、
そして、舌打ちをして速度を上げる。
よく見ると、闇にまぎれてはいるが、
後ろから黒い巨大なウサギが走ってきている。
まあ、兎と言っても全体的にそう見えるだけで、
頭部には目は無く捻くれた角が2本生え、
体の所々からは、触手が生えている。
黒兎、いや、今後は兎モドキとでも呼ぼう、
は、少女を喰おうと、している様だ。
兎モドキの足止めに伸ばす触手を、
少女は腰の刀で切り落とす。
切り落とした触手はうぞうぞと動いた後、
溶けて地面に染み込み、毒で侵していく。
風を切って超高速で進む少女だが、
兎モドキは、距離を離さない、
「いい加減諦めろおォオっ!」
手に力を込めて何かを放つ、
不可視の何かは竹を切り裂きながら兎モドキへ迫り、
両断する。
兎モドキは力尽き、地面に染み込む。
後には、
表面が黒いものに覆われ、弱った兎が弱々しく息をしていた。
少女は札を取り出し力を込める。
そしてそれを兎に当て。
「永遠亭へ!」
力強く言うと、兎は札ごと消える。
「クソっ根元はどこだっ。」
少女は焦りを顔に表し、また、走る。
しばらくすると、周りから少女の部下と思わしき獣が
姿を表す。
「見つかったか!?」
獣達へ問いかけ、すぐさま走る。
「間に合えよっ!」
すると、目の前に開けた場所が有った。
そこには、世界のひび割れが出来ていた。
何を言っているのか分からないだろうが、
こういうしかなかった。
真実、そこだけ、世界がガラスか何かの用に砕け、
黒と白の不気味なコントラストが覗いていた。
「クソ、大きいな。」
縦5m、横3mに渡る亀裂は、先程の兎モドキと同じ触手を出し、竹をスナックか何かの様にボリボリ食べていたのだった。
「滅殺っ。」
何十枚もの札を投げ、陣を組む。
「破っ!」
陣を発動させ、結界を狭め、穴を塞ぐ。
穴が締りきると、
引っ込まなかった触手達が両断され、
のたうち回る。
が、少女は、相手にしない。
それどころじゃないからだ、膝が砕け、手をついて喘ぐ。
「クソ、力を持って行かれ過ぎたか。あんな大きな亀裂を治すための術じゃないしな・・・。」
力が腕にも入らないらしく、ガクガクと腕が震える。
「私も、ここで終わりか・・・・・・。」
力を振り絞り、刀を芯にして鎧を変形させ、
鼬を生み出し、書を持たせる。
「絶対に捕まるなよ!!」
叫ぶと、鼬はこちらを数度振り向き、心配する。
が、全力で逃げ出した。
そう、逃げたのだ、
少女の後ろの、背筋も凍りそうな化物から。
「無防備に喰われたとあっては主に顔向け出来ぬ。」
無いに等しい体の力を振り絞り、
少女は刀で相対する。
そこらの竹を拾って、見えない刃を付けた
出来立ての刀で。
「いざ、尋常に、勝負っ!」
少女は黒い化け物に突撃し。
竹林には、
女声の断末魔の様な悲鳴が響いた。




